魔法はレベルが上がったら 第24話
第24話、今回でギドル・アルケミック編は終了です、別に〇〇編とかで分けるつもりはないですが、大きな話が終わったので、一応終了を宣言しています。
今回はストーリーこそは進みませんが、顎門の能力について詳しく書かれていたり、ずっと待っていたネタバレがあります。
ギドル・アルケミック捕獲成功し、俺達は依頼者がいる村に戻っていた、メイはその依頼の手続きみたいな物をするために、依頼者と話し合っている。
その感、男2人とペンギンは馬車の中にいた。
「…暇すね」
「暇だな、そう言えば顎門」
「なんすか」
「気になってたんだが、お前の能力って…カードに封印する能力だよな、その…なんだそれとは別に魔法が使えるのか」
「えーっとですね、なんと言うか少し難しいんすけど、その…魔法は持っていないんすね俺は」
「でもバインドって言う鎖の魔法は使ってただろ」
「持っていないと言うのはステータス上での話で……なんと言うか」
早く言えよ、なにをそんなに考えているんだ。
「わかりやすく言うと、俺の能力で捕獲した魔物が使える魔法は、俺のカードにコピーされて、魔力を支払えば好きなタイミングで使える」
「え、じゃあお前さっき捕まえた、ギドル・アルケミックの魔法も使えるのか」
「どうだろう…あったらカードになってると思うんすけど…」
顎門はそう言いながらデッキケースにしまってあるカードを全て取り出し探し始めた、そのカードの束はかなり多く見た感じ、50枚はありそうだった。
「いろんな種類あるんだな」
「まあそりゃ捕まえた魔物は魔法持ってますからね、それに道具とかもあるから、かなりの数にな…あ、あった」
「あったのか」
顎門は束から数枚のカードを取り出し、床に置いた、名前からして協力そうな魔法ばかりだ、さすが群れのボスってところか。
「…って事はつまり、お前ギドル・アルケミックとおんなじような事ができるのか」
「全く同じ事はできないすよ、俺は同じ魔法は連続で使用できないんす、同じ魔法を使う時にはそれなりに時間が経たないと再度使えない」
「他の魔法は使えるのか」
「はい、使えますね」
「ヘェ〜…お前役職微妙とか言ってたが、大当たりじゃねぇか」
「確かに大当たりかも知れませんよ、でも何か違うじゃないすか、もうちょっとね、異世界に来たんだし、もう少しカッコいいのがよかった」
「いいやん強いんだし、そう言えばあのミサリアって言うエルフ」
「ミサさんがどうかしましたか」
なんかその呼び名は気持ち悪いな。
「アレもお前のカードから出てきてたけど…つまりアレって誘拐じゃあ」
「違げぇよ!!誘拐じゃない!!」
「だが、カードの中に閉じ込めているんだろ、だったら誘拐だろ」
「だから…その、なんと言うか、俺のカードから外に出す能力には2種類ありましてね
1つ目が解放、2つ目が召喚」
「…なにが違うんだ」
「まずカードにする際に2種類の方法がありまして、その2種類が封印と契約、まず封印はカードの中に入れる」
「確か四次元空間に繋がっているんだったか」
「はい、で契約と言うのは、カードの中には入れないけど、いざとなった時に呼び出しますよ、って感じなんだよ」
「…つまり、召喚は例えるなら妖怪ウォッチみたいな感じか?」
「そうそう、まんまそう、あのミサさんは普段は風魔撃城バルファラクに住んでて、俺が呼んだからそこから転送されてくるんす」
「なるほど…」
風魔撃城バルファラクってなに!?城?城って事は日本なの、まずバルファラクとは、そう言う土地と言うか城があるのか
いつか行ってみよう。
「転送されるって事は時間帯によっては寝たたりご飯食べてたりするのか」
「はい、そうなんですよ、だから契約の場合はシフトもらうんですよ、この時間帯は大丈夫みたいな」
「シフト制かよ」
「まあ、ミサさんは基本的に暇なんで大丈夫なんすけど」
「その…呼んで帰ってもらった後は元いた場所に戻るのか」
「はい戻りますよ」
