第1話 「希望って信じる方が悪いよね」
(イケナイ太陽のリズムで)拙い文章〜〜〜wwwwwww
ナーナーナーナナナーナナーwwwww ナーナーナーナナナーナナーwwwww
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善本 立木は歩いていた。
身体が、動いていた。
好奇心の赴くままに、ひたすらに進んでいた。
……
その内、薄暗い細道の奥深く、周りはコンクリートに包まれた不気味な所で、身体が磁石にくっついたように停止した。
俺は…俺は何故ここに来てしまったのか。
正直な所、後悔している。無計画で、とんでもないところに来てしまったことへの後悔と、たった今、この世の物とは思えない物を目撃してしまったことへの後悔が、一気に押し寄せてくる。
汗が止まらない。怖い。引き返したい。
…けれど、足は動かない。恐怖からではない。
興奮からだ。
今目にしているこの光景に、後悔よりも大きな感情が渦巻いている。
目の前にいる、人間とは思い難い姿をした生物。
身体からは溶岩のようにドロドロな液体が流れ出し、そこからはとてつもない熱気を感じる。
肩や膝、肘などに苔のように生えている岩石。
まるでポ○モンのようだった。
そもそも、恐らく2.5m、120kgはあるであろう巨体、それが普通な筈がない。
けれど、俺はその恐ろしくも猛々しい姿を見て、あろうことか目を輝かせてしまっている。
少しして、その上裸の巨体は口を開いた。
「少年」
「…なん、ですか」
「君は…何故、ここに来たんだい」
「……わかりません」
「そうか。では、質問を変えよう。」
「君は僕の姿を見て、どう思った?」
「…その質問は…どういう意味、ですか」
「僕はただでさえ身体は並みの人間の1.5倍以上だ。それに加えて、火山のような姿をしている。そんな姿をした僕を、どう思った?」
「………とても…人間とは思い難い」
いつの間にか、俺の視線は彼ではなく、地面に向いていた。
「…少年」
「はい」
「逃げないのかい?」
「…逃げたい、です」
「怖いかい?」
「……怖いです」
「ならば、どうして逃げる事ができないと思う?」
「…?」
「それはね、少年」
「君の、僕への好戦的好奇心が君の感情全てを上回っているからだよ」
「好戦的…好奇心」
彼は…何を言っている…?
身体は小刻みに震えている。汗は未だ止まらない。
それなのに、俺が彼と戦いたいだって…?
そんなこと…
「ありえない。」
「…!」
「そう思うのも無理はないだろう」
「…俺に、あなたに対する戦意があるとは絶対に思えない」
「だけど、無意識下に君は僕を殺したがっている」
「…いや、殺すのが目的ではない。…僕と、『殺し合い』がしたいと思っている」
無意識下…?じゃあ、俺が自覚していない好奇心というのは、狂戦士のように、戦いを好み、勝機の絶対無い戦いを、したいとでも思っているのか…?
「少年」
「僕を、殴ってみなさい」
「…は?」
「僕を殴るんだ、そうすればきっと何かに気付く事ができるよ」
「…ですが」
「いいから」
…ああ…なんで俺はこんな事をしてるんだ……
こうなったらもうヤケだ。殴って、さっさと逃げるしかない。
「…ぁ…う、うああぁあッ!!!」
へなちょこな俺の叫びと共に、彼の腹にドンと俺の右手の拳が入る。彼の硬い筋肉は形も変えず、俺の右手が与えた力をそのまま跳ね返した。
拳が当たった瞬間、心臓の鼓動が激しくなる。
すぐさま後ろを振り向き、全速力で駆け出す。
怖い、怖い、怖い怖い怖い怖い──
荒くなる息も、歪む意識も、何もかも無視して、走った。走り続けた。
この道に入ってきた時の俺は、謎の好奇心に突き動かされていた。
けれど今は無残に逃げ出している。
後ろに気配は感じない。
もうすぐ表の住宅街に出る頃だ。
このまま走れば見慣れた景色が戻ってくる。
あと40m…
30m……
20m………
10m…………!
ドカッ
硬い感触が、頭に当たる
さっき感じたばかりの感覚
さっき感じたばかりの熱気
さっき見たばかりの巨体
……さっき聞いたばかりの、声
「少年」
「……ぁ」
…違う。
こんな声じゃなかった。
…もっと、もっと…
この声よりずっと────、
優しかったはずなのに。
「何故、逃げた?」
「……ぅ、ぁ」
「お前には期待していたのに」
「…………。」
「逃げ出すとは思わなかった」
「…… … …」
さっきの暖かい声の面影もなく、突き刺さるような冷たい声が鼓膜を震わす。
ぶつかった反動で転んでしまった俺は、ただ座り込んだまま恐怖するしかなかった。
恐怖の中、一言だけ声を出した。
喉の奥から絞り出して、口の外に吐き出した。
「たす…け、て……」
──その時だった。
……なんて、そんな都合のいい事は起こらない。
現実とはいくらかけ離れていても、俺は異世界転生したわけでも、近くに無敵のヒーローがいるわけでもない。
そんな俺が小さく囁いて、誰が来る?
誰も来ないに決まってる。当然だ。
その巨体はまた、口を開いた。
「助けて…か」
「残念だが、お前を助けられるヒーローはここにはいない」
……
「たった一人、お前自身を除けば」
「…………?」
俺が…俺自身を助ける?
訳がわからない。ピンチなのは俺だ。
攻撃もした。逃げもした。
今更、何をしろっていうんだ?
今更、することなんて──
「ある」
「……」
この巨体は読心術でも持っているのか?
「私はお前に…『3ヶ月』だけ期間を与えよう」
「お前はその間、必死でしなければならないことがある」
「それは─── 『努力』だ」
は?
「この世には天才というものがある」
「しかし、いくら天才でも、天才の何千倍、何万倍も努力した凡才には勝てないんだよ」
「お前は3ヶ月の間で、私に勝てるだけの努力をするんだ」
正直ラスト近くでどう2話に持っていく展開を作るか悩んだ。そのせいでこの始末だ。
ワー僕もう知らな〜〜いwwwwwwwwwww