第166話 配属
ミーミル王立学園に入学してから、はや四ヶ月が過ぎていた。
最近じゃあ夏の日差しもすっかり主張を控えて、毎朝の鍛錬で流す汗の量も減ってきた。秋真っ只中……というか秋の終わりも近いわけだ。
王立学園の入学は夏。理由はシンプルで、入学が春となればその準備が冬となってしまい、冬越しでごたつくそれと被ってしまうからだ。
大陸中から入学者が集まるわけで、人によっては半年ほどかけてやってくる人間もいる。俺が実際そうだったようにな。冬は食糧の絶対量も減るし、なにより寒いから馬車の動きも鈍るというものだ。
だからそういう配慮のもと、入学時期は夏季に移されている。
そんな学園の気候もすっかり冬のそれ、だがしかし、俺には今、春が訪れている。
「グリム様! 一週間後の懇親会、良ければ私と一曲踊ってはくださりませんか!?」
朝稽古を終えて、一限目の講義へと向かうおうと廊下を歩いていたところ、向いからやってきた女生徒に声をかけられた。
制服の色と紋章からして政治学科だな。大方、中堅貴族の次女とかそんな辺りだろうか。大した肩書きではないが、細身な体とカールのかかった栗色の髪、大きな瞳と丸っこくて愛らしい顔つきは美人と言って差し支えないだろう。
「一週間も先のこととなると判断しかねますが……一曲程度なら喜んでお相手させていただきます」
上目遣いで俺の返事を窺っていた女生徒に爽やかな笑顔で対応すると、とても嬉しそうに息遣いを乱しながら、走り去っていった。
よく見ると、彼女が向かう先には、廊下の影に隠れながらこちらの様子を観察している女生徒達がいるではないか。まるで中学生の告白現場だな。
「へっ、なんだ鼻の下伸ばして端ないにゃぁ〜」
「……なあ、俺もグリムと一緒に戦ったのに、なんでモテないんだ?」
俺の傍で一連の出来事を見ていたレイシアがケッと悪態を突き、哀れなリオンは世界の真理の探究に走った。
普段ならこの二人も今の様な出来事を見れば冷やかしの一つや二つするものだが、そんな兆候は見られない。
それもそのはず、一度や二度なら冷やかしで終わるが、ラトーナとの決戦を終えて冠位の称号を国王に賜って以降、俺の元にはまるで砂糖に群がる蟻の様に、その恩恵にあやかろうとする者達が押しかけているのだ。
そう、謂わゆるモテ期って奴だ。
前世でもそう言った人生のボーナスイベントはあったが、以前のものとは比べ物にならない。指紋が摩擦で焼き切れるのではないかといった勢いで揉手をして擦り寄ってくる者、選び抜かれた血統……DNAの暴力で色仕掛けを試みてくる者、家柄の良さを全面的に押し出して婿に迎えようとする者、集まる人間からしてもう違うのだ。
「おいあれ……」
「ああ、殺戮魔導士だ……」
レイシアに『おみゃーは馬鹿だからモテないにゃ』なんて辛辣な言葉を吐かれているリオンに同情を覚えながら廊下を進んでいると、俺達を避けて傍で固まっていた男子生徒の会話が聞こえた。
なんとまあ、俺の方を見て『殺戮なんたら』なんて物騒な名前を吐きやがった。俺が決勝の団体戦にて、単独で四人を無力化したところからついた渾名らしい。
厨二病を未だ拗らせている俺の本音としては、悪い気はしない。だがしかし、そういう物騒な評判を広げられると、女の子が怖がって近寄ってこなくなってしまうだろうに。
「こんにちは先輩方、これから剣術訓練ですか?」
ただでさえ俺は『純潔狩り』とか『筋肉女好き』とかいう根も葉もない噂が広がっているのに、このままでは更なる噂も立ちかねない。
というわけで、出来るだけ心象を良くしておこうと、そういう生徒には面と向かって挨拶をすることもしばしばある。
