ようこそ異世界へ 3話
ようやく異世界に来ましたね、この調子でちゃんと終わるのか心配です、終わったとしても2年後とかになってたら怖いですね。
「…う〜、うぅ…ボアロパゴスクソスギ…ハァ!?な、なんだ夢か」
全く変な夢だ、鏡の中にいて、なんかハズレとか言われてたな、あの女また会ったら殴ってやる。
「…しかし、どこだここ]
俺が居た場所は自分の部屋ではなく、全く見慣れない場所だった、例えるなら病院かな、そんな場所だった。
いや、おかしいのは場所だけじゃないな、俺の服がパジャマから、ゲームの魔法使いの服装みたいになってる。
見慣れない場所に変わってる服、これは一体。
「やっと起きた様ね」
カーテンの裏から女性が話かけてきた、聞いたことない声だ、全く聞き覚えがない、カーテンから見える影的には大人?ぽいな。
「ここはどこです」
「その前にカルテに個人情報を記入して頂戴」
「カルテ?」
「机の上に置いてあるでしょ、まずはそれを書いて、話はそれから」
「カルテ…もしかしてこのよくわからない果実の隣に置いてある奴か」
「そうそう、それ」
カルテか…その前に状況を説明して欲しいだけど。
ダメだこれ、多分書かなかったら、ずーっとこのままだな、と言うか、書けと言われても、誰かもわからない奴に個人情報を教えていいのか。
やっぱりここは嘘の情報を…
…いや、嘘だと分かった瞬間何をされるか分かったもんじゃない、ここは本当の事を書くか。
えっと、名前に身長に家族の情報など、いろいろだな、まあ仕方ない書くか。
・名前 空宮 我一 年齢 17歳
性別 男 血液型O型 出身地 愛知県
・家族の名前 年齢 関係性
空宮 結菜 16歳 妹
空宮 命歩 23歳(5年前に死亡) 姉
空宮 雄介 47歳 父
空宮 榎田 46歳 母
・身長 176cm 体重 67kg
・病気 特になし ・最近の入院経験 特になし
大体こんな物か。
「…書けたぞ」
俺がそう言うとカーテンをめくり、女性が現れ、カルテを手に取り、パラパラめくる。
「特に問題はなさそうね」
その女性は…何というか医者の様な格好をしていて、金髪のロング、で耳が横に長い、なんかのコスプレでもしてるのか。
「一様確認しておくけど、この用紙に間違いはない?」
「ないです、ちゃんと書きましたよ、だから教えてくれませんか、今の状況」
「あ〜ハイハイ、わかった、え〜と…まず名前から言ったほうがいいかな、私は クライム レスト 医者でもあり研究者でもある」
クライム レスト?聴き慣れない名前だなぁ、海外とかじゃあこう言う名前が普通なのかな?
海外行ったことないからわからないけど。
「さて、なんか反応が悪いけど、話を続けるようか、いきなりだが君は並行世界、詰まるところの異世界を信じるかい」
な、何言ってんだこの人、並行世界だとか異世界だとかいきなり言い始めて。
確かにその手の作品はテレビでも目にするけど、実際に信じるかって話をされても…
「で、君は信じてるタイプの人なのかい」
「フィ…フィクションと現実の区別ぐらいつけれます、もう子供じゃないんだし」
「おいおい、そんなに大きな声で言わなくてもいいだろ」
「す、すいません」
「別に謝ることじゃない、しかし困ったな信じないタイプの人か…まあ仕方ない
君が信じないと言った異世界は実在する、なぜならここがそうだから」
「…は?」
何言ってんだこのアマ、頭沸いてるのか。
「聞き取れなかったかい、君が今ここにいるこの世界こそ異世……」
「いや聞き取れてますよ、ただ信じられないだけです」
「まあそれもそうか、並行世界などいきなり信じられるわけもないか、まあ信じてなもらわないとこちらも困る
しかしどうしたら信じてもらえるか……そうだ外を見て貰えばわかるか、君すまないが外を見てくれないか」
「外?外なんか見てどうな…」
空宮は窓の外に広がる景色を見て驚愕した、外にはなろう作品によくありがちな、中世ヨーロッパの様な雰囲気を醸し出す街に。
エルフや魔族などの人間ってではない生命体が街におり、空には妖精や鳥に龍などが自由に飛び回っていた。
[…まじか]
[ほら、言った通りでしょ、違う世界だって]
「…なんだこれCGか、凄いな特撮の技術はまるで本物に見える」
「本物だよと言うかそれはボケかい」
「ボケですよ、と言うかなんで俺が異世界に居るんです」
「あれだ、君達の世界では異世界系とか言われるタイプの作品、私も時々転生術を悪用して読んだりするが…
それとほぼ同じだよ、邪神がサクラジマと言う男に封印され、その封印を解くため魔王達が各国を荒らしまくってる」
この人さりげなく凄い発言しなかったか、転生術の悪用って、まさかこの人が俺をこの世界に読んだのか。
「その魔王達に対抗するため、この国の王 アジーン・ビル・ブルレムは禁断の魔術である転生術を使い、君達をここに呼んだ」
