エリなき者でもヌシである 第21話
本気を出したギドル アルケミック戦です、今回主人公の心理描写に力を入れたせいか、会話が少なくなってしまいました。
やっぱり小説を書くのは難しいですね。
『バゴーン!!』
ヌシによる2回戦目開始の合図が鳴り、それと当時に宙を浮く、鉄の塊が高速で2人に近づく、2人は咄嗟に剣で防ぐが、間に合わず直撃する。
「ナント!!」
「まーたダメだ」
「ライジング!アイス!」
なんかこの並び、アイスの名前みたいだな、ライジング・アイス、秋のハロウィンの時期に期間限定で売られてそう。
て、それどころじゃないな、エリが無くなったのに、まだ電気が使える。
それに…恐竜の怒り顔を見たことはないが、いまの奴は怒っている、まずいぞアレに本気を出されたら、ひとたまりもないぞ。
カタカタカタカタ
「な、なんだこの音」
「ちょっと何これ…武器が」
メイが手に装備している鉤爪がヌシに引き寄せられるように、カタカタと震える、それを俺は遠目…と言うほど遠くないが…まぁ近くもないから
間をとって中目ぐらいの距離で見ていると、突然顎門から貸してもらった剣が揺れ始める。
「何が起こってる」
「ナナナ何ダァァ!!」
「わ、私の体が」
2人の声が聞こえ振り返る。
2人はなぜが宙に浮いている、見た感じトリックのようなものはない、魔法か?でも2人とも慌ててるしな。
しかしなんなんだこの状況、何で武器が揺れるんだ、いや待てよ、ヌシは電磁波も操る、そしてこの武器は鉄で、ライジングは鎧…
「……あ、そう言うことか」
俺が気づい時には剣は宙に浮いていた、メイの鉤爪もライジングも…
先に武器を奪ってくるか、まあ行動としては正しいんだけど。
それを動物がやっているからな、こいつがどれほど頭がいいのかわからない、だけど…怒り状態でも怒りに任せず攻撃して来ない所をみると
かなり頭が良さそうだ。
「どうするんすかこれ、武器は没シュートされたし、アイスは遊んでるし」
「遊んでないピー!!」
「コレはコレで、ぐふふふふふ」
なんだろう、今凄い不快な気分になった、やっぱりあの鎧、ドMだろ。
ギーギーギー
「うるさ!」
「なにこの音」
鉄が擦れ合うような音が鳴り、耳を塞ぐ。
当たりを見渡し音の正体を探していると、レールが蛇のようにグニャグニャ動き、突っ込んでくる、俺は咄嗟に鈍器で防ぐが
防いでいる途中でレールは分裂し、俺の体に巻きつく。
「な、なに…」
動いている時はスプーンマジックみたいにグニャグニャ曲がっていたのに、こんな硬いなんて、しかも中途半端に錆びてるから、尖って痛い。
「先輩、大丈夫すか」
「大丈夫じゃあra…」
喋っている途中なのにも関わらず、顎門に貸してもらった剣が容赦なく俺の腕に突き刺さる。
「痛っ”ダァァァァ!!」
左腕からは血が流れる、とてつもなく痛い、詳しい説明なんて必要ない、ただ単純に痛い。
「やばい、戻れ剣よ」
顎門はそう言いながら剣に手をかざすと、突き刺さってる剣がカードに変わり、顎門の元に飛ぶ、突き刺さっている剣が無くなった事で余計痛くなった。
生まれて初めてだこの痛みは、だがまだ死んでない、仕方ない…まだ練習してないが、この土壇場で使うしかない。
「…魔力を込めるだったか」
俺はポケットから赤い指輪を取り出し指にはまる、エトラルロが落としていった指輪、今日の朝ギルドガードと共に戻ってきた。
仕事が早いな、1週間ぐらい返ってこないと思っていたよ。
この指輪はただの指輪ではないらしい、指輪自体に能力が宿っている珍しい指輪。
…後で売ろうと思っていたから、使うのは嫌だったんだが…仕方ない、使うしかないよな。
俺は痛みを我慢し、レールに指輪を押し付ける。
「サン…サン……何だっけ」
何だったっけ、思い出せこの指輪の説明書と言うか調査書を
…この指輪は魔力を込めて、言葉を言うと光線を放てる指輪、だった気がする。
後でいいやって最初の方だけチラッと読んだだけだから、なんとも言えないけど…
「サン…バ…そうだサンバースト」
そう唱えた瞬間、指輪から小型の魔法陣が浮かび上がり、その魔法陣から勢いよく、光線が溢れて、レールを溶かす。
『ババ?』
「危なかった」
元々中古だったけど、コレでもっと価値が下がったかな、だけど命には変えられない、それにまだもう1つもある。
それを売れば…それなりに。
「ソラ危ない」
「あ?」
一息している俺の腹に、鉄骨が思いっきり当たる、貫かれこそしなかったが、遠くに吹き飛ばされた。
さらに追い討ちとばかりに雷を落としまくる、俺は急いで立ち上がり、急いで岩陰まで逃げる。
だが…ヌシはトコトンまで俺を追い込みたいらしく、その岩すら軽々と破壊する。
…一体俺がなにをしたと言うんだ。
なんで俺だけこんな集中的に狙われてんの、そんな日頃の行いが悪いか、別に悪いことしてないぞ俺は
ドス ドス ドス ドス
ヌシがゆっくりと近づいてくる、警戒しているのか、それとも焦らしプレイか、男の焦らしプレイは誰も喜ばねえよ。
「いけミサリヤ」
頭の片隅に死が過った、このまま俺は食われて死ぬ、サンバーストでどうにか…いや無理だな、ヌシはそれを警戒している
だからすぐに攻撃してこない、タイミングを見極めてる、早撃ち勝負のようだが、案外そうじゃない。
早く使えば防がれる、隙を突くしかない…だけど隙なんてあるのか、あるわけがない、つまりは死んだ。
「…コンテニューはありますか」
「あるわけないでしょ」
全く聞き覚えがない女性の声が俺のくだらない問いに答える。
その声の主はいつのまにか目の前に立っていた、少し黒い肌をした、耳が長い女性…
「誰だ」
「ダークエルフのミサリヤ、呼ばれて飛び出ました」
やっぱり怪獣戦みたいのは難しいですね、いろんなアクションをさせたいけど、させたら一瞬で終わっちゃうし
しなかったらしなかったで、今みたいにぐたぐたになる、できれば早めに終わらせて対人戦に行きたいです、




