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とりあえず自己紹介

のろのろ更新ですいません(汗)

今回は結亜sideです。






「お〜ほんとに消えた!莉亜頑張れ〜」


リアル魔法陣に入った莉亜が光と共に姿を消したのを見て感動していると、神様の声が優しく響いた。


『では次は君の番だよ。...覚悟は、いいんだね?』


「大丈夫、莉亜を守りたいし頑張るよ」


『君は優しい子だ。君なら、君達なら世界を救ってくれるだろう』


「...ま、やるだけやってみるよ。神様も、頑張ってね」


にっこりと笑ってみせると、神様も少し笑ったような気がした。


『では、始めよう』


神様の声がしたと同時に、あたしの足元にも魔法陣が現れた。煌々と光るそれは、とても力強く温かい不思議な感覚を身体に巡らせる。


『君には莉亜とは違う力を授けよう。きっと君の力になる』


「おぉ、楽しみだなぁ!」


一体どんな力を貰えるのかワクワクしながら待っていると、次第に足元の魔法陣の光が強くなり思わず目を瞑ってしまった。その時、身体中がぽかぽかと暖かくなり何故か軽くなっていくのを感じた。でも嫌な感じはなく、どちらかと言うと気持ちいい感覚だった。


『それが、君に与えた力だよ。きっと気に入る』


神様の声がしてゆっくり目を開けた。まだ足元の魔法陣は輝いている。でも身体の軽さはどうしてか消えていない。ふと下に目をやると、白い布と薄い水色が目に入った。


「...ん?なんだこれ...」


よく見れば先程まで来ていた制服ではなく何故か白い布が体に巻かれていた。ギリシャ神話とかに出てくるような女神みたいな格好。これパンツ履いてるのかな?

服の違和感に気付いてすぐに、今度は自分の手足の変化に気付いた。


「ちょっと待って、え?え?」


手を見ればいつも見慣れた肌色がそこにはない。あるのはまるで秋晴れのような綺麗な水色。手を握ったり開いたりしてまじまじと見つめても水色。手が、肌が水色になっている。


「水色って...うそ、うそどうなって...!」


全身くまなく見てもどこもかしこも水色の肌。鏡が無いので顔までは分からないけど多分水色になってるだろう。


「ちょっと神様これどーなってんの!?」


『だから言ったろう?それが君に与えた力。見てみるかい?』


楽しそうな神様の声に苛立ちを覚えて振り返ると、突然目の前に鏡が現れた。


「ぎゃあ!?」


びっくりして尻餅をつくあたしの姿を映す鏡を見て、あたしは更にびっくりして悲鳴を上げた。


「な、な、な...」


『それがこれからの結亜の姿だよ。莉亜にはリアンドで巫女として生きてもらう、そして君には巫女を守護する召喚獣として生きてもらうよ』


さも当たり前のような声色で神様は青ざめるあたしにそう告げた。

あたしは鏡に映る自分の変わり果てた姿を凝視した。全身水色の肌、女神みたいな布服、目と髪の毛はゲームキャラのような白銀色。え、なにこれ?て言うか、今召喚獣って...。


