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狂戦学生  作者: あるふぇ
1/5

第0話 「日常は1話の前に終わるのさ」

そこまで長い話でもないからゆるりゆるりと読んでいって欲しい。

すでに主人公の下の名前忘れかけてるので、なんか間違いがあったら教えてちょ♡

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


─緑弦高校 2年A組 教室─


「おはようございまーす」

ドアを勢いよく、というほどでもないが少し力を入れて開ける。

古びた(良く言えば歴史のある)学校のドアという物は、どうしてこうもガタガタな建て付けなのか。


「おはよう」

担任の先生、新山先生。にいやまではなく、あらたやま。

教科は英語担当で、多分30代前半。覚えてない。


時刻は8:25分、遅いわけではないがそろそろチャイムが鳴る頃なのでまだ席についてないのはクラス40人中、俺を含めて4人だけ。朝は苦手なんだ。

席について少し伸びをして、落ち着いたところで後ろの席から声をかけられる。


「おはよー、ホンダ」

中学3年の時に転入してきて、同じ高校に入った坂城(さかき) 政春(まさはる)だ。

ちなみに俺の名前はホンダではなく、善本(よしもと) 立木(たつき)だ。

どこをどうしたらホンダになるのかは知らないが、坂城が初対面で「お前本田って感じの見た目してるからホンダな!」って言ってきて、それからホンダ呼びになっている。



…どういう事だよ。



坂城が続いて口を開く。

「お前今日いつもより2分くらい遅いけどどうしたんだよ?」

「2分くらいどうしたもこうしたもないだろ、いつもより信号に引っかかっただけだよ」

「そっか」


2、3年近い付き合いだが、相変わらず10秒程度しか会話が続かない。まあ、いつも坂城に話しかけられてばかりだから、俺も何か話題でも振るか。


…とは言っても、何もないな……あっ。


「そういえば坂城、お前昨日のテレビの5chのニュース見たか?」

「何時ごろの?」

「7時くらいだった気がする」

「あー、ちょうどその時間俺5ch見てたよ」

「それなら早いな、あの『電線を渡る男』のやつ」

「あ!それ俺もめっちゃ気になってたやつ!!」

坂城は目を輝かせて食いついてきた。

ローカルTVで放送されたニュースの中に、『電柱の電線の上をローラースケートで走る男』のニュースがあった。

「あれ本当だと思うか?このご時世バレバレのフェイクニュースなんて引っかかるやついないと思うが」

「いやでも、でもさ、あれがコラとかクロマキー加工的なやつだとは思えないじゃん!めっちゃリアルだったし!」

「まあ風とか影とか見ててもすごいリアリティだったからな…けどそんなキテレツな『超能力』的なことが現実に起こるはずないが…」

「…ん?あ、それ!それだよホンダ!『超能力』だよ!」

坂城は半ば興奮気味で、ダ○ガ○ロ○パで論破する時みたいに俺の『超能力』という単語に反応してきた。

「どういう事だよ」

「ほら!大道芸的なやつ!電線の上をローラースケートで走る芸だよ!……多分!」

「いや…もしそうだとしても、結局ローラースケートで電線を走ることの証明にはなってねぇじゃねえか」

「あ…確かに…」

まるっきりダン○ン○ンパだ。


坂城が急にテンションを下げて、窓際の席から外を見た…



…その瞬間に。



「う、ぇ、あ、うわあああああ!!!?!!!???!?」

物凄い奇声と共に、坂城が椅子から飛び上がった。

教室中の視線が、坂城の方に集まる。

「おい坂城、急に大声出すな」

新山先生が坂城を軽く睨むようにして注意をする。

それをガン無視して、ブルブルと大袈裟に震えながら坂城は俺に言った。

「ぉ、おい、ホンダ…だけじゃなくて、みんな…あそ、あそこ、見ろ………」

クラス中、俺も含め、視線は坂城の顔から坂城が指差す方向、窓の外を見た。



そこには、確かに存在していた。

ついさっきまで、俺たちが話題に上げていた、「それ」が。


校舎2階から見える景色。道路を一本挟んで向こう側の電柱を通る電線。


………確かに、確かに。

誰もが、目を疑った。目だけではなく、脳も。


だってさ、仕方ないだろ。

電線の上に、ローラースケート履いた男が滑ってるんだよ。

あり得ない話だろ。近頃のCG技術で成し遂げられるレベルの芸当を、現実でやってるんだよ。


ローラースケートを履いた若い男は、俺達が…いや、恐らくだが、他のクラス、他の学年もその様子を凝視していたんだろう。電線の上から、校舎の方を見て…


…手を振って来た。



それと同時に、俺達の脳は何が起こっているのかをやっと把握して、現実に起こっている事を信じざるを得なかった。


そして、

喝采の拍手が起きた。

1人の男に向けた、大人数からの拍手。


その様はまさに……

「大道芸人、だ……」

坂城は小さく呟いた。


誰もが、スマホのカメラの起動すら忘れ、ただ拍手をしていた。


美しかった。余裕の表情でジャグリングをする大道芸人のような、輝きを纏っていた。



















────もっとも、その輝きが比喩でなく、男が実際の光を放っていたことは、誰一人として、気付いていなかった。

短い?うるせ〜〜〜!!!知らね〜〜〜!!!


FINAL FANT

ASY

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