2つの指輪 第10話
第10話です、今回は報告する話です、最初は鑑定士と言うタイトルだったんですか、その鑑定士を出す時間がなかったため、タイトルが2つの指輪になりました。
一応その鑑定士も今後当時する、と言うかメインキャラになる予定なので、楽しみにしてくどさい。
ギルド本拠地
「なるほどそう言う事があったんですか」
ラッフルは書類を書きながら呟く。
あの男の戦いから少したち、今は今回の事件についての報告をしにギルド本拠地に来ている。
数時間前に来たばかりなのにまた来る羽目になるなんてな。
「本当最悪って感じだよラッフルちゃん」
「ご愁傷様です、それより何故2人が協力を別に知り合いと言う間柄にも見えませんけど」
「今日出会ったんです」
「うんうんお腹すいて倒れてた時にね、焼きそばくれたので自然な流れで依頼を協力してもらって…」
「…自然かあの流れ」
「自然だよアレは」
「ガードゲームのアニメ並みに流れが変だったぞ」
「アニメ?一体な〜んの話をしてるんだ君は」
「だからアニメだって」
「だからアニメってなんぞや」
そうかこの世界アニメないのか、まあ当たり前だけど、こんな明らかに中世の世界観でテレビがあるほうがおかしい。
「仲良いんですね、それよりその男の情報ですが、年齢は40歳程で身長は180cm以上、体重は76kg
そして能力は物質無視か透過能力のどれか、この情報に間違えないですか」
「うん間違えないよ、私の耳はすごいんだから」
「1部と言うかほとんど耳関係なくない」
「あるある大ありだよ」
あるんだ、どうあるのかわからんけど。
「その条件に合致する人物がギルド内の資料にあったんですが…」
「え!居るの」
「はい、でも20年前に国外追放を命じられてそれから行方が不明なんです
流石に20年前の情報ですから身長とか体重とか変わってるかもしれないんですけど…」
「とりあえず写真見せてよ、それで判断するから」
写真はあるんだ。
「わかりました」
ラッフルはそう言いながら机の下から男の写真を取り出した机の上に置く。
その写真はどこからどう見てもあの男の顔だった、なんなら全く変わっていない、20年前のはずなのに。
吸血鬼か何かかこいつ。
「魔術の研究者で魔法と魔術の融合した新たな力、ライジングを発明した他カメラなどの様々な道具を発明した、偉大なる人です」
「そんな偉大な人が何故国外追放を」
「何やら家族を殺害し、王暗殺を企てたとして国外追放を命じられたそうです」
「家族を殺害って物騒な人、で名前は」
「え〜っと確か…エトラルロ クランス メストライザー デルトプス ギフトですね」
『…は?ごめんもう一回言って』
「ですからエトラルロ クランス メストライザー デルトプス ギフトです」
「えー…エトレルロ いや エトラルロ グラン メスライザー デルギフト?」
「いや、なんか違うないか」
と言うかすごい長さの名前だな、この名前…どこからが下の名前なんだ。
それに名前で呼ぶ時どうやって呼ぶよ、エトラルロ、それともギフトか
…いやもうエトラルロのエとロをとってエロにしよう、そっちのほうが覚えやすい。
「しかし20年経った今、何故見つかったんでしょう、それにスィーサイドフラワーと関係があったようですし」
「あの山を調査したけどスィーサイドフラワーは見つかってないよ、だから問題はないと思うけど…」
「一応警戒体制を引いてもらえるか上と掛け合ってみますか」
「たかが花でそんな事できるのか」
「はい、出ますよ、それよりエトラルロ氏についての情報はないですか」
「情報ね…なんかないソラ」
「そんな事言われてもな…あそういえば」
俺はポケットから2つの指輪を取り出し、ラッフルに渡した。
「これは…」
「戦った後に周辺の操作をした時に見つけたんです、なんか高級そうだったんで売ったらそれなりに稼げるかなって」
「なんか動機が不純ね」
「別にいいだろ」
ラッフルは指輪をジィーと見つめる、別に見つめるほどの物でもないと思うけどな。
「…これは古代文字ですね」
「古代文字?俺には龍にしか見えませんけど」
「その龍の周りに様々な文字が掘り起こされています、かなり細かいですから気づかなくても仕方ないですが」
「本当!ちょっと見せて」
メイは机に置かれた青い指輪を手に取り、じっくり見る。
「確かによく見るとあるような…無いような」
「どっちだよ」
「それぐらい細かく描かれてるんだって、ほらソラも見てみて」
「えぇーと」
…確かに文字ぽいのが書かれてるような無いような、凄く細かいな蟻より小さい文字で書かれてる。
よくこんな物掘れたな、しかも古代文字で。
「…赤き花燃えし時…王が目覚め……神々の死体から…剣?これ以上は分かりませんね」
「赤き花って言うのはスィーサイドフラワーの事か、で王が目覚めはそのまんまの意味かな、で神々の死体は……なんだ」
「多分あの山のことだと思う」
「あの山と神々の死体がなんの関係が…」
「昔の神話なんだけどね、邪神と神々が戦って沢山の神が死に、その神の死体が時間が経った事であの山になった
って言う神話があるんだ、だからその神々の死体からって言うのは、あの山から ってことだと思う」
「なるほど」
「…これは詳しく調べないといけなさそうですね、ソラミヤさん少しの間だけでもいいんでこの指輪を私達に貸してくれませんか」
「別にいいですよ、それにそれ拾い物なんで」
「拾い物でも今の所持者はソラミヤさんですので、確認をしないといけないんです」
「いろいろ大変なんですね」
「そうですね」
「ラッフルちゃんその指輪ってどうなるの」
「調査が終わったらソラミヤさんの所有物になりますね、依頼中に手に入った物はその拾った人の所有物になりますから」
「そうなんですね」
すごい法律だな、それだったら依頼中に盗みを働いてそれを拾ったと言えば所持者にできるじゃ無いか。
もしかしたらそれをさせない法律があるのかもしれないけど。
しかし指輪か…別に指輪を持っていてもオシャレぐらいしかできないしな、別に俺もオシャレが好きなわけじゃ無いし。
返されたら即刻売りに行こうかな。




