1 地獄の始まり
「やべぇバス間違えた……」
俺は田舎暮らしの高校生。俺が住む地域ではバスが1時間に1本しかバス停を通らない。厳しい部活で疲れて俺は間違って家とは別の方向に行くバスに乗ってしまった。しかもこのバス、次のバス停に着くまでに異様に時間がかかっている。かれこれ30分はたっているだろう。
「すみません、次のバス停はいつになったら着くんですか?」
「……」
運転手さんに話しかけても返事はかえってかった。今俺以外にこのバスに乗っている人はおらず、1人寂しく次のバス停に着くまでに待っていた。
ガタンゴトン
「っ!」
どうやら俺は居眠りをしてしまっていたようだ。だが田舎特有のガタガタ道のおかげで目を覚ました。ここはどこだ?窓から外を見ると先程よりもっと山奥に進んでいることが分かった。まじでこのバスごとに行くのかと思い運転手さんに維持がなんでも聞ききだそうと思い喋りかけようとした瞬間バスが止まった。
プー
バスのドアが開いた。
「終点、終点ー血ノ池ー血ノ池ー」
口を開かなかった運転手さんがようやく口を開いた。
どうやらここが終点らしい。降りようと思いお金を払おうとした。
しかし料金は俺が寝ている間も走っていたにも関わらず300円と全然お金がかからなかった。
不思議に思ったが降りるしかないので降りることにした。だが降りたはいいがこのあたりは建物らしい建物がなく一本の山道が続いてるだけだった。
ここにあるのは20メートルおきにおかれた街灯だけだ。俺は山を下ろうと考えた。
しかし後ろには街灯が無く真っ暗だ。街灯があるのは山を登る道にしかなかった。
真っ暗な中山道を下るのは危ないと考えた俺はこの山を登ることにした。ふと俺は思った。
あれ?バスどこ行った?いやそれどころかバス停すらない。そういえば運転手さんはここは血ノ池とか言ってたな。聞いたこともないしなんか怖い名前しているな。
「不気味だ」
こわいなぁ。無口な運転手に消えたバスとバス停、残されたのは山を登る一本道。部活で疲れきっていた体は少しバスで寝ていたとはいえ、まだ疲れていた。これからどうしよう。あっバッグをバスに置き忘れた……。まぁあのバッグには通信機器など今使えるものなど何一つは入っていなかったがな……。寒い。部活でかいた汗が冷えて真夏だというのに寒かった。バッグに未練があるとしたら着替えが入ってたことがけかな。体を抱え込むように身を丸めた。
モォォー
顔を上げると1頭の牛がいた。それだけじゃない。さっきまでなかった建物がある。
どうなってんだ……とてつもない恐怖と震えが襲ってきた。度々起こる怪奇現象にいやけが差してきた。
パーン!
大きな爆発音が鳴って反射的に目を瞑ってしまった。目を開けると牛の首から血が大量に出てきていた。なにが起きたんだ……音がなった方を見ると拳銃を持った全身黒の服で固めている男がいた。
「……」
もう何が何だか分からず思考放棄したくなった。
パーン!
撃たれたと思い死を覚悟したが目の前に165cmぐらいの女の子が現れ俺を抱えて後ろに跳んだ。彼女は俺を抱えながらも後ろに10メートル以上後ろにある廃車に一気に跳んだ。いや跳ぶというよりは飛んだの方が正しい。
「き、君はなんなんだ?」
「私?私は美緒。あなたは?」
「俺は……」
別に名前を聞いた訳じゃなく、何者かが聞きたがった彼女は名前を教えてくれた。俺の言い方が悪かった……
「俺の名前は将来だ。一体あいつはなんなんだ?」
「そう将来って言うのね。いい名前だね。詳しいことは後で話すよ。まずはここに隠れてて」
彼女はそういうとその拳銃男の方へ向かって行った。彼女はどこからか出したのかよく忍者系アニメとかに出てくる苦無という武器を取り出した。そして消えた。と思ったその時ドサッと拳銃男が彼女に首を刺されて倒れてしまっていた。音もたてず目におえず、完全な予備動作なしに人間にあんな動きができるのかと驚いた。
だがそれよりも彼女はなんの抵抗もなく男を殺してしまった。と同時に俺が目の前の男の死体を見ても何も思わないことに深く驚いた。
恐怖心や血を見ても不快感を感じることがなかった。グロいとは思うけど吐き気すら感じない。
「ようこそ。地獄へ」
気ままに書いてくんで長くなるとは思いますがなにとぞ応援お願いします。
ブクマ、評価お願いします。