「あ、ああ……そうだよ。グリム殿は魔導科だから座学かな?」
「殿だなんてそんな、どうかグリムとお呼び下さい。生徒会とは生徒に寄り添う組織ですので、有事の際はぜひ私にお声をかけてくだされば、微力ながらお力になりたく存じます」
王立学校は貴族以上の身分の人間が多いため、初対面でいきなり話しかければ警戒される。だが幸い、俺には生徒会の一員という肩書きがあるため、面識のない生徒にも躊躇なく声をかけられる大義名分がある。
イメージアップもそうだが、こうして今面と向かって話している生徒は確か騎士科で成績上位の男。実家は軍色の強い男爵家で、家柄も申し分ない、将来は騎士団の重要ポストに収まるのではと目されている有望株だ。
俺も学園を出た後はリディの隊に配属されるだろうから、未来の同僚として今のうちにツテを持っておくのも悪くないだろう。
流石は国際的な士官学校。モブの一人とってもステータスが違うわけだ。平民の俺が偉そうにいうのもなんだがな。
「グリム殿、少し宜しいですか?」
社交も程々に移動を再開したところで、今度はオッサンのお客様が現れた。
魔術師風のローブを纏った細身な中年男性で、強いて特徴を上げるならば、猫背で死人のように覇気がなく、頭頂部が寂しいことになっていることだろうか。
この一ヶ月間、面識のない人間に声をかけられることが殆どだったが、生徒以外の人間が来るのは初めてだ。
「はい、なんでしょうか」
「まずは自己紹介から、私は現代魔術研究室室長のジョージ•カリソン•マクギリスと申します」
手慣れた感じで貴族流の挨拶をする男。笑顔が引き攣っていてどこか不気味だが、物腰は柔らかなので違和感がすごい。
そしてマクギリス家といえば、たしかミーミル王国北部の上級貴族……だが、カリソンというミードルネームは分家筋だったかな。
「はぁ、これはまたご丁寧な挨拶痛み入ります。ムスペル王国魔術王が六番弟子、グリム•バルジーナです」
普段ならバルジーナ商会の四男という肩書を使うのだが、目の前に立っている男は魔術科の肩書を使ったので、こちらもそれに準じた挨拶を返す。
そもそも学園内では貴族の肩書きは形だけのものだからな。
「ほう、かの英雄の弟子だったという話は初耳ですね。なるほど通りで才気に溢れるお方なわけだ」
「いえ、私の様な若輩には身に余る看板です」
全く意味のない雑談。大抵の貴族はこうしたお世辞や世間話から入るので焦ったくてしょうがない。
そういうわけで、早速本題を尋ねる。講義も控えているから、会話をせかしたところで失礼に当たらないしな。
「研究室への勧誘ですか?」
「はい、グリム殿のご活躍は我々の様な引きこもり共にまで轟いておりまして、是非とも私と共に魔導の道を切り拓いて頂きたく……」
「それは聞き捨てなりませんな」
揉み手をしながら距離を詰めてくるジョージ氏と俺の間に、新たな人物が割り込んできた。
「これはハドラー殿!」
「久しいねジョージ君、研究の進捗はいかほどかな」
「あの、失礼ですがお名前は……」
何やら睨み合いを始めた乱入者。
おそらく同業の研究者なのだろうが、その割には背が高くてガッチリとしているので、中々に迫力があるマッチョおじさんだ。
「これは失敬、私は古式魔術研究室のハドラー•ル•ヴィクトン。グリム君を是非にとも我が研究室に招こうと馳せ参じた次第だ」
190はあろうかという身長で、俺を見下しながら威圧するおっさん。
随分と態度がデカいな。まるで、勧誘に感謝しろと言っているようだ。
「おや、お二人とも興味深い話をしておられますねぇ」
「ふむ、この私も混ぜていただきたい」
