第八話「目が覚めるとそこは・・・・」
こんばんわ。
那祢です。
とうとう彼らがやらかします。
なにを?
それは見てからの。
またあとがきで!
「ふわああああああはっふ。」
僕は目をこすりながら眠気を覚ました。
全然眠った気がしない。
時間を見るとあれから八時間たっていた。
それなのに何で眠いんだろうか?
やはり原因は・・・・・
僕は服を着替えて彼らがいる『星』が置いてある部屋に向かった。
『星』
神様が僕に託した、神候補を神にするために作った星。
あれ?
部屋が何故か光っている。
その部屋を覗くと星の一部分が赤くまがまがしく光っていた。
な、なんでだ!
僕は走って近くに行った。
僕は拡大鏡で覗いてみた。
「侵略すっぞ!野郎ども!」
「「「「おーっ!!!」」」」
鎧を着た男たちが村を侵略していた。
逃げ惑う村人。
「たすけて!ひぎゅ!」
「な!何なんだ!お前達!ぎゃー!!」
「うわー!火が!火が!」
「やめて!娘だけは!ぐはっ!」
火をかけ建物は燃え、村人たちが惨殺されていた。
「あははは!燃やせ燃やせ!」
「娘は神への供物だ!」
「壊せ壊せ!動物の餌だ!」
僕は何を見ているのだろう。
村を育てて成長させる話では?
どこからどう見ても北〇の拳やオー〇ーロードで出てきた破壊されかけた村にしか見えない。
もう一度村を確認すると・・・・・
「この村は滅亡した!私たちの国の方が優れてるんだ!」
「神の言うとおり!我々は優れている!」
「神の教えていただいた物が我々の力に!」
「すべての力を一つに!」
大声をあげて祈りだす。
彼らが祈る先には・・・・アイツがいた。
ノマツ マサシ。
彼らは高い祭壇を作りその上の椅子にノマツを座らせていた。
「皆の者!今日の勝利は誰のお陰だ!」
「ノマツ様です!」
「お前達の武器防具が強くなったのは!」
「ノマツ様のお陰です!」
「お前達が飢えず生活できるのは!」
「すべてはノマツ様のお陰です!」
「うむ!素晴らしい!」
彼らの声を聴き満足げなノマツ。
彼が降り立った場所の周りの村を見ると周りは一面焼け野原だった。
いや正しくないな。
村があったものが燃えた後があった。
侵略していた村まで全て燃やし尽くしたのだろう。
燃えカスと骨が無残に散りばめられていた。
僕はその場に急行した。
「ノマツ!何をしている!」
怒った僕はノマツに注意をする!
「やべっ!神補佐だ!逃げるぞ!」
ノマツは高い所から逃げるように隠れた。
そこには大きなお屋敷が立っていた。
お屋敷の中や周りには警戒態勢の兵たちが数十名巡回する。
くそっ!これでは中に入れない。
僕は神補佐官。
その神補佐の規約にはこう書いてあったのだ。
『自分の星以外の生き物に危害を加えるな』と。
なので僕はここにいる兵士を攻撃や排除することが出来ない。
「こいつらに手を出せないんだろ?寝る前にマニュアル確認をして調べたんだ!悔しかったら俺を止めてみろ!神補佐官様よー!」
ノマツの奴め、手を振っている。
攻撃できないって解ってるからなんだろう。
「僕が攻撃できないと思ってるのか?」
右手で雷の槍を作りノマツのいる部屋の襖に投げ入れた。
「うおっ!」
ノマツは反射神経で転がりよける。
襖には穴が開いた。
「僕は君の行動を観察しているよ。数百年の間ね。」
「くっ!」
そう言うと僕はノマツの悔しがる顔を眺めてからそこを去った。
いつもは上空にいって移動するんだが今回は近くの森の中に消えるように去った。
上空に上がったのを見られたらこの場所にいないとばれてしまいまた進行を始めると思う。
ノマツを抑止するために考えた策だ。
それと彼が他の場所に移動すると落雷が彼の周りに落ちるシステムもスキルで作る。
これで少しは大人しくなってくれるだろう。
・・・・・・・・
まだ気になるところがある。
次に僕はそこに向かった。
場所は鳥たちが住む空中庭園。
正しくは宙に浮く島と言った方が良いのか。
配置したのは・・・・・・
美の神と愛の神。
豊満な我儘ボディのボディ子だった。
「私の彫刻をもっともっと作りなさい!」
「はい!マム!」
「了解!マム!」
その返事をして彼らは大きい石を持ってきた。
所で何で『マム』呼びなのか?
疑問に残る。
「マム!立派な彫刻家の人連れてきました!」
「石も完全設置終了しました!」
「では、麗し私をつくりなさいな!」
彫刻家がどんどん掘り続ける。
あっという間に顔が出来た。
問題は・・・・・・体だ。
「そこの貴方!」
「はい!」
「私、ナベシマ ミヤカはそんなにふくよかではありませんよ?全然美しくない。この私、美と愛の神がそんなに醜いって言いたいのかしら?これはお仕置きが必要ですわね?」
何かで作った扇を彫刻家に向ける。
「ひっ!」
彫刻家は小さい悲鳴をあげた。
するとそこに
- ピシャン! -
落雷が落ち彫刻家に直撃。
一瞬で彼を人から物に変えてしまった。
「マム、流石ですね。」
「そうです。マムがこんなに醜いはずがございません!」
周りにいた者たちが口々に言う。
それにテンションが上がったナベシマは美青年を自分に引き寄せ
「そうです!美しくないものは罪。愛が無いものは私があげます!差し上げます!だから私と一緒に『美しく!愛のある幸せな国を!』」
「「「「美しく!愛のある幸せな国を!」」」」
これはまさしく宗教と言って良いのではないか?
僕は彼女の空中庭園に降り立つと彼女に詰め寄ろうとした。
だが今回も住人に妨げられる。
槍を構えて警戒する。
「お前!マムに何のようだ!」
「不審者め!」
「捕まえてグリフォンの餌に!」
各自騒ぎ始めた。
ナベジマはそれを確認すると美少年を引き寄せニヤリとしていた。
くそう!
こいつもノマツと同じように僕がこの星の生物に直接攻撃できないと知っているな!
ならば・・・・・
「私は神(補佐)だ。忠告をする。これ以上無闇に生き物を殺すことを禁じる。」
「あれー?私も神なんですけど?」
「いっておく。私からの最終忠告だ!」
僕を私と言って忠告。
いわゆる神の宣告だ。
不満そうなナベジマだったが・・・・
「しょうがないわね。なるべく殺さないようにするわ。」
「なるべくじゃなくて・・・」
僕の話を聞く前に彼女は奥の部屋へ消えて言った。
美少年を連れて。
槍を構えた者たちもそのあとに続き奥に消えていった。
「くそっ!僕が目を離したせいで!」
僕はただ地面を叩く。
そしてただ悔やむしかないのであった。
早速力を持ち神補佐の話を聞かなくなったノマツとナベジマ。
はたして彼らだけなのか?
次回もよろしくお願いいたします。
那祢でした。