「...いや召喚獣って、ーーうそぉぉぉぉぉぉぉ!?」


何も無い神様の空間にあたしの悲鳴が響き渡った。


「おかしいおかしい!なんで召喚獣!?戦士とか、他にも色々あったよね!?」


『一番それが良いと思ってね。大丈夫、すぐに気に入るよ』


「何その決め付けはぁ!!人外とか...どうなの...。ーーはっ、てか莉亜は?莉亜まで召喚獣みたいなのになってないよね!?」


まさかと思うがやりかねない神様に思わず声が荒ぶる。

そんなあたしと対称的に神様は落ち着いた声で返答した。


『言っただろう?莉亜は巫女にすると。彼女は受け入れられやすいように巫女らしい姿にしてはいるが人のままだよ』


「よ、良かったぁ...」


自分はまだしも莉亜までこんな姿になっていたら神様をしめる所だった。ふぅ。

気を取り直して神様に問いかけた。


「この際姿形はまぁ許そう。あたしはとにかく結亜を守ればいいんだよね?」


『あぁ、君達が成長すれば自ずと闇は近付いてくるだろう。焦らず、まずは力を蓄えることだよ』


「わかった。とりあえず莉亜の傍にいながら流れに任せてみるよ」


世界を救うとか、実際の所はよく分からない。でも一つだけ言えるのは、異世界だろうが何だろうが大好きな莉亜を死なせるわけにはいかないってこと。もう2度と、絶対に。

これが第2の人生なら、今度こそ幸せにしてあげたい。つまらない死に方なんてさせない。


「守らなきゃ...絶対に」


『...結亜、聴こえるかい声が』


「ーー!」


ふと、あたしの頭の中に声が響いた。莉亜の声だ。まるでサイレンみたいに強く、でも優しく響く。


『君は莉亜の召喚獣だ。彼女が望めばいつだって彼女の傍に降り立てる』


「じゃあ今莉亜があたしを呼んでるんだね?」


『そうだ、君を待っている』


悲痛な莉亜の声があたしを呼んで止まない。

行かなきゃ。あたしの頭にはそれしか浮かばなかった。


『いってらっしゃい結亜』


「...うん」


足元の魔法陣がまた強く輝き出した。

これで、莉亜の元へ行ける。



「...神様、あたしあんたが嫌い。でも、莉亜を生き返らせてくれて、...ありがと」


『......それで構わないよ。ありがとう、結亜』


どこか噛み合わないような言葉を交わして、あたしは目を閉じた。

やってくる浮遊感、頭に響く莉亜の声。全てが身体を巡ってどこか心地いい。でも何故か涙が溢れた。


「...今行くよ、莉亜」


溢れた涙を拭って、あたしは莉亜の声が近くなるのを感じていた。








「こちらが私のお世話をして下さるサリーアさん、それでこの方が近衛騎士団団長のヴィセルさん」


目を覚ました莉亜は、あたしをソファに座らせて部屋にいた人の紹介を始めた。好き勝手騒ぐなと怒られたあたしは仕方なくソファに運動座りだ。


「サリーアです。よろしくお願い致します...」


エメラルドグリーンの髪をサラリと揺らして一礼するサリーアさん。すごい綺麗な女の人だけど、何だかキツイ視線を向けられてる気がする。やっぱり化物とか思われてるのかな?この世界は召喚獣いるんだよね?


ボーッとそんなことを考えていると、サリーアさんの隣に立つ鎧を着た男の人が同じように一礼した。


「巫女様の護衛騎士ヴィセル・オーリアーです。近衛騎士団団長を兼任しております。召喚獣殿、宜しくお願い致します」


「よ、よろしくです」


ずっと思ってたけどこの人ホントにカッコイイ。金髪に紫の瞳、180cmはあるだろう長身にイケボ、重そうなのに軽々と着ている銀の鎧も凄く似合ってる。まるでゲームに出てくる主人公だ。倒れた莉亜を優しくベッドまで運んだり、化物じみたあたしにも笑いかけてくれたしちょっとフェミニストぽい。

この人はあたしをキツイ目で見たりはしてないけど、実際の所どうなんだろうね。いやしかし狡いくらいのイケメン。


「それで、この子はえっと私の...召喚獣...の結亜です」


何とも歯切れ悪くあたしを紹介してくれる莉亜。きっとあたしのことを召喚獣だなんて言いたくなかったんだろう。まぁ、妹です!なんて言ってもこの姿じゃ信じてもらえないだろうし良いけどね。


「ユア殿、でいいのですね」


ヴィセルさんがあたしを見ながらそう呟いた。


「ヴィセルさん、その殿はいらないよ〜」


殿とか違和感しかないし、召喚獣相手にそんな敬う必要もないと思う。でもヴィセルさんは少し戸惑ったように声を漏らした。


「...しかし巫女様の召喚獣ですから」


「その召喚獣が嫌だって言ってるんだし、そこは理解してよ?呼び捨てでいーよ」


にっこりと笑ってみせると、ヴィセルさんはその目を少し驚きに見開かせた。でもすぐに目を細めて頷き、あたしを見つめた。その真っ直ぐな瞳に思わず胸がグッと来た。いや、よく分からないけど何か胸が変だったんだよ。


「......分かりました。ではユア、とお呼びします」


「う、うん!おっけーおっけー」


変な気持ちのまま笑っていると、莉亜があたしを見てから今度はヴィセルさんとサリーアさんを見つめた。


「あの、私も莉亜という名前があるんです。だから巫女様ではなく名前で呼んで頂けませんか?」


その言葉に2人は少し驚いたように莉亜を見て、少し間を開けてから声を発した。最初に答えたのはサリーアさん。


「...私如きが貴女様の名を口にするのは大変恐ろしゅうことでございます。しかし、それが貴女様の願いであるのであれば喜んで、その御名前を呼ばせて頂ければと......リア様」


「同じく。リア様」


恭しく莉亜に一礼する2人に、莉亜は嬉しそうに笑った。

それをジト目で見るあたしを許して下さい。だってサリーアさんあたしと態度違いすぎないかい?もしかして召喚獣嫌い?


