シャルロッテ、アリア改革を全否定
シャルロッテは、王城の玄関ホールへ入るなり
ドンッ、ドドンッ、ドドドンッ――!
と次々に甘味の箱を机に積み上げ始めた。
ゼリーの箱、宝石のように輝くタルトの箱、
プリンがぎっしり詰まった冷却魔法箱、
果てはキャンディーの巨大木箱まで。
瞬く間に、机がカロリーの塔と化す。
シャルロッテ(腰に手を当て、勝ち誇った笑みで)
「最近の王城は味気ないのですわ!
野菜? 水? 睡眠?
そんなもの、貴族らしさの欠片もありませんの!!」
アリア
「いや、貴族以前に人間として必要なものなんだけど……」
シャルロッテはアリアの言葉など聞こえていないかのように、
さらにタルトの箱を積み増す。
シャルロッテ
「疲れたときこそ甘味!
甘味はステータス、心の余裕、そして――」
ババーンとアメを掲げる。
「貴族の嗜みですわ!!」
アリア
「嗜む量じゃないわよね、その山……」
周囲のメイドは怯え、騎士は甘さに酔い、
魔法士は砂糖の匂いで逆に魔力量が乱れ始めている。
そんな中、シャルロッテは真剣な表情で身を乗り出した。
シャルロッテ
「アリア嬢の改革は“砂糖不足の陰謀”と聞きましてよ!」
アリア
「誰からよ!!?
そんな陰謀論、聞いたことないわよ!」
シャルロッテ
「甘味を排除し、貴族の華を奪う――
まさしく革命の名を借りた砂糖狩り!!」
アリア
「砂糖狩らないから!!
むしろ使いすぎなのよあなた!」
完全に会話が噛み合わない。
周囲の空気も「どうしよう誰か止めて……」という雰囲気で満ちていく。
アリア(内心)
(この子……腸より、脳が糖分で満たされすぎてない……?)
砂糖の香りが渦巻く中、
甘味伯爵令嬢vs健康オタク令嬢の戦いが、今まさに火蓋を切ろうとしていた。




