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魔導奏者りりかさん  作者: 兵郎
九章 狙われたアマツカ編
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九十九話 アンダーウィザーズ首領キングオーガ

ついにラスボス戦、主人公やイービルクイーンはどう立ち向かうのかて感じです



「たかが上級モンスターふぜいが粋がるでないわ!」

翼を広げ巨大な爪でキングオーガに襲いかかるイービルクイーン。


「なにっ?!」

しかしその攻撃が通ることはなかった。キングオーガの目の前に透明なバリアが発生しイービルクイーンの爪を止めていたのだ。


「おや、なにかしたかね?」

自然体で余裕を一切崩さないキングオーガ。


「くっ」

イービルクイーンはバリアに蹴りを入れ後退する。


「なればっ」

今度は四本の爪の間からエネルギーを発生させぶつける。それでもキングオーガには届かない、イービルクイーンはもどかしくも何度もエネルギーをぶつけ攻撃を繰り返す。


「ねえ、あいつを倒せば敵の組織が壊滅したりする?」

李梨香がそれとなく呟く。


「もしかして李梨香さん、あれと戦う気ですか?」

司が聞き返す。キングオーガは見た目だけでもその恐ろしさが際立つ怪物である、その怪物と戦うなど正気ではない。


「敵の首領ならどの道戦うかもしれないんだしどうせなら今ここで倒した方が楽でしょ」

李梨香が気楽に答える、怪物の気迫に押されているという感じはない。


「らしい答えです。行きましょうかあれを倒しに」

李梨香の答えに司も力強く頷く。


「却下だ!やつから出る魔力が分からないのか!やつと戦うなど正気の沙汰じゃない!」

アマツカが反論する。


「魔力ってあれか、魔法使いの力の源てやつ?」

魔力のことをあまり知らない豊太郎が聞く。


豊太郎や悠、さなえと言った魔法使いとは関係ない人間に司が魔力に関して説明する。キングオーガは異世界のモンスターで基本的には魔力は出ないはずだがこのモンスターは例外的に魔力を持っておりかなりの量を保有しているのだ。さらに魔力量はある種強さの目安に使えるためアマツカはかなりの警戒をしているのだ。


「確かにあいつは強いかもしれない、でもヒーローとして逃げるわけには行かないのよ!」

「おい待て!」

アマツカの制止の声も聞かず李梨香が飛翔しキングオーガに突っ込む。剣を振るうがやはりキングオーガにはバリアで防がれる。


「何をしておる!こやつには適わぬと見て分からぬか!」

イービルクイーンが一喝する。


「あんただってさっきから当たらない攻撃やってるじゃない」

李梨香が言い返す。


「ふん、たまたま当たらぬだけじゃ。決して我が弱いわけではないのじゃぞ」

流石は世界を滅ぼしかけた怪物というべきかイービルクイーンが強がりを言う。自分が負けているとは思わぬ言いぶりだ。


「でもこのままじゃ埒が明かないわよ。あたしと協力するか、一人で無意味な攻撃を繰り返すか選びなさい 」


李梨香が半ば挑発するかのように協力を申し出る。イービルクイーンは渋々承諾し二人でキングオーガに接近戦を仕掛ける。当然防がれるが李梨香は一旦距離を取り別方向から仕掛ける。


「ぐうっ。まさか私が傷をつけられるとは……」

見るとキングオーガの肩には緑の体液が漏れており傷が出来ている、周囲には焦げ跡もありシュウシュウと音を立てている。李梨香の剣は魔力のエネルギーで構成されており熱を持っているのだ。


「お主、いったい何をした?」

イービルクイーンも驚く。


「いや横からちょっと斬っただけでしょ」

李梨香が事実を指摘する。キングオーガのバリアは正面にしか展開されておらず横や後ろからの攻撃には無防備だったのだ。


「確かに君の言う通りだ。だが私に傷をつけたのは間違いない、死んでもらうよ」

「はい……?」

キングオーガが右手をかざすとオーラと共に肉切り包丁のような形をした巨大な剣が出現する。左手を振るいイービルクイーンを吹っ飛ばすと右手の方で李梨香に向け剣を振るう。ブウンという鈍い音と共に青黒い魔力が飛び李梨香を襲う。


「きゃぁぁぁぁ!」

魔導奏者のアーマーが火花を立て損傷しながら吹っ飛ぶ。ゴロゴロと転がり変身が解除される。


「うっ、ぐ…………」

肉体にまで負ったダメージにより立ち上がるのも困難になる李梨香。


「李梨香さん!」

李梨香を心配する司の声。


「一撃じゃと!なんて力じゃ」

イービルクイーンも驚きを隠せない。以前魔導奏者と戦った時はイービルクイーンの一撃程度では大したダメージにはならなかった、だがあの怪物はイービルクイーンの力を遥かに上回る一撃を出せるのだ。


妙だ、イービルクイーンは本来世界を滅ぼせるほどの力を持つはずである、彼女より上の力が存在するなどそう簡単にはありえない。そこでイービルクイーンは確信する、自分は以前より弱くなっている。原因は間違いない、目の前にいるキングオーガが自分を調整した時記憶だけでなく力を抜いて自分を弱体化させたのだ。その際にキングオーガが自身にイービルクイーンの力を移した可能性もある。


それを指摘するとキングオーガが答える。

「まさかあなたからなんの力も奪わないとでも?制御に失敗して飼い犬のあなたに殺されてはたまらないですからね。あなたの力を半分ほど頂きましたよ」

敵組織の首領て意味でラスボスですが一応イービルクイーンも残ってるのでこの戦いが終わっても新しい戦いの話をやろうと思います

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