「ああ、みなさんこんなところで奇遇ですね。おや、そこにおられますはグリム殿!」
三人目が現れた段階で、雪崩のように次々と魔導科室長を名乗る研究者が俺の元に押し寄せ始め、気づけば俺を中心にした人だかりが出来ており、野次馬まで集まり出した。
そして俺は当然ながら講義に遅刻した。
ーーー
「どの研究室がお勧めかですって?」
「うん、なんかあちこちから勧誘が来て、せめてどれかに入らないと示しがつかないから……」
一連の講義を終えた放課後、俺はラトーナの研究室で高そうなソファに腰掛けて優々とお茶を啜っていた。
「まあたしかに、全部拒否するとなれば嫌がらせの一つや二つは覚悟した方がいいわね」
現在ラトーナは俺の向かいに腰掛けて、とある人物を満面の笑みで撫で回している。
「そうか、面倒だなぁ……って、ところでどうしてここにクロハがいるの?」
面倒な研究室関連のしがらみにため息を吐くよりも先に、俺はラトーナの隣でお菓子を貪っているクロハのことが気になった。
「なにって、可愛いから隣に置いているに決まってるじゃない」
さも当たり前のように、ムフフとだらしない笑みを浮かべながらクロハの頬を突くラトーナ。仲が良くなったというのは以前から聞いていたが、こうして直に見てみるとなんとも不思議な光景だ。
ミーミル王国は魔大国連盟と講和条約を結んで以来、良好な関係を築いているがそれでもやはり偏見は多い。ましてや、魔族を見てその容姿を褒める人間は限りなく少ない……というか居ないのだ。
その事についてラトーナにそれとなく聞いてみたら、顔が整っていれば種族は関係ないというのが自論だそうで、そもそも浮世離れした顔つきの俺で慣れたとのことだ。
まあ、仲が良いならそれに越したことはないんだけどね。
「クロハ、あまりお菓子を食い過ぎるなよ。成長期に糖分ばかり摂ってると肌が荒れるし体に悪いからな」
そう忠告すると、クロハは菓子を取る手を止めて、ギロリと俺を睨んできた。
余計なお世話ということか。そんなに怒らなくても良いじゃん……
「コホン、たしかお勧めの研究室だったわね……」
「うん」
「うーん、お勧めというよりは、推奨しない研究室ならあるのだけど……」
「どこ?」
「古式魔術研究室は辞めておいた方が良いわね」
なるほど、あの偉そうなマッチョおじさんの研究室か。たしかに、あんまり良い印象は持てなかったな。
「理由は?」
「あそこの室長は部下の手柄も横取りするのよ。扱ってる魔術も歴史があるからって、考古学者気取りで鼻につくのよね」
「なるほど」
その後も、ラトーナに各研究室の特色や評判などを聞いて、最後に少し雑談を挟んでその日はお開きとなった。
日頃研究室に篭り切りとはいえ、情報収集はそれなりに行なっていたようで、ラトーナの話は判断材料として十分に働いた。
ーーー
「今日からよろしくお願いします」
そういうわけで翌日、俺はラトーナの助言のもと選んだ研究室に挨拶に向かった。
「ええ、ええ、是非とも宜しく頼むよ」
俺の手をブンブンと振って歓迎するのは、現代魔術研究室のジョージ室長。
普段はゾンビのように大人しい彼が活力に溢れているのは、まさか新設の小さな研究室に有望株が来てくれるとは思っていなかったからだそう。
「本当はもっと早くお誘いしたかったのですが……」
「はは、まあ忙しい時期でしたからね」
通常、魔術科などは2学年に上がった段階で研究室に入るのだが、俺にはその勧誘がどこからも来なかった。リオンやレイシアでさえスカウトが来ていたのにだ。
特級魔術を抱えて飛び級してくるような人材となれば引くて数多というのが常識だが、俺がそうならなかったのにはもちろん理由がある。
