アリア、“魔静タイム”という睡眠儀式を提案
城内の“寝不足地獄”を目撃した翌日。
アリアは朝から、城の会議室に関係者を叩き起こして集めていた。
アリア
「――というわけで、今日は“睡眠改革”の第一歩をお話しします!」
魔腸ケアで散々振り回された面々は、
「また始まった……」
という顔で席に並んでいる。
アリアが胸を張って、布をぱっと広げた。
アリア
「名付けて――寝る前の“魔静タイム”!」
一同「???」
■提案①:香り
アリアが机の上に、小さな香草袋を並べる。
ふわりと漂う淡い紫の香り。
アリア
「これは“ラベレ草”。精神を落ち着かせる香気があって、
寝る前に嗅ぐと魔力も脈も整うの!」
貴族A
「まぁ……良い香り……」
騎士
「む、むず痒い甘い匂いだな……敵意が無い……」
アリア
「敵意は必要ないのよ!」
■提案②:深呼吸瞑想(魔力呼吸法)
アリア
「次に、“魔力呼吸”。
ゆっくり息を吸って、魔力を腹の底に落ち着かせるイメージで――」
騎士
「寝る前に……座って深呼吸……?」
アリア
「あなたたち、夜中に筋トレするよりずっと効果あるの!」
騎士
「ぐっ……!」
■提案③:魔力を落ち着かせる青灯ランプ
アリアは淡く青く光る小さなランプを取り出す。
光は月明かりのようで、見つめていると自然と呼吸がゆっくりになる。
魔法士A
「おお……魔力が……静かに……?」
アリア
「そう、“落ち着く”の! 寝る前に魔力の波を整えるのよ!」
魔法士B
「……逆に興奮する実験用ランプなら持ってますが」
アリア
「寝る前に使っちゃダメ!!」
■提案④:寝る1時間前に“魔静タイム通知”
アリア
「そして何より大事なのがこれ。
――寝る一時間前になったら、このランプが光って“魔静タイム”を通知します」
貴族B
「夜会に……響きそう……」
アリア
「むしろ夜会を削りなさい!!」
貴族たち
「ひぃっ!」
■全体の反応
全員が半信半疑で眉をひそめる。
王子
「……つまり、寝る前に静かにする時間を作れ、と?」
アリア
「そうよ! 魔力は乱雑な状態で寝ようとしても沈まないの。
寝る前に“落ち着ける環境”を整えてあげるだけで、翌日の魔力量が段違いなの!」
一同はざわざわと顔を見合わせる。
魔法士A
「本当に……魔力が回復しやすくなるのか……?」
アリア
「なるの!!」
アリアが力強く断言すると、
皆、押し切られたように頷くしかなかった。
こうして――
城全体を巻き込んだ、“魔静タイム”導入作戦が始まったのである。




