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藍理集  作者: 藍理
15/33

不眠症の少年

夜は酷く寂しい。

僕は、夜が嫌いだ。何回も回ってくるこの夜は、毎回僕を悲しませる。


窓辺に座って、外を眺めていた。

あたりは静まり返って、動物さえも、空を飛ぶ鳥だって眠ってしまう。


僕は、今、不眠症を患っている。

眠れないのだ。

だから、携帯だけが僕をかまってくれる、唯一の友達。夜の友達。

あ、夜の友達って言ったけど、変な意味じゃ無いからね。


夜の無い世界に生まれたかったなぁ。いつまでも、明るい太陽が出ている昼間だったら、みんな眠らないし、元気だし。


あ!それか、みんなが僕みたいに、不眠症になれば、それなら、夜も寂しくない!楽しいはず!


早く朝にならないかな。

皆と遊びたい。

外へ出たい。お出かけしたい。

嫌だけど、皆と一緒なら、お勉強もしたい。

ただ、今すぐにこの夜から抜け出したい。


夜なんて、怖いじゃないか。

暗闇に包まれて、草木の色も濁って居て、全く綺麗じゃない。

その暗闇に、揺蕩う月。確かに綺麗ではあるけれど、なんだか、一人ぼっちな気がして悲しい。


空の星達は、死んだ人の数って、何処かで聞いた。流れ星は、この広い世界の誰かが、死んでしまった瞬間、流れるものだと聞いた。月と一緒に、空に散っているけれど、綺麗だけれど、そう考えると悲しいと同時に恐ろしい。


お月様にも、友達が出来れば悲しくないだろうなぁ。


「一人ぼっちって、僕と一緒だね!」


一人ぼっちの仲間だ!

よかった。仲間が居たんだ。


「あれ、雲に隠れちゃった。」


お月様も、寝る時間なのか。

そうだよね。僕だけだよね。

お父さんと、お母さんは、もう寝ているのかな。逢いたいな。

こんなところ、もう嫌だ。


真っ白な病院。


僕は一人ぼっち。


この一人ぼっちは、日々僕を可笑しくする。

精神を砕いていく。


僕の心は、日々、崩れてく。ボロボロにってなっていく。


眠ってみようと、布団に潜るけれど、やっぱり眠れない。

寂しい。寂しい。


寂しいな。

初めは、ホラーっぽくしようかな〜とか思ったんですがやめました。

書いている自分の方が怖くなって来てしまい。。。


これも充分怖いですけどね。


読んで頂きありがとうございました。

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