第4話 露出物AVの撮影は苦労してるね編
デート!デート!
ただの買い物だって?
そんなことはわかってるさ。ははん。
でもねぇ・・・
一緒にいる乙女はコートだけですから!
しかも、俺のコートはけっこう丈が短いわけで・・・ちょっとかがむと・・・
鼻血ブッ!!
いや、俺だって童貞とはいえ、女性の裸を見るのは初めてではない。
もちろん、健全な男子諸君ならわかるように、生の女性の裸を童貞クンが見るためには、福沢諭吉さんが書かれたお札が何枚も必要なのである。
そして、そこに愛はないのである。
乙女「あ、これ、すごくかわいい」
俺「うん、すごくかわいいね。あ、これもいいね」
な、なんというナチュラルな恋人トーク!
いや、むしろ夫婦だ!なぜなら、もう俺の嫁なわけだ!
日用品を買いに、ドン●ホーテに来ただけなのだが、俺の脳内では東京のDの国でデートしているのだ。ははははは。
あ、でも、かがむと見えちゃうんだよね・・・
つーか、なんか、さっきから変なおっさんが、後ろからついてくるし。
おい!このやろ!写メ撮るんじゃねぇ!!
すかさず、俺、乙女の背後に回りこみ、ナイスディフェンス!
ディーフェンス!ディーフェンス!
と思ったら、なんか万引きGメンっぽいねぇちゃんまで、こっち見てるし!
あ、もしかして警察の方?
もちろん、これってわいせつ罪・・・
ということでBダッシュ逃げ・・・
露出物のAV撮影がいかにスリリングに行われているか、よくわかりましたよ。
乙女「ある程度、買い物も終わりました。ありがとうございます。」
俺「もしよければ、ドライブにでも行きません?晴れているし、気分転換にどうかな」
俺は、けっこうドライブが好きだ。
そして、山が好きだ。林道をドライブする癒しの時間は何者にも変えがたい。
とはいっても、車はスズキの軽だ。
車なんか関係ねぇ!誰が助手席に乗るかが、ドライブの最重要点だ。
はい、すいません。最近まで、助手席にはコンビニ弁当が乗ってました。
だが、今日は違う!
助手席に誰もが羨む、乙女が座っているのだからなぁ。
あ、ちなみにコートしか着てませんが・・・
乙女「天気がよくて、気持ちいいですね」
俺「この山って、あまり人には知られていないけど、景色が最高なんですよ」
乙女「だから、ほとんど車が通らないんですね。・・・あの、このコート脱いでもいいですか・・・」
頬を赤らめながら、また、すごいこと言ってるよ!乙女!!
ええ!これって、俺の初めての場所は屋外ってこと???
いや、どんと来い!屋外!
むしろ、ラブホよりも開放感があっていいではないか!
ごっちゃんです!
まさに『アース is ラブホ(地球はラブホです)』