ラスト → 次回の伏線
魔力健康管理室が軌道に乗り、
城はゆるい健康ブームに包まれつつある夕刻――。
アリアは片付けを終え、ほっと息をついた。
そのとき、扉が勢いよく開く。
◆ヴァルノの「新たな厄介ごと」
ヴァルノ
「アリア嬢! ちょうどよかった!」
アリア
「ひっ……そのテンションは絶対ろくでもないやつ……!」
眼鏡をきらりと光らせたヴァルノが、
分厚い巻物を広げて机にドーンと置く。
ヴァルノ
「見てください!
新しい“姿勢魔法陣”の応用図面です!」
アリア
「出たわね、新作……!」
ヴァルノ
「この魔法陣を管理室に設置すれば、
立ち姿勢のゆがみがリアルタイムで可視化できます!
さらに――」
巻物には、複雑怪奇な線が蜘蛛の巣のように広がっていた。
ヴァルノ
「王家の魔力循環にも影響を与える可能性があるのです!!
これは……大発見になりますよ!!」
アリア
「いや、待って。
“王家に影響”って響きが、もう面倒の極みなんだけど!!」
◆いつものルチアの予言
横で控えていたルチアが、淡々とつぶやく。
ルチア
「お嬢様……多分また誰か倒れます」
アリア
「やっぱりそう思う!? 私も思った!!」
ルチア
「特に王子様あたりが……」
アリア
「わぁぁぁ!! 一番倒れちゃダメな人じゃないの!!」
ヴァルノは全く聞いていない。
ヴァルノ
「さて、次回は初期運用試験を――」
アリア
「“次回”とか言い出したよこの人!!」
◆アリアの静かな嘆き(?)
アリアは頭を抱えながら、遠くの夕空を見上げた。
アリア(心の声)
(あぁ……この国は今日も忙しい……
というか私まで忙しくしてる気がする……)
だが――その胸の奥には、ほんの少しだけ誇らしさがあった。
こうして、次の騒動の幕が上がる。
それはまだ誰も知らない、新たな“魔力改革”の始まりだった。




