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『暗殺者』

暗殺…。


それは暗殺者の仕事。

依頼された人物を密やかに殺すことが暗殺者の使命。

それが俺の仕事。



第1章


***

「カルマ!

 起きてる?]


[なんだよ…。

まだ、起きるどころか寝てないんだけど」


「え?また、寝てないの?

 でも、仕事だよ」


(俺の名前はカルマ・マオレ。

暗殺者だ。今、俺の睡眠を邪魔しに来たカスはアレック・アーサー。

あいつもまた俺と同じ暗殺者だ。

俺たちが所属しているのは暗殺グループ「ラレロク」。

表向きは超一流のIT企業だが

この『ラレロク』は1億人以上の暗殺者を教育、及び雇っている。

裏の社会では知らぬものは誰もいない超一流暗殺グループである)


「カルマ依頼の内容だけど」


「行かない」


「隊長命令だよ?」


「またかよ」


「えっへへー。

えっとね、ターゲットはクセル王国の路地にある安宿にいて

報酬は1千万だって」


「暗殺を依頼した理由は?」


「えっと、13年前の家族を殺された復讐だって。」


「…。多いな」


「なにが?」


「いや、その程度の理由だったら報酬って多くても3百万くらいだろ。

1千万は多いと思って」


「そういえばそうかも。

依頼者だれだろ?

『フラン・クロレラ』。だれ?」


「…。まぁ、別に多い分ならいいか」


「そうだね」


「とりあえず、ターゲットの居る場所にいってみるか」


「うん。」



***

「カルマ。

なんか隊長がソーマとシエルも連れていけって言ってるけど?」


「なんで」


「今回の依頼は少し大変だからって」


「別にこの隊にくる依頼なんてたいした依頼じゃないだろ」


「たしかにこの隊にくる依頼はたいした依頼じゃないかもだけど

僕たちの隊もたいした隊じゃないから。」


「あんた達、自分たちの隊ばかにし過ぎ」


「そうだぞ」


「シエルとソーマ」


「遅くなったわ。

さっきまで他の依頼に行ってたもんだから」


「お疲れさま」


「早く行くぞ。

ターゲットを見失う」


「そうだね」


「おう」



***

バキッ

「な..にする..んだ...カルマ。」


「悪いなソーマ今回の任務はお前は足手まといになる。」


「カルマ!?ちょっと、なにしてんのよ?!」


「カルマぁ、このこと隊長には報告する?」


「だめ」


「了解」


「ちょっと!アレックも何言ってんの?」


「シエル。カルマは理由もなく仲間を攻撃したりしないよ。

悪いけど今回の任務はシエルも外れてソーマに付いてあげて?」


「何言ってんの?」


「安心しろ。報酬は4等分する」


「そういうことを言っているんじゃない!」


「シエル。

理由はあとで話す。今は任務優先だ」


「...。」


「いくぞ、アレック」


「はーい」




****

「アレック。

お前はここで待機だ。」


「了解」


「...。アレック、あとでお前にも話すことがある」


「僕にも?」


「あぁ。

じゃあ、終わったら合図する」

ザッ


***

(こいつがライ兄さんを...

それにしてもフラン兄さん少し早くねぇか?

それにいくらなんでもソーマをつけてくるとか...さすがだな)


「ん?だれ?」


ニコッ

「こんばんわ。

私はカルマ・マオレと申します。本日は貴方を殺しに参りました」


「ハハハっ。面白い子がきたね」


「...。私は先ほど嘘をついてしまいました」


「?」


「私の名前...。

私の本当の名は、『カルマ・マオレ』ではなく

        『カルマ・クロレラ』です。


「...。」


「お久しぶりでございます。

昔、貴方に裏切られた『ライ・クロレラ』の弟でございます。」


「そうか、あんたあの時の。」


「はい。」


「んで?復讐にでもきたってこと?」


「いえ、少し違います。

『フラン・クロレラ』様からのご依頼です。」


「そっかー。」


「はい。

しかし、今日はどうもお客様がたくさんいらっしゃっているようで

私の相手をしている暇などございませんか?」


「...。さすが。ほかの人たちの気配のも気づくとは」


クスクス

「他にもいろいろ仕掛けているようで。たとえば、そのポケットに入れている爆弾など

パーティーでもお開きになるんですか?」


「おお、すごい。

僕なんかじゃ君を倒せそうにないなぁ」


ニコニコ

「でしたら、その殺気も消していただけませんか?」


「殺気は消しようがないなぁ」


グサッ

「おっと。危ないですね。」


「...。(とっさにその辺にあった本でナイフを防ぐとは)」


「なんだこの程度ですか。

もっと、楽しめると思っていたのですが...残念です。」


「おや?もうそんなことを言われてしまったかい?

心外だなぁ。」


「手を抜いていたと?」


「そういうつもりはなかったんだけど...。

まぁ、本気ではないかな?

だから、最初から弱いと決め付けられるのは納得いかないなぁ」


グサッ

「ッ...」


「君さぁ。

やっぱ若いよね。まだ、僕には勝てないと思う...(グサッ)よ?!」


「勝手にあなたを倒せないとか決めないでください」


「君さぁ...。いつの間にナイフなんか持ってたの?」


「そうですね、あなたが私の腹にナイフを刺した直後ですかね」


「さすがだね」


「さぁ、帰りましょうか」


「?僕を殺すんじゃなかったのかい?」


「予定が狂いました。」


「でも、帰るってどこに...。」


ニコッ

「クセル王国へ」


「...。ほんと、兄弟揃って性格が悪いんだから。」



第1章end


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