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春風と共に

作者: とこう

私の連載小説「すーぱーまーけっとふぁんたじー」からの日常を切り取ったワンシーンです。

知らなくても一応読めます。週刊少年漫画雑誌の第二話、くらいの感覚で書いています。

 明日は日曜日。うちのスーパーは定休日だ。

 契約社員となりバイト生活よりは安定した労働。土曜日、本日も無事に終えたが、俺は帰り際、店長に個別に呼び出された。

 まさか、仕事のミスによるお説教だろうか。いや本日の売上は上々だろうと内心びくびくしていたが、店長の一言によってそれは違うとわかった。

「まひるとふたりっきりでおつかいに行ってきて欲しい」

「えっ!」

 その一言で俺の短い髪の毛が一気に逆立つ。店長室に文字通り衝撃が走り、部屋の照明がバチンと音を立てて即座に消えた。

「ふたりっきりって所で興奮しないでくれる……あーあ、君のせいで停電しちゃったでしょ」

 若桜まひる______レジ部の正社員、店の看板店のアイドル。小柄で巨乳の可愛い女の子。

 そして俺に不思議な力を授けた張本人。

 授かったといっても俺は前任である柳楽チーフの力をとっさに受け継いだだけなのだが。

 俺が授かった能力は雷の力。

 その雷の力でマイナスエネルギーを纏って化け物になりそうなやつ、なっちゃったやつを浄化し、元に戻すのが俺たちの役目らしい。

 マイナスエネルギーは人の怒り、憎しみ、悲しみが増幅して生まれるものらしいので、誰にでも起こりうる事だ。

 先日、若桜さんがその闇に取り込まれそうになり、俺が間一髪助け出した事を思い出して、今でも冷や汗が出るレベル。

 若桜さんは可愛くて健気で、そして人外のような、異常な、誰よりも強いプラスのエネルギーを生成し続ける存在で、その反動で起こるマイナスエネルギーは自然災害すらも巻き起こすレベルのものだった。超簡単にアニメ用語でいうと某ワルプルギスの夜、叛逆の物語だ。

 そんな若桜さんが儚い存在だと知った時、俺は彼女を放ってはおけない存在だと。

誰かが護ってあげなくてはならない存在だと。

 勝手にそう思ってしまったのであった。

 ほんと、勝手に。

「ねえ、聞いてんのー?」

「……あ!はい!すみません……」

 店長室が暗くなってしまったのは俺の雷エネルギーコントロールが下手くそなせいだった。

 エネルギーは感情で操る能力。それ故に、俺が興奮したり、笑ったりすると自分の意思とは関係なく発動してしまう。それをコントロールするのが店長が俺に与えた最初の課題……らしい。

 っつってもその化け物退治?に積極的に参加するかといえばまだあまり乗り気ではないけれど……

「お使い内容はまひるに行っておくから、君はエネルギーコントロールも兼ねて付き添う事!」

「怪しいおつかいじゃないスか…」

「その為にウチのスーパーは日曜定休なの!」

「一番売上伸びるのが日曜日じゃないんスか……」

「こっちのエネルギー関係の方がスーパーよりも大事なの。ホラ、電気直すから早く出てって。頼んだよ」

「は、はぁ……」

 明日何を着てこうか……というか何時集合なんだ……?

 俺はスマホをポケットから取り出して、先に退勤してしまった若桜さんにラインを送った。このラインを送るってゆーのもちょっと緊張すんだけどなぁ。

 ラインの返信が来たのは俺が退勤し、帰宅してからすぐの事だった。若桜さんは集合場所、集合時間だけを記載して、簡潔に連絡事項だけを述べた。

 それでも俺の心は大きく弾む。

 おつかいはめんどくさいし、エネルギーの、摩訶不思議な能力関連の事となると気が重くはなるが、若桜さんと休日に会えるのは嬉しかった。若桜さんに会えるならこれくらいは多少我慢するかと、そう思えた。

 どんな服を着てくるんだろう。きっと可愛いんだろうな。そんな妄想をしながらやたら気合いの入った返事を送ってしまった。


 次の日。

 駅前に集合すると、若桜さんが先に来ていたようで、彼女はこちらに振り向き俺に軽く手を振った。

「こんにちは、稲菊さん」

「ごめん若桜さん……待った?」

「いえ、今来た所ですから」

 普通逆じゃね?