そんなあたしの思いとは裏腹に嬉しそうな莉亜は横で2人に名前を呼ばれて微笑んでる。うん、可愛い。金髪も似合う莉亜はほんと自慢の姉だよ可愛い。


「...しかし、驚きました。喋る召喚獣を見たのは初めてですよ」


不意にヴィセルさんがあたしに目を向けてそう言った。


え、召喚獣って喋らないの?いきなりやっちゃった感じ?でも確かにゲームの召喚獣ってあんま喋らないイメージ...。


「め、珍しいんですか?」


莉亜がおずおずとヴィセルさんにそう問いかけた。

莉亜もちょっと焦ってるみたい。ていうか神様がちゃんと教えてくれれば喋ったりしなかったのに。...多分。


「はい、人型の召喚獣であることにも驚きましたがまさか言葉も話すとは......人生何があるか分かりませんね」


そう言うヴィセルさんはその目を細めてあたしに向けた。その笑みにまた胸がグッと来た。うん、何か変だなあたし。


「......」


ふとここまで無言だったサリーアさんがあたしに目を向けていた。彼女を見やると気まずそうに目を逸らす。

ヴィセルさんの言葉で彼女があたしをキツイ目で見てたのがよく分かった。


「サリーアさん、怖がらせてごめんね?でも悪さとかしないし普通に接してくれると嬉しいなぁ」


「ーー!」


びっくりしたのか彼女は瞠目してあたしを見つめた。そんな顔も綺麗だなぁとか思って見ていると、サリーアさんは少し目を伏せた後またこちらを見た。


「申し訳ございません、勝手な偏見で貴女に嫌な思いをさせてしまいましたね。深く反省とお詫びを致します」


どうやら悪い人ではないようで、申し訳無さそうに謝ってくれた。まぁ常識外のものが現れたらそりゃ怖くもなるよね、うん。サリーアさんは悪くない、全ては何も教えてくれなかった神様が悪い。許さん。


「いーよいーよ!とりあえずあたしの事も名前で呼んでね!」


「は、はい...ユアさん」


「うーん、まぁ及第点かな?」


さっきよりもずっと居心地の良い空間になり、幾分か気持ちに余裕が持てるようになってきた。それは莉亜も同じようで、最初よりずっと柔らかい笑顔を浮かべてる。


でも肝心な事は何も分かってない。とりあえず巫女と召喚獣は受け入れられたけど、その巫女は何をすべきでどう生活していくのか。てかあたしまだこの世界についてリアンドって事しか知らないし早めに情報は欲しいな。



「随分落ち着かれたようですねリア様。この後、大神官様がこちらにいらっしゃる予定です。そこで今後について色々お話させて頂きたいと思うのですがいかがでしょうか?」


サリーアさんの言葉に莉亜はあたしを見た。あたしも莉亜を見て頷いた。


「...分かりました。まだ分からない事もたくさんありますから、お会いします」


「畏まりました。では、大神官様がいらっしゃるまでごゆるりとお休みくださいませ」


またお茶をお持ちします、とサリーアさんは優しく微笑んで一礼すると部屋を後にした。


「あれ?ヴィセルさんは?」


あたしが呑気な声を彼に掛けると、ヴィセルさんは微笑んでこちらを見た。


「私はリア様の護衛騎士です。常に彼女の傍におります」


「おぉ〜」


「な、なんか照れちゃうね...」


あまりのイケメン度合いに莉亜が照れている。あのスーパーイケメンに傍にいるとか言われたらそりゃ照れちゃうよ。羨ましい...なんて思ってない。多分。

...あー、神様許さん。


「しっかしヴィセルさんはかっこいいね」


「...そうですか?それは嬉しいですね。ユアのように美しい方にそう言われては」


「うつっ...!?」


にっこりと微笑んでるヴィセルさん。本気で言ってるのだろうか?いや本気っぽい。そういう人だと思う彼は。


「そ、そんなの初めて言われた...」


「それはまだ誰も貴女の魅力に気付いておられないだけでしょう」


「う、うわぁぁぁぁ!!もういいよ!!恥ずかしいぃぃぃ」


天然タラシかこの人!隣を見れば莉亜まで赤くなってる。なんでだ!こっちの方が辛いわ!


「面白いですねユアは」


「ははは...」


ヴィセルさんのタラシに巻き込まれつつ、でも居心地の良い空気にあたしと莉亜は自然と口を綻ばせていた。



そして1時間後、部屋に大神官様とやらがやってきた。



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