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四日目はマルヤ夫人の休息日。
夫人には日当たりのよい庭に面した部屋で
お菓子やお茶を供しているが
義妹と義弟にはそんなものは必要ない。
古ぼけた地味な馬車に押し込み近くの村まで連れて行く。
良い具合に二人とも不安そうな顔をしているが
農村に売り飛ばしたりはしない。
田舎にしては少し大きめの村には
別邸に務める者たちの家族が多い。
村を囲む畑には青々とした野菜の葉が見える。
今日は二人を村長の下で働かせる。
たった一日でなにが理解できるわけでもないが
知らないのと知っているのとでは大違いだというのが
我が父の教育方針であった。