 俺が待ってないとおかしくね?

 デートではない事はわかっていたが、真っ青な空の下、輝く太陽の下、まだ少しだけ肌寒さが残る四月の正午。ゆるふわ純白ワンピースに黄色のカーディガンを羽織った彼女は本当に俺の彼女になったかのようにふわりと微笑み、それだけで電撃が降りそうになる可愛さであった。必死に抑えたからセーフだった。頑張れ俺のエネルギーコントロール。

「ところでどんなおつかいなんです?俺店長からはなんも聞いてないんだけど…」

「あの……今日は、お店に買い物に来てくれたお客様の、今月分の喜のエネルギーを納品する日なので、その荷物を届けに行きます」

「エネルギー?」

 エネルギーってそんな納品するもんなのか?

 そもそも目に見えるもんなのか?

 若桜さんはパンダの絵柄が特徴的なトートバッグから、タオルで包まれた筒状なものを取り出し、軽くタオルを解くと俺に見せてくる。

 クリアな筒状______今時女子が使うような水筒のように見えたこの容器には眩しいほどの輝きが放たれて、あまり直視ができずに軽く目を細める。

「中身がキラキラ輝いているのが見えますか?」

「……うん」

「これがお客様の喜のエネルギーです。月に一度、こちらを一定量溜めておいて納品する事で、お金に還元してくれます。こちらを利益にしてスーパーの予算に当てたり、戦いの備品を揃えたり、私達正社員の臨時ボーナスに当てたり……そういうビジネスだそうです」

「っつーかスーパーの予算はスーパーの利益から使わないのかよ」

「そうですね。ウチのスーパーは、というか世間の食品業界、外食産業は赤字の企業が多いので経営難です」

 ……いきなりシビアな話が来た。そしてそれを笑顔でいうな若桜さん。

「私達がサービス残業もせず、お店が日曜定休である事、正社員のお給料が安定している理由はここから来ています。ウチの正社員はこちらのエネルギー関係の仕事も兼業していますし、お給料が割に合わないのは困りますよね」

「そうだけども……ってかこのエネルギーってそんな需要あんの?」

 ボトルの大きさはざっと500mlもないだろう。多いとは思えないのだが。

「ええ…エネルギーが見える稲菊さんも含め私達能力者からすれば、喉から手が出るほどの量でしょうね」

「……そーなの?」

「稲菊さんは、自分で喜……プラスエネルギーを生成しコントロールして能力が発揮できますか?」

「……残念ながら」

「ええ、まだ不完全ですよね?だからこの他人のプラスエネルギーを使用して、簡単に能力が使えるように調整する為にはとても良い商品なのですよ」

 事務的に説明する若桜さんはレジチーフの顔だ。普段はめちゃんこ可愛い、否定的な言葉を出さないようなタイプなのに、仕事では物事をはっきり言うタイプの優等生だ。俺はエネルギーコントロールはできないけど、そうはっきり言われるとちょっと傷つくぞ。