端的に言えば、アインのせいだ。アインは王子と対立……もとい一方的に貶められていたので、そんなアインと親しい俺を研究室に入れたら、王子が良い印象を持たないと考えたのだろう。
生徒会長という役職にこそ就いているが、文面上で王子は学園内においては実権を握っていない。しかし、影響力はたしかにあるのだ。次代国王の反感を買えば、将来的に自分の研究室が取り潰しになることもあり得るということだな。
そういった背景があって、研究室の連中は俺が王子の下に着くことで友好が示されるまでは勧誘ができなかったのだろう。大変な役職だ。
さて、現代魔術研究室の話に移ろう。
この研究室の発端は、室長であるジョージ氏が古式魔術研究室に属していた三年前まで遡る。
まあざっくり言えば、向こうの偉そうなマッチョ室長と喧嘩して現在に至るのだが……これまた喧嘩をふっかけた相手が悪かった。
元々優秀だった事もあってスムーズに独立出来たは良いものの、古式魔術研究室の室長は魔術科の学長も兼任しているとのことで、その権利を濫用した嫌がらせが始まったのだ。
入室希望の生徒を無断で引き抜いたり、他の研究室との研究成果の共有が禁止されたり、研究予算を減らされたりとそれはもう散々だったそうな。
おかげでこの研究室のメンバーは現在、俺と室長を含めても四人しかいない。残り二人はラトーナと、カルロスという青年だ。
「本当に、まさかうちに来ていただけるとは思いもしませんでしたよ。本当に頭が上がりません」
「はは、お礼なら俺を推薦したラトーナ嬢にお願いします」
そう、数ある研究室の中から態々こんな落ちぶれた場所を選んだのは、ラトーナの推薦によるもの。
なんでも、比較的自由にやれるし静かだからとのこと。メリットはそれなりにあるわけだが、俺がこの場所を選んだ理由はただ一つ。
「あら、もう来てたのねディン。丁度良いわ、ちょっと手伝ってちょうだい」
研究室の奥からひょっこりと顔を出した金髪の美少女が、こちらに手招きをしている。
そう、これが理由だ。この研究室はラトーナが配属されているのだ。完全に不純な動機で選びましたとも、ええ。
「こらこら、ラトーナ君ちょっと待ってくれたまえ。まだ話が終わってないんだ」
「そう、じゃあ早く終わらせてちょうだい」
自分の何歳も上、下手したら孫と祖父と見られてもおかしく無いほど外見に差があるというのに、彼女は物怖じもせず堂々とそう言った。
人によってブチギレてもおかしくないが、流石に慣れているのか室長は苦笑してそれを流していた。
「ごほん、さて話に戻ろうか。グリム君」
口調が変わった。研究室では彼の方が明確に立場が上なので、今後はこうなのだろう。
「この研究室が具体的に何を扱っているかはご存知かな?」
「新たな魔術の形態を探る……と聞き及んでおります」
「正解。我々人間は永きに渡り種を存続させるため、その時代に合った形に魔術を変容させて行使してきた。それはわかっているね?」
「はい。精霊魔術に始まり、宝石、刻印、魔法陣、詠唱へと切り替わってきました」
「うむ、さすがは飛び級なだけある。概ね正解だ」
「概ね……と言いますと?」
「詠唱魔術には階級が存在するだろう? その階級も時代に応じて変換していった魔術の形の名残りだ」
初耳だ。というかそんなこと考えもしなかった。ただの習得難易度程度にしか考えていなかった。
「上級魔術などはその最たる例で、これは400年ほど前の中央大戦で生み出された技術と言われているよ。当時は巨人王側に龍族が参戦していたからね」
龍族と上級魔術になんの関係があるのだろうと考えていたら、それが顔に出ていたのか、室長はなぜだか嬉しそうに説明を再開した。
