表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
健康オタク悪役令嬢、静かに城内改革を始めます  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/99

4.“城全体”のゆるくて幸せな生活描写(モンタージュ)

――王城に、やわらかな午後の光が差し込む。

誰かが大きなくしゃみをする音すら聞こえないほど、空気は清らかで穏やかだ。


●侍女たち


城の厨房裏、昼食の準備を終えた侍女たちが休憩所でお弁当を広げている。


「今日の野菜スープ、すごく美味しかったですね」

「最近、肌がつるつるしてきて……鏡を見るのが楽しくなりました!」


頬を染めた侍女Aが、ぽつりと言う。


「アリア様って……もしかして美の女神なのでは?」


周囲の侍女たちが「それな……!」と妙に真剣にうなずく。

ただ野菜を食べて水を飲んでいるだけなのに、勝手に美しくなっていく不思議。


アリア自身は聞いたら絶対困惑するだろう。


●兵士たち


訓練場では、甲冑のこすれる音だけが鋭く響く。


「いけぇっ!」

「踏み込みがぶれねえぞ!?」


最近の兵士たちは、とにかく調子が良かった。

魔力暴発事故はゼロ。

深呼吸と適度な水分補給で姿勢が整い、剣の軌道はどれも美しい。


「なんか……仕事の効率、良くなってないか?」

「健康って怖ぇな……」


彼らが知らず知らずのうちに「アリア式コンディション調整」を実践しているとは、誰も気づいていなかった。


●魔導師たち


魔導研究棟では、久々に“徹夜明けのふらつき”を見ることがなくなった。


老魔導師が、書庫からゆるりと本を抱えて出てくる。

目の下のクマも薄く、表情はやけに穏やかだ。


「睡眠……良い……。健康……すごい……」


若手魔導師が苦笑しつつも、自分も深くうなずく。


研究の精度は上がり、魔力の枯渇感も減った。

魔導師たちの間では「寝るのも研究のうち」という謎の合言葉が広がっていた。


王城全体が、ほわっとした安らぎと活力に包まれていた。

魔物も陰謀も、今日この瞬間だけはどこにも見当たらないような――


“ただ、健康で平和。”


そんな空気が、城をまるごと優しく満たしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