「このお店には私がいますから。私が常にプラスエネルギーを生成しているのでお店の皆様が調整する分のエネルギーが不足することはまずありません」

「……若桜様様だよ」

 それが危ういっつーんだよ。

 それで先日やばいことになっただろうが。

 この子の能力値が実はカンストしていると知った時はびっくりした。この子を無限兵器のように扱う店長がたまに怖い。

「ということで、こちらをお取引先様までお届けします」

「場所は?」

「今日は成田駅で待ち合わせです」

「軽く小旅行ですね」

 若桜さんはタオルでエネルギーケースを包み直して、トートバッグにしまった。

「さぁ、行きましょう!稲菊さん」

 彼女の眩しいほどの笑顔に嘘はない。

 その笑顔が反則なのに。

 その笑顔がエネルギーに変換されて戦いの道具に使われるなんて皮肉なもんだ。

 でも。

「行きましょうか」

 俺は純粋に、彼女の笑顔に惹かれていく。


 小旅行と言っても、電車だと乗り換え込みで一時間くらいだろうか。世間でいえば通勤範囲内だろう。

 順調に乗り換えが進んで、あとは駅で降りるだけ。あと八駅といった所だ。

 途中でコンビニに寄って、お菓子と飲み物を買って、本当にデート気分のようにゆったりと流れる時間。

 折角の休みだけど、彼女と一緒なら悪くはない。

 電車のホームで隣同士。

 電車が来るまで二人で立って待っている。

 春風がやわりと吹いて、彼女の漆黒のショートヘアを静かに揺らした。

 昨日の夜に緊張してあまり眠れなかった分、この柔らかな陽気に当てられて少しばかりか脳みそが眠気を誘う。

 桜はとうの昔に散ってしまったが、若桜さんの化粧っ気のない頰の薄桃が俺の中の春を連想させる。

 ホームに流れるアナウンス。

 少しずつ近付いて来る電車の音。

 確実に時を刻んでいくのが少しばかりか勿体無い。

 止まって、しまえば良いのに。


「来ましたね」

「そうだね」

 恋人でもない、それどころか親しい友人でもない年下の先輩。

 敬語を使うのは先輩の彼女の方。

 仕事に対してはお互いが饒舌なのにそれ以外の事となると不自然で続かない会話が切れて、気を遣ってなのかわからないけれど、ただ電車が来ただけで彼女はふっくらとした唇を開く。

 それに対して返事しかできない俺。

 電車がホームに止まり、ドアが開いて。

 きっと目的地に到着したら、もうあとは日常に戻るだけなのだろう。

 知ってる。

 これは仕事だし。

 俺はただのスーパーの契約社員兼、エネルギー研究部の研修員だ。

 彼女が恋心を寄せている相手は、こんな何もかもが中途半端な俺じゃない。

 車内に足を踏み入れると、この昼間の時間だからだろう座れる席が沢山あって、余裕で隣同士、俺と彼女は腰掛ける。

 そして電車は時を刻むように動き出す。

 両隣には誰もいない。しかし空席はあっても乗客は全くいない訳ではなく、色んな世代の人がまばらに座っていて、立っている人はいない。お向かいには俯いて座る高校生くらいの女の子。眠っているようにも見えるがひどく何かに落ち込んでいるようにも見える。明らかに周りの乗客とは違う暗いオーラを放っているのが伝わってくる。

 オーラが暗いのが物理的に伝わる。あそこだけ照明が落ちたかのように周囲がわずかながらくすんで見える。

 ん……?

 物理的……に??

「稲菊さん」

 若桜さんは俺にしか聞こえないほどの小声で、無表情のまま少し早口で話しかけて来た。この声色は完全に仕事モードの彼女だ。

「……はい」

「気がつきましたか?」

「……ほんのり、わずかですが」

「本当に微妙な変化です。彼女からはマイナスエネルギーが滲み出始めています。よく気付けましたね」

 俺にわざと試すように質問形式で話を進める若桜さんはさすがレジの教育係だ。

 お向かいの女の子がくすんで見える事に気付けるのは能力者である俺たちだけだろう。他の乗客は気にすら止めない、彼女が寝ているように見えるだけのはずだ。能力を受け継ぐ前……少し前の俺だってそうだった。

 アレは暗いオーラなんかではない。

 能力者にのみ見える、マイナスエネルギー。

 先日柳楽チーフや若桜さんを取り込んだ、化け物になる直前に出てくる禍々しいもの。

 俺達の、本業。守護対象。

「あの女の子、放っておけばあと数時間後にはマイナスエネルギーに覆い尽くされ例の化け物に変化します」

「……彼氏にでもフラれたんでしょうかね」

「……可能性はあるでしょう……」

 若桜さんが表情を変えはしないものの一瞬声を詰まらせる。あ、やべ。これは言っちゃダメなやつか?

