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第三十六話「新たな炎」

ここはノマツの本陣。

いや元本丸、お城だった場所と言った方が良い。

今は壊れた建物や簡易テント、まさに廃墟が並んでいる。

それは何故か?

ミツミの侵略によって数日で奪われてしまった都市だから。

御館様はタキハラと会合中に巨大な爆発に巻き込まれ本陣ごと消えていった。

タキハラは爆発の際に不審者に気が付いて彼の能力、水の障壁を何重にかけ軽傷で済んだそうだ。

御館様は不審者の隣にいたためそのまま・・・・・

その際、彼が言っていたこと。

それが私の心を燃やしている。


「黒い盗賊姿の女が爆発を引き起こした。」


ってさ。

黒い盗賊姿。

それってあいつらじゃないか?

御館様を狙撃したって言う。

悔しい。

一度だけではなく二度までも。

ん?

周りが騒がしい。


「おい!ここらへんでこんな女を見なかったか!?」

「・・・・・いえ、知りません。」


警備が事情聴取を行っているんだろう。

多分・・・・私を探しているんだ。


「この方が何かしたのでしょうか?」


老人が警備隊に尋ねる。


「こいつらは極悪非道のヒューマンだ!爆発で主人を殺し下剋上を起こして逃げ回っている逃亡犯だ。一応七人いるようだが・・・・・・・一部あの爆発で自滅して亡くなった者もいるらしい。だがこいつは確実に見かけたという情報を他の国の長から受けている。この国の未来のために必ず捕まえ情報を履かせる!」

「はあ、大変ですね。」

「当たり前だ!それがミツミ様から受けた使命だからな!がっはっはははは!では情報があればここまで!協力を頼む!」

「へえ、了解しました。」


くそっ!

ミツミの馬鹿が今回の事件の犯人を私達にしたいのだろう。

捕まったら拷問の上、公開処刑されて罪を擦り付けられるだけ。


「お嬢さん、アイツらはあっちへ行ったよ。」


先ほどの老人が話しかけてきた。

私はびくっとなる。

いきなり気配を消して背後を取る老人なんてホラーじゃない!


「あ、あなた誰よ!?」

「ん?忘れちゃったの?」


そう言うと老人は頬を引っ張る。

すると頬の肉が伸びて言った。

変装!?

そのマスクを脱ぐと知っている人だった。


「む、ムー!」

「元気だった?イチちゃん。」


彼女はムーことムツミだった。

私はムツミの抱きしめた。


「苦しいって。イチちゃん。」

「ムー!会いたかったよ。ムー!」

「小さい声で・・・・・ここじゃまた警備兵来るからちょっと移動しよう。」


そう言うとムツミは私を連れて移動し始めた。

私は安心感で満たされた。

ムツミことムーちゃんはノマツ様ことお館様の七英雄の一人として呼ばれていた。

裏方がメインで本陣から全く出ないが私たちの武器や防具、攻城兵器など作ってくれる縁の下の力持ちであった。


「さあ、ここへ入って。」

「こ、ここは?」


少しボロボロの民家があった。

大きさは十二畳ぐらい。

そこには老婆が一人住んでいる。

老婆はにこにこしたまましゃべらない。


「さあ奥へ。」

「奥?」


それ以上進むとトイレか台所しかないと思われる場所に着いた。

ムツミはそんな床下を撫でる。

すると床に隠し扉が出てきた。

どうやらムツミの首にかけているブレスレットで反応するらしい。


「さあ、いきましょうねー。」


私は手首を引っ張られながらそのまま地下へ向かう。

地下に入ると私は驚愕した。

そこには大きな部屋があった。

お城の一番下の階ぐらいあるだろう。

数人のヒューマンも歩き回っている。


「あっ!」


私は声をあげてしまった。

知ってる人がいる!

ベッドで横になっているがその人たちを見て涙があふれた。


「ニーナにナナミ!」


彼女が生きていた。

それだけで自分は嬉しかった。


「イチちゃん、ごめんね。彼らしか助けられなかった。サジ君とゴロゴはお館様の横で警備してたから多分。彼らも・・・・・・・・」


よく見ると彼らにかかっているシーツで姿がわかる。

ニーナには足が片方無い。

ナナミは反対に右手が。


「発見した時には激しい出血で止血するには・・・・・」

「ううん。いいよ。彼女らがまだ生きて・・・いてくれた・・・だけで。」


そう言うとニーナの横に眠っている者が。


「シジ?!」


大きい声が出るも慌てて口を塞ぐ。

そうか。

シジはムツミと一緒に本丸にいたから無事だったのね。

声に気が付いたのかシジが目を覚ます。


「い、イチ!」

「やあ、久しぶりシジ。」


目をこすりながら起きあがるシジに少し笑いがこみ上げる。

いつも寡黙な彼が取り乱してるんだもの。


「ぶ、無事だったのか?」

「情報は言っていない?七英雄の生き残りがいるって。」

「そ、そんな情報知らな・・・・・・ムツミまさか?」


横を見るとムツミが笑いをこらえるように伏せていた。


「私、イチが亡くなったって言ってないじゃん!ぷふー!」

「あ、お前!!」


逃げるムツミに捕まえようとするシジ。

懐かしいな。

ほっこりする少し幸せな空間が広がった。

それと同じくどす黒い気持ちも。

御館様を。

彼らをこんな姿にした黒い奴らたち。

それとミツミを許さない。

復讐心がつのるのであった。

こんばんわ。

那祢です。

3月28日はおやすみします。

またよろしくお願いします。


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