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王子、半ば真剣に問う
学者たちが石板を囲んで狂喜乱舞している中、
王子レオンはずっとアリアの横で静かに様子を見ていた。
その表情は真剣そのもの。
まるで国家の命運を左右する祈祷の場にいるかのような慎重さだった。
そして、ふいに深く息をつき、問いかける。
レオン
「アリア……君は……
もしかして“賢者の生まれ変わり”なのか?」
研究室全体が一瞬しんと静まり返る。
アリア
「違う!!」
間髪入れず叫んだ。
「私はただの健康オタク!!!
あんたら全員、生活乱れすぎなの!!
水分不足、寝不足、姿勢悪い、食生活偏る……
そりゃ魔力も濁るわよ!!」
レオンはまばたきを一度。
その後、本気で考え込む顔でつぶやいた。
レオン
「……健康オタク……
そんな特異職能があるのか……?」
アリア
「あんのよ!? 実害出てるからね!?
むしろ普通になってほしいの!!」
しかし周囲の研究者たちは、
「健康オタク=賢者の末裔説」を完全に信じ始めていた。
アリア
(もうやだこの国……!)