「……理由はともあれ、今の段階だと軽い処方ですぐに救出できると思います」

「車内ですよ。ここで騒いだら一般の人が見てます。めっちゃ恥ずかしいッス。次の駅で一緒に降りて頂くとか?」

 能力の披露は一般人には見えないから完全に痛い人間扱いである。エアバトル的な??ごっこ遊び的な??エアギターよりも万倍ハズい。

「能力は声に出して、動作に出して発動するものではありませんよ稲菊さん。漫画ではないので……」

 そっスか。まだ歴が浅いから知らないッス。

「プラスのエネルギーの基礎の基礎は」

「喜と、楽の感情です」

「正解です。なので笑うだけでいいのです」

「それが難しいんスよ……」

 即座に、にこりと若桜さんが作った笑顔が本当の笑顔なのかわからない。が、能力は本物の笑顔ではないと発動しない。よって完璧本物の笑顔だ。

 能力者用に幼少期から鍛えられてきたらしい若桜さんは作り笑顔という言葉を知らないのだろう。

 彼女がこの世の男を全て落としてしまうであろう天使の微笑みをお向かいの高校生に向ける。その笑顔を向けられた女の子は俯いたままでこちらの存在に気付きもしない。

 笑顔をきっかけに若桜さんが発動した能力は俺と若桜さんにしか見えない。くすんだ女の子にはスポットライトが煌びやかに当てられる。周りの乗客に影が落ち、女の子の姿しか俺には映らない。

 花の女子高生。本日の主役は貴女だと主張するように。

 浄化の準備だ。このライトが当たったらマイナスエネルギーは光の強さで小さく萎む。光が強すぎては影は見えないのだ。光と陰は表裏一体なんて嘘だろうと理屈をひっくり返す。

 しかし若桜さんには、最終浄化だけはなぜかできない。

 トドメは俺が刺すしかない。

 俺、笑えない。

 目配せを送る若桜さん。完全形の笑顔で思わず目が合う。気まずい。かわいい。

「さぁ、柳楽さんの時より今回は簡単ですよ。もうフィニッシュです」

「ええぇ……」

 マイナスエネルギーの浄化には雷能力ではなく単純にプラスのエネルギーを注ぐだけで良いのは聞いている。雷よりも出すのは簡単なのに、俺にはそれができない。

 笑えないからだ。

 コントロールができないからだ。

「さあ」

 若桜さんが合図を送る。今だ、早くしろと言ってる。

 笑えと言われて心から笑える人間がどこにいる。

 接客業の基本は笑顔だが、それだって作り笑顔だ。完璧な作り笑顔ではエネルギーが生成されない。完璧な本物の笑顔じゃないとダメなのだ。完璧な作り笑顔さえできない俺が、見知らぬ女の子に完璧な笑顔を作ることなんて______

「稲菊さん」

 俺の左手を、若桜さんがそっと握った。

 手を繋ぐ。

 手を。

 繋いでいる。

 若桜さんが。

 俺の手を。

「えっ」

 そう自覚した時には、もう遅い。

 体内を駆け巡る雷撃。

 配線の切れる音。否。

 車内の照明が全て同時に落ちる音。停電かと騒つく車内。電車という電気で動く乗り物の機能が全て急停止する。停止の重力で身体がよろける。若桜さんの肩とぶつかる。柔らかな衝撃。花の香り。また走る電撃。バチバチと足元から音がして、強い静電気のように手足が痛い。若桜さんに静電気が移ってしまい顔を一瞬だけ歪めたから即座に座席から立ち上がって離れる。電車というやつは停電しても動くのだろうけれども、それでもこの時は停車をしたのだ。