「なるほど、禁断の魔術を使うほど切迫詰まってる状況だと
…ん?ちょっと待て、さっき転生術を悪用して、本を読んでるて言ってませんでした」
俺がそう言った瞬間、クライムは目俺から目を逸らし、とても下手な口笛を吹いて、誤魔化した、この女禁断の魔術を自分の趣味のために使いやがった。
「…と言うか、魔王に対抗ってことのつまり、俺に魔王を殺せって言ってるんですか」
「そうだね」
「できるわけないじゃないですか」
「安心したまえ、この世界に来たのは君だけじゃない」
「俺以外にもいるのか」
「そりゃそうだ、さすがに特典があっても1人の力で倒せるわけがない
だから王はそれなりの人間をこの世界に招いた、と言うより誘拐してきただな」
「言っちゃったよ誘拐って、と言うか特典ってまさか…」
「君もよく知っているだろう、転生特典だよしかしこの特典と言う言い方は好きじゃないな凄く安ぽく感じる
と言うより転生特典と言っているが、簡単に言えばバグと言うか不具合だよ」
「バグ?」
「そう、まず転生術は元々あった転送術を強化した魔術なんだが、鏡を経由して人間の意思を持ってきて、目的地には新たな肉体が造られると言う原理なんだが…」
原理の事件でよくわからないけど…多分一昔前に流行った、怖いどこでもドアと同じかな多分。
…なんか凄く怖くなってきたな、俺の体は大丈夫なのか。
「でだ、新たに肉体を作り出す事もあって、少し不具合が生じるんだ」
「不具合」
「この世界は君がいた世界とは違って、生まれた時に能力の様な物を手にして生まれるんがだ
実はその新たな肉体にも能力が目覚めるんだ、普通とは違う誕生の仕方をしたからか、能力も非常に強くてね」
「なるほど」
「本来はこんな不具合起こってはいけないんだが…王はそれを逆手に取ったて事だ」
「そんな仕組みなんだな、と言うかこの体は新しく作った物?なんだよな、よく見るとちょっと違う?」
「まあ本当にちょっとだろうね、さてあらかた話終わったか、そう言えば拠点の話がまだだったな
ウィング ムーン と言う宿がこれからの君の拠点だ」
「ウィング…ムーン?ま、まぁ、ちゃんとした拠点があるなら別にいいか、異世界で野宿とか危険すぎる」
「そりゃそうだ、魔王倒してくださいって言って誘拐したくせに、衣食住は自分で用意してくださいは酷すぎる」
「良かった衣食住は用意されているのか」
「まあな、と言うかずっと思っていたが…君静かすぎないか、もうちょっとこう… [す、スゲェ本当に異世界だ!!]
みたいな反応をしても良くないか、なんか君の反応を見ると、心がない様に見える」
「それは自分でも思いますよ、うん、多分驚きすぎて一周回って冷静になったと言うか…うん、凄く混乱してる」
「なるほど、それなら納得だ、まあ緊張してるならこれでも読んで落ち着きたまえ」
クライムはそう言ながら、ベッドを離れ、本棚にあったハリポッターの原書並みに分厚い、本を取り出し、空宮に手渡した。
「…重っ…いや?思ったより軽い」
「そりゃ本は軽いだろ」
いや、このデカさでこの軽さは異常だろ、卵ぐらいの重さしかないぞ。
「で、え〜と…世界…創生学…魔法…龍などの発生原因の考察及び、それを裏付ける考察?」
「著者/イラスト クライム レスト」
「…なるほど…クライムさん、医者では」
「医者と科学者と小説家だよ、私は多趣味でね仕事も色々ある」
「…大丈夫ですか、医者がそれって」
「まぁ、大丈夫じゃないだろう、そんな事よりその本、地味に処理に困っててね、実は実家に5冊程あるんだ」
「なんでそんなに」
「さぁ、私にもさっぱり分からん、まぁ、5冊もある本を持っていても意味がないからな1冊君にあげよう」
「いいんですか、こんなに立派な本」
「ああ…一様言っておくが、武器じゃ無いからな、どこぞの ネクスト ハート とか言う女に渡したら、[部下がヘマしたらこれでどつきましょう]と言われたぞ」
「いや、こんな物でどつかれたら死ぬぞ」
「そうだろ、それなのにあの女ときたら」
ネクスト ハート か、変わった名前だな日本語にしたら、次の心臓になるのか
まぁ名前の意味は国によって違うから、もしかしたら次の心臓って意味じゃないかもしれない。
「さてと、無駄話は終わりにするか、私は少し席を外す、このカルテを届けにな、後君に渡す資料を持ってこないとな」
「わかりました」
「少しの間この部屋に君しか居なくなるが…まあそんなに時間はかからない
その間、その本でも読んで時間を潰しといてくれ」
クライムは白い椅子に掛けてあった白衣を羽織ると、部屋から出て行った。
さて、どうするかここから逃げ出して、自分の世界に戻る方法を探すのもいいけど、見慣れない土地に異世界だからな、1人で行動するのは危険か。
ここは大人しくこの本でも読んであの人を待とう。
今回はかなり急いで書いているため、誤字や文の変更などをする可能性があります。