36/39
36. 港
いつもひとりだった
ひとりでいいと思っていた
それで構わないと思っていた
だってこれ以上傷つくのは嫌だから
そんなの嘘だって分かっている
だって自分のことだもの
誰よりもよく分かっているはずの自分のことだから
だからきっと
私は耐えられなかった
だからきっと
私は考えるのをやめた
あんまりにも辛すぎたから
寂しくて
切なくて
悲しくて
眠れない夜にひとり布団の中で自分を抱きしめながら
それでも生きることが出来たのはあなたがいてくれたから
ただあなたがいてくれる
それだけが嬉しくて
ただ嬉しくて
だからきっと
私は生きてもいいって思えたんだ
この風にのってどこまでも自由に飛びたいと思いつつ
それでもあなたという港をいつも恋しく思ってしまう私を
許してください




