馬車での会話 第12話
今回は新たな依頼を受けに行く話です、あくまで行っている時の話なので、あまり話的には進みませんが、新キャラが登場するので見てください。
依頼 ギドル アルケミック の討伐
マルティア草原に7m級のギドル アルケミックが出現
数体のアルケミックを引き連れており周囲の村を襲撃しており大変危険。
これまでに3つのギルドが挑んだが返り討ちに合っているため、依頼のランクはS、報酬は100000スカラ
つまりは10万円、今回はこの依頼を受け、いま馬車に乗り移動している。
10万をメイと山分けだから俺の稼ぎは5万、高校生が手にする金額じゃないな。
「で、なんでお前が居るんだ顎門」
メイが依頼を誘った時に何故かついて来た、顎門…謎のペンギンを連れて。
「ガジガジガジガジ」
今はやたらデカいアイスを食べてるが…なんだこのペンギン、それに1mぐらいないかこいつ。
「いやなんでってそりゃあ…監視ですよ」
「監視?なんの」
「決まってんだろテメェとメイさんの間になんかあるかないかの監視に決まってんだろ!!」
まだ言ってんのかこいつ。
「ガジガジガジガジ」
「…くどい、同じネタを繰り返すな、ネタ切れだと思われる」
「いやもう思われてる」
「それより顎門…このペンギン何だ」
俺がデカいアイスを食べてるペンギンに指を刺した瞬間、そのペンギンは目にシワを寄せ、怒り始めた。
「このペンギンとは失礼なやつですね」
「喋った…」
「何ですかその反応は、我を誰だと思ってる」
「いや知らんがな」
「フフフ、聞いて驚け見て笑え、笑の名はアイス・クッタル・カラナー・2世
そしてあの、アイス・ジャッチメント・スプラックス・1世を父に持つ、時期7大魔王候補なのです」
うわぁ…名前なっが、父親の名前も長いけど子供の名前も長いな、と言うかな名前そのまま繋げたら
アイス食ったるからな2世って、ふざけすぎだろ、これが巷で噂のキラキラネームってやつか。
「…かなり大爆笑」
「おい人間笑ってないではないか」
「いやね、こんなんのどこを笑えと、と言うかお前魔王って今なかったか今」
「よく気づいなら人間よ…笑こそは魔お…」
「先輩わかってあげてくださいよ、魔王とかを名乗りたくなる年頃なんすから」
「は、下僕何を言っ…」
「そう言うことか完全に理解した」
「貴様絶対何も理解してないだろ、だから僕は7大…」
「それより顎門、元の世界じゃあテスト週間が始まってるよな」
「ちょっとやめてくださいよ、今テストの事とか考えたくない、考えただけで吐きそう」
「そりゃあ今馬車に乗ってるからな」
「いや、そう言う意味じゃなくて精神的な意味で…」
「無視するな!!」
テストか…レストが言うには現実世界の俺達は眠ってるらしいしな、もしその間にテストがあっても、無かったことになるのかな。
いや、多分再テストって形でやるんだろうな…点取れるかな、授業受けてても赤点があるのに、それすら受けなかったらどうなるか。
…勉強しないといけないかな、と言っても参考書がないから勉強できないしな。
まず帰れるかどうかすらわからない。
「この愚か者達、そろそろ話を…」
『ソラ、アギト、そろそろ着くよ』
馬車の外から馬を走らせているメイの声が聞こえる、割と長かったな大体1時間か。
「はぁーい、メイちゃん」
「…流石にほぼ初対面の人をちゃん呼びは気持ち悪いぞ」
「気持ち悪いぞ我が下僕」
「ウルセェ、と言うかアイス、何で俺がお前の下僕になってんだ、立場は逆だろ、お前は俺の契約獣であり、俺が主人だ」
「我より格下のお前に主人とかなんとか言われなくない、お前と契約したのは我の力を上げるために契約したにすぎぬ」
「はあ〜そうですか、それならお前に返してもらうぞ、店の弁償代」
「グヌヌそれは…」
「アレはお前が壊した物、だけどお前は俺の契約獣がたら、俺が責任とって働いているが、そこまで俺をこけにするなら、お前に働いてもらうかなら」
「グヌヌ、下僕よ卑怯だぞ」
「卑怯じゃないだろ」
顎門が言ってたペットってこいつの事か。
顎門も顎門で割と優しい所あるんだな、自分で壊してない物の金を稼ぐために働くなんて、まあなんかブチギレでた様な気もするけど…
まあ、頑張ってんだな。
「そう言えばお前何でついて来たんだ、お前とメイさんと俺で3当分に分けたら、3万ぐらいだぞ」
「いや3万円あったらゴディバのチョコなんか買えるか」
「まあ高いと言えば高いけど、戦う危険を冒す物でもなくないか、だってこの依頼のランクSだぞ
負傷者も出てる様だし、そんな危険を冒してでも3万が欲しいのか」
「いや3万が欲しいわけでなないんすけどね」
「え、じゃあ俺もらうけど」
「いやいや、冗談すよ冗談、3万は欲しいすよ、だけど俺の本当の狙いは…ギドル アルケミックだ」
「今回の依頼のか、確か革とかは自由にしていいと書かれているけど、その革が欲しいのか」
「いや、革ではなくって、ギドル アルケミックその物が欲しい」
なに言ってんだよこいつ。
「お前が依頼書見たか、7mだぞ大体電柱の大きさが10m、そんなデカいもんどうやって手に入れるんだよ」
「まあまあ、もしもの話ですよ、その7mの恐竜が俺の手の内に入ったら…先輩は愚か、マコパイセンだってこせる」
「そのためだけについて来たのか」
「いや、単純にメイちゃんの顔が見たかったのと、お金が欲しかったのと、ギルド アルケミックの捕獲
これらの条件が当てはまったからついて来たんですよ」
「捕獲か…」
依頼ではギルド アルケミックの討伐もしくは捕獲と書かれているから、別に捕獲しても問題ないのか。
でもこいつ捕獲の用具もってるのか、馬車に乗る前にはそんな道具ぽい物は見えなかったよな。
本当に捕獲する気あるのか。
まあ別にいいか、俺はこの依頼を誘ってくれたメイのサポート、捕獲とか難しいことを考えなくてもできるか。
『見えて来たよ、あれがシャマル村、今回の依頼者がいる場所だよ』
俺は馬車の布の隙間から外を眺める、外には見たことない生物がたくさんおり、少し遠くにポツンと村の様な物が見えた。
まずはそのギドル アルケミックの情報を手に入れないとな。




