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野犬もどきの居候は、最初は名乗ろうとすらしなかった。
犬の躾は上下関係をはっきりさせることから。
まずはわたくしにきちんと返事をさせる。
ようやく蚊の鳴くような声で「エドゥアルド」と名乗らせた。
義妹とは違う方向で虐げがいのありそうな生意気な態度。
首輪をつける前に、せめて我が家の居候に相応しく
清潔な状態にさせる。
使うのは勿論、あのタイル張りの部屋。
匂いのする油を混ぜた湯を頭から浴びせる。
着替えには我が家の家紋の入った立ち襟の上着。
これまで首の広い服を着ていたのだから
まるで首輪のようでしょう?




