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健康オタク悪役令嬢、静かに城内改革を始めます  作者: 南蛇井


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33/99

最大の敵は王子だった

“魔静タイム”を城内に広めるため、まずは上層部の理解が必要――

 そう考えたアリアは、王子の執務室を訪れた。


 扉を開けた瞬間、

 ほの暗い部屋の中で、王子は魔導書の光だけを頼りに読み耽っていた。


アリア

「……すでに寝不足の現行犯がいるんだけど?」


王子ビクッ

「ア、アリア嬢!? なぜ今ここに?」


アリア

「夜の魔力の濁り調査よ。あなたから行くわ。」


■“スクロール禁止令”を聞いた王子、即座に青ざめる


アリアが説明を始めると、

王子の顔色が見る見るうちに真っ青になった。


王子

「……寝る前の、魔導書スクロール禁止……?」

アリア

「そうよ。」


王子

「そ、それだけはやめてくれ……!

 あれが無いと眠れないんだ……!」


アリア

「完全に現代人の悩みじゃないのよ!!」


■アリア、正面から斬り込む


アリア

「というかあなた絶対寝不足の顔よ!

 その目の下のクマ、もはや芸術の域に達してるわ!!」


王子

「芸術的疲労は褒め言葉にはならないんだが!?」


アリア

「自覚あるのね!?」


■抵抗する王子 vs 容赦しないアリア


王子

「しかし! 夜は静かで読書に最適で――」


アリア

「言い訳しない!」


王子

「寝る前くらい好きなことを――」


アリア

「はい、魔力診るわよ。逃げるな。」


王子

「や、やめ――!」


 アリアは素早く王子の手首を取り、

 魔力脈へ軽く指を当てた。


アリア

「……はい、魔力濁度30%。寝不足確定。」


王子

「そんな数値化しないで……!!

 心にくる……!」


アリア

「心にくるレベルで寝不足なのよ。」


 結局、王子は“寝る前スクロール禁止”を

 最も嫌がりつつ、最も必要としている人物だと判明した。


こうして王城の睡眠改革、最大の敵――

王子の説得は、アリアの圧勝で幕を閉じるのだった。

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