「山岳地帯に住む龍族は当時の対戦でさぞ恐れられていた。なにせ手懐けた龍を一人一人が乗り回して空を駆け回っていたからね」
「へぇ〜……あ、なるほど!!!」
「流石の理解力だね。そうとも、空を駆る戦士に対抗するために、人々は空中に魔法陣を起動させる術を身につけたんだ。精霊魔術を参考にね」
技に歴史ありとはまさにこの事だな。結構面白い話ではないか。俄然やる気が出てきた。
「あれ? じゃあ結局この研究室は何をやってるんですか?」
「うん、それは見てもらった方が早いだろう」
そう言うわけで、俺は室長に連れられて研究室奥の特別な部屋に入った。
どこか既視感のある、360度どこを見ても純金で覆われた部屋だ。
室長曰く、魔導科の実験室は全て魔術王から技術提供を受けているそう。
なるほど、通りで見覚えがあるわけだ。ムスペル王国の地下修練場と全く同じなのだから。
そして蘇る、ルーデルに何度も半殺しにされた訓練の日々。
「うぅ、寒気が……」
「今年は冷えますからねぇ」
過去のトラウマを抉られた俺の言葉に、室長は呑気な返事をする傍、実験室で俺達を待っていた青年になにやら合図を送っていた。金髪碧眼、中肉中背でそこそこの顔立ちの彼が、カルロスなのだろう。別にモブ顔ってわけじゃないが、どうにもこの学園は顔面偏差値が高いので、一歩か二歩劣るように見えてしまう。
まあそんなことはさておき、室長から指図を受けたカルロス青年は長ったらしい詠唱を始めて、掌から『濃霧』を発生させてみせた。
「混合魔術ですね」
目の前で起きた出来事を、そのまま口にした。だからなんだと言わんばかりに。
「そうですとも! これこそが新たな魔術の形……いいえ! 型を破るのです!」
常にゾンビのような死にそうな顔をしている室長が、突然目をガン開きにして新たな魔術の可能性とやらを語り始めた。
要約すれば、魔術は威力や範囲重視のモノから、より対人向きでスマート、かつ柔軟なモノに変化していくことを予測しているのだそう。つまり、俺が使うような弾丸系の魔術という事だ。
うふふ、俺って最先端だったのね。
「じゃあ、ここは俺にピッタリですね」
なんだか褒められた気分になって、頬が緩むのを自覚しながら霧の魔術を披露すると、なぜだか一瞬にして場の空気が凍った。
「グリム君……どうして君が、霧を使えるんだい……?」
「え、だって俺の氷魔術と原理は同じじゃないですか」
オドオドと尋ねてきた室長にそう答えると、ラトーナを除いた二人の頭上にハテナマークが浮かんだ。
なので、一から説明することにした。
俺の氷魔術は火と水の混合魔術で、炎の温度に関する術式を反転させているだけだと。
「ていうか、大体の特級魔術は既存の魔術の派生ですよ? ランドルフの振動は風、韋駄天は雷とかね」
ついでにそんな蘊蓄も伝えたのだが、室長は俯いたままその場で硬直して応答がない。
まずい。ベラベラ喋りすぎて嫌われてしまったかもしれない。これだからオタク君はいけないな。
「うわ!? なんですかいきなり!?」
と、しらけてしまった場の空気に当てられて自己嫌悪に浸りかけたところで、突然室長が俺の肩を掴んできた。
ひょっとしてガチギレだろうか。そうだよな、部下がごちゃごちゃ口を挟むなんて御法度だよな。
土下座すれば許してくれるかな。ああ、神様仏様、ラトーナ様……どうか俺を——
「グリム君! 共に魔術科の天下を取ろう!!!」
「は!?」
怒鳴られるかと覚悟して身をこわばらせていたが、俺の肩を掴んだまま顔を上げた室長は、今までに見たことがないほどに興奮した様子でそう叫んだのだった。




