第十六話「戦と戦争」
こんばんわ。
那祢です。
今回はノマツ軍の事を書きます。
またあとがきで!
「お前達は何をしてるんだ!」
本日もノマツの怒鳴り声が響き渡る。
ノマツは七英雄を正座させて座らせていた。
「だってノマツ様。こいつらがあたしの獲物を横取りするから・・・・」
「横取りするって遅いのがいけない!無駄だ!」
「そうだ。速きこと風の如し。」
「ゴロゴ!お前も五月蠅いよ!」
「・・・・・・・・同意。」
「ああん?なんだと!?」
「怒るなゴロゴ。小娘ごときに。」
「・・・・・・・誰が小娘だ?!」
喧嘩してるのはイチとサジ、ゴロゴとナミナだった。
ちなみ七英雄も紹介をしていなかった。
陽キャで火縄銃を使うイチ。
陰キャで調合薬を使うニーナ。
いつも効率主義の西洋長槍がメインの兄のサジ。
強気で勝気、接近戦の武器が好きな弟のシジ。
昔のカッコイイ言葉を使いたい少し中二病な日本槍のゴロゴ。
本陣で生産作業メインの鞭使いムツミ。
寡黙でクールなレイピア使いのナミナ
となっている。
前の戦いでナベシマ ミヤカに止めを刺したのはサジだった。
ちなみに呼ばれていないのに勝手な行動をしたためノマツにお説教を受けたそうだ。
「で何をまたお前たちは喧嘩をしている?」
「お館様!聞いてください!サジがまた私の仕事を奪ったんです!」
「・・・・仕事って他所の町へ行って要人を暗殺することだろ?お前が変装にかまかけていたから俺がさっさと〇っただけだが。感謝されるならわかるが何故文句を言われなければならない?」
「だって他の町に行けるんだよ!たのしみじゃん!ナミナとニーナも一緒につれて町を慣れさせようとしたのに。」
「・・・・・・・・楽しみだった。」
「それはまさに残念無念でしたな!」
「「ゴロゴは黙ってて!!!」」
「何でわしだけ!?」
「お前が当たるのはゴロゴではない俺だろ。だから女は・・・・・」
「それって差別だ!」
「・・・・・・訂正しろ。」
また揉め始める。
ノマツはそれを見てため息を吐いた。
「任務をこなせば誰だってかまわないんだが。」
「ほれ言った事か。」
「ぐうの音も出ないでしょう。」
「ぐうううううう!!」
「・・・・・・・・ぐう。」
「お前、俺を馬鹿にしてるのか?」
また喧嘩が始まる。
「すきにしろ。」
面倒くさそうにノマツはその場を後にした。
その後についていく二人。
シジとニーナだった。
対照的な性格だが二人は他の七英雄と違く男女間で仲がいい。
もう付き合っていると言ってもいいくらい。
「お前達も参加しなくていいのか?」
「お館様が一番ですから。」
「私も同じく。」
「ほーん。」
ノマツは気の無い返事をして二人をジロジロと確認する。
そしてニヤッと笑う。
「ニーナ。」
「何でしょう?」
「今日の夜、俺の部屋に来い。」
「「え?」」
二人は立ち止まる。
「え?じゃない。何をするかって解るだろ?お前の大人の女なら。」
「・・・・・・・・」
二人は青ざめている。
お館様から夜のお誘いを受けたのだ。
「何を青ざめている?お前が毒薬調合や特殊アイテム作りなど教えたのは誰だ?俺だろ?」
「・・・・・はい。」
「俺がそこまで無償で育てたんだ。じゃあ、俺が今からお前を抱くのはおかしくないよな?」
「・・・・・・」
「おかしくないよな?」
ニーナの顔から涙があふれている。
絶望と失望。
表すならこれだろう。
「す、すみません!お館様!」
「ん?」
横にいたシジが声を上げる。
「ニーナの夜のお誘いの兼、お願いですから止めていただけないでしょうか?」
シジがノマツの前へ出て頭を下げ伝える。
いつも生意気なシジだが珍しく敬語を使おうとしていた。
「ん?何でだ?ほしいものがあれば侵略してまで手に入れる。それが俺のポリシーって言うか格言なんだって知ってるだろ。」
「はい。」
「・・・・・・はい。」
「だったらそのたわわに実った果実をいつ捥いでもかまわんよな?」
「それを・・・・・・お待ちになってほしい。」
「えー何で?」
「そ、それは・・・・・・」
「言えんのか?」
「僕は・・・・ですから・・・ニーナのことが・・・・・」
目を輝かせてシジを見つめるニーナ。
助けが入ったこと。
そして何か伝えようとしてるのを期待の眼差しで見ている。
「俺に意見をいうのか?」
「あ、ああああああああああ。」
「男ならはっきりせい!」
「お、おおおおお俺はニーナさんが好きです!大好きです!溢れてるんです!愛に!で、ですのでニーナさんを・・・・諦めてほしいでっす!!!」
「足りんな!もっとだ!」
「あ、愛しております!結婚したいです!」
「俺に言うな!相手が違う!!」
「に、ニーナさん結婚してほしいです!お願いしますっ!!」
「あ・・・・・私でよければお願いします。」
ノマツからニーナの方を向き告白するシジ。
返事をして顔を赤くするニーナ。
その横で居合わせてニヤニヤするノマツ。
「俺のお陰だな。永遠に感謝しろよ。ずっと俺について来いよな?じゃあな。」
そう言って手を振り去ろうとノマツ。
そんな彼に頭を下げる二人。
本当はニーナをお持ち帰りしたかったお館様。
そんな彼に事が起こった。
- パーーーーーン! -
- パシュン! -
「ぐっ!」
- バダッ! -
二人が見ている前にノマツが狙撃されたのであった。
七英雄の隙を見てノマツは撃たれた。
果たして無事なのか?
また宜しくお願いいたします。
那祢でした。
追伸
申し訳ございません。
3月8日はおやすみします。
また宜しくお願いします。