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7. 憧憬
男子が苦手だった
女子が嫌いだった
私が何をしたっていうの?
私の何を知っているのいうの?
何も知らないくせに
あなた達はただ『それが面白い』だけなんだよね
学校なんて苦痛だった
誰にも会わず一人で生きていたかった
死ぬことなんて怖くなかった
『怖くない』と思える自分が怖かった
あの頃
それでも
あなたがいてくれたから私は生きていられた
存在することができたんだよ
あなたはきっと覚えてないよね
普通に逢って
普通に話して
普通に喧嘩して
普通に笑い合って
そんな『普通』にどれだけ私が救われたか
だから ごめん ね
本当はね あなたにいっぱいの感謝を返したかったの
もう遅すぎるけど
本当に ありがとう
そんな
幼い日の遠い憧憬