八十話 暗黒恐竜ダークレックス
「チッ、そろそろ目障りになって来たな」
中々倒れないモンスターにイライラしてきた悠。
「司ー!」
その時、司を呼ぶ声と共に空から巨大な生き物が現れた。豊太郎達がヴァミラの上に乗り現れたのだ。
「豊太郎?! 」
司が呼ぶとヴァミラの足に捕まっていたガルムが軽やかに降り立つ。続いて降りるヴァミラとヴァミラから飛び降りる豊太郎とさなえ。
「よう、無事だったみたいだな。待ってろよ、今俺達がそいつを………」
「こいつは!」
「気をつけろ!こいつは暗黒恐竜ダークレックス、顎と頭部による攻撃は危険だぞ、特に口から出る黒混じりの火球は強力だぞ!」
ガルムが恐竜の解説をする。
「ほう、よく知ってるな」
悠が関心する。
「てか忠告はありがたいんだけどさ、もう遅いよ」
司が親指で横に転がってる沙紀絵達を示す。
「おいぃぃぃぃぃ!」
「これはない、あなた達魔法使いじゃなかったの?」
その惨劇に絶望する豊太郎とさなえ。ヒーローだの正義の味方だの聞いていたがこれではがっかりだ。
「ははは、すまねえな。こんな状態で」
沙紀絵が力なく手を上げる。
「えー………」
ヴァミラが口を開き半目状態で睨む。
「お前達は何をしにきたんだ」
めげずに突っ込むガルム。
「面目ない」
「トホホですぅ」
片手を上げ力尽きる彩音と美海。
「茶番はここまでだ、今はあのダークレックスとかいうのを倒すのが先だ」
悠が前を向く。
「そうだな、いっちょやるか。ヴァミラ!」
「行って、ガルム」
二人の命令で新たに二体のモンスターがダークレックスの元へ向かう。
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