「便利だなお前の能力、ついでに聞くが四次元空間はどんな感じなんだ、ただ永遠に何もない空間があるのか」
「…俺は入った事ないからわからないけど、アイスが言うには、部屋みたいなところで、その部屋の中心にカードがあって
そのカードに触れている最中にイメージすると、部屋がそのイメージ通りに変わるんだと」
「ヘェ〜大きさは変えられるのか」
「変えられるみたいですね、意思のない虫とかの場合はその虫に適した空間になるみたい」
「…どうやって見たんだそれ」
「アイスが言ってましたね、何かその部屋の中にはカードフォルダ、みたいな物があって、そのカードを扉の隙間に入れると
他の奴からいる空間に入れるらしい」
「すごい便利だなそれ…お前の能力は チートじゃね」
「いやいや、先輩だってあるでしょ、魔法使いって役職はこの世界でかなり重要らしいですよ」
「魔法使いか…魔法…魔法……魔法ってどうやって使うんだ」
「俺も普通の使い方じゃないから、普通の使い方は詳しくないすけど、なんか持っている魔法をイメージしながら
言葉にすると、魔法が使えるらしいです、これを気に使える魔法を確かめて見たらどうです」
「なるほど…で、使える魔法ってどうやって見るんだ」
「ズコォォ、それぐらい知っててくださいよ」
知らねぇよ、こちとら異世界来てまだ2日目なんだよ、詳しく知ってるわけがないだろ。
「ギルドカード貰ったでしょ、そんなかに書いてありますよ」
「本当か」
「嘘ついてどうするんですか、早く出してくださいよ」
俺はポケットの中からカードを取り出し顎門にも見やすいように、荷物の上に置いた、ギルドカードには俺の色んな情報やステータスなどが記されている。
役職は魔法使い、レベルは99
攻撃力 981 魔力 2002 体力 1896/1304
ガード力 350 素早さ 342 運 345
「…どこに書いてあるんだ」
「いやだから…あれ」
顎門は首を傾げながらカードに顔を近づけ、ジロジロ見る。
「…ない」
「いやいや、書いてないなんてことあるのか」
「いや、無いと思いますよ、ギルドが作ったカードだし、これだけの情報が書いてあるのに、使用魔法だけ書かれてないなんてこと」
「やっぱりギルドカードには書いてないんじゃないか」
「いや、そんな事は無いと思いますよ…もしかして魔法を持っていない」
「いやいやいや、レベル99だぞそんな事あるのか」
「……あの、もしかして先輩、最初からレベル99でしたか」
「ああ」
俺がそう言うと顎門は哀れみの目を向け、俺の肩を叩いた。
「先輩…魔法と言うのはレベルが上がった時に手に入るんですよ」
「それは知ってるよ、だからレベル99ならそれなりに…」
「もう一度言いますよレベルが上がった時に手に入るんですよ、魔法は」
「だから俺は…ん?待てよ上がった時なのか」
おいおいおいおい、待てよ、少し待ってくれ、上がった時に…上がった時に手に入るのか、最初からレベル99ってことは…
「魔法持ってねぇじゃん!!」
〜ギドル・アルケミック編 完〜
え?なに、レベルが上がったら魔法が手に入る設定は後から付けただろ、いやそう言うとわけじゃないですよ、ちゃんと最初からその設定はありました。
疑うなら設定資料集へ、ちゃんと、65.魔法、の説明に書かれています。
まぁ、本編にその伏線と言われるような所が少なかったのは確かです、ちょっと過去を改変してその伏線を入れようと思います。
あと、このネタをやっとやれたのでタイトルを変更しました、何か…若干詐欺のようなタイトルだけど…ま、いいか、嘘は言ってない。
※ 元タイトル
最初からレベル99の俺なら異世界て無双できるはず 【注意 レベルマックスは100】
今のタイトル
最初からレベル99の俺なら異世界て無双できるはず 〜魔法が実戦で使えなかったので、武器を集めようと思います〜 【注意 レベルマックスは100】
どっちがいいんだろう、個人的には元タイトルの方がいいけど、やっぱりなろうと言ったら長いタイトルだよな。




