周囲がやたらと応援し始める
最近――王城内の空気が妙だ。
通りすがる職員たちが、なぜかアリアを見ると微笑ましそうに目を細めるのだ。
侍女A
「殿下とアリア様、息が合ってますよねぇ……」
書記官B
「昼休みに一緒に歩いているところ、見ましたよ?」
アリア
「えっ、それはただの移動!! 公務の移動です!!」
だが、周囲は聞く耳を持たない。むしろ――
(なんでそんな生ぬるい目で見るの!?)
そして極めつけは、研究室から現れたヴァルノとルチアだった。
二人とも、完全に“面白いものを見る顔”でニヤニヤしている。
ヴァルノ
「健康をともに探求し、魔力研究まで共に歩む……
いやぁ、良いですねぇ? 共同研究者以上の相性を感じますよ?」
アリア
「ちょ、ちょっと!? 話を大げさにしないで!!」
ルチアもなぜか頷く。
ルチア
「お嬢様、最近……殿下がおそばにいる時間、以前より長いですよね?」
アリア
「ち、違うわよ!?
あれはただの報告と確認が増えただけで!!」
ヴァルノとルチア
「「へぇ〜〜〜〜?」」
(ちょっと待って。
これ完全に面白がってるやつじゃない!?)
アリアは真っ赤になりながら抗議するが、周囲の職員たちは皆ひそひそ声で盛り上がるばかり――。
「殿下、最近は笑顔が増えましたね」
「アリア様の影響かしら……?」
「お似合いでは?」
アリア
「やめてぇえええええ!!?」
その叫びも、どこか微笑ましく受け取られていた……。