 ターゲットの女子高生も突然覚醒したように勢いよく顔を上げ、車内を見渡している他の乗客と同様に動揺して、マイナスエネルギーの暗い影は一瞬で消し飛んだ。

 俺は若桜さんと一人分くらい座席を離して座る。

 静電気が映らないように。

 脈が聞き取られないように。

 大学も卒業した俺が、そんな事でドキドキしてるなんて悟られないように。

「……す、すみません……コントロールが、上手くいきませんでした……」

「稲菊さん、私の方こそ……急がないと女の子が助からないと思ってプラスエネルギーを少し稲菊さんに送ったんです。量を間違えてしまったんですかね……こんな簡単な事を間違えるなんて……ごめんなさい……」

 若桜さんが手を握った事で、彼女が俺に送った感情のエネルギーが倍に膨らんでしまったのだろうと俺には思える。俺の感情の増幅と、雷エネルギーの発動______若桜さんの調整が間違ったのではない。絶対に俺のせいだ。

「でも、女の子は助かったみたいですので良かったです。エネルギーが多少強い事で、一気に正常状態に戻ったみたい……一応成功、ですね」

「大丈夫……ですかね……?」

「お届けが遅れる事、連絡しておきますね」

 女の子が感電死しなくて良かったとは思うけど、この電車は確実に遅延するだろう。というか果たして動くんだろうか。一本電車ぶっ壊した事がバレたら確実にヤバイのでは……と考えたところで、俺が雷エネルギーを使えるなんて一般の人にわかるわけがない。シカトしよう。知らないふりしよう。

 車内アナウンスがぼそぼそと流れ、若桜さんが隣で取引先と通話を始めたが、俺は聞いている余裕なんてなかった。

 まだ、心臓がうるさい。幾重の理由によって。

 今にもぶっ倒れてしまいそうだ。

 エネルギーとやらを大量消費して体力的にもきついのだろうか。

 若桜さんはこんな事で動揺しないのかな。

 俺と手を繋いだくらいで______

 目を閉じて、心臓が落ち着いた頃に睡魔が襲い。

 気付いたら目的地、成田に到着していた。


 そこからの俺はまるで役立たずで。

 駅のホームに座って、意識が朦朧としている中でぶら下がっている赤い提灯をぼんやり眺め、その間に若桜さんが用を済ませてしまったらしい。ほんの数分だった。エネルギーを取引してる人の顔が見てみたかったが、うまく覚醒できなかった。エネルギーコントロールさえ上手くいけば、なんて、熱血主人公のように思った。

 帰りの電車だってあまり記憶がない。

 若桜さんに先導されるまま地元の駅に着いて、さすがにここからはゆっくりでも1人で家に帰ろうと思い、申し出た。

「若桜さん、すみませんでした」

「とんでもないです。エネルギーを使い過ぎたら誰でもそうなりますから……明日はそのままお休みですよね。お大事にしてください」

 それでは、と若桜さんは笑顔で会釈をして、そこで別れた。

 足が重くて、そして惨めだ。

 春の風は残酷に、俺の頰を掠める。

 俺より年下の女の子に全て任せて、俺はただの役立たず。

 明日から、もう少し真面目に考えようと。

 摩訶不思議なエネルギーというものを信じてみようと。

 動機なんてそんなもんで充分で、正義感なんかなくて。

(笑う練習かぁ)

 彼女を思い出せば、俺は自然に笑顔になれるだろうか。

 上を向いて歩けば、オレンジ色が鮮やかに広がっていた。明日も、きっと晴れるだろう。早起きしないとなーなんて、ぼんやり思った。

ツイッターで行っていた140字連載から抜粋。加筆、修正を大幅に行いました。

そもそもこのシリーズ、本連載が全然進んでいないのでどこから読んでも同じです。設定もちゃんと考えてないです。


主人公稲菊が東京駅周辺の大都会を大停電させながら中ボスみたいな人と異能力バトルしてる所しか想像していません(いつになることやら)

夕暮れのビッグサイトでも可。

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