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3年4組

「おはよー!みんな!」

・・・

「お前こっち向くなよ、うざいからー」

「・・・」

「消えろ!」

"キーエロ、キーエロ、キーエロ!"


3年4組の生徒ほぼ全員からの消えろコールの中、今日も1日が始まる。

机の上には呪いの人形らしきものが乗っけてあった。流音は冷静にそれを持ち、ゴミ箱に捨てた。

「おーい、木部、何やってんだよ!!俺様がせっかく持ってきたものを捨てるとか、どういう奴なんだよ、お前は!」

これで犯人がわかる。流音と中1から今、中3の夏まで同じクラスの、須藤 春子(すどうはるこ)だ。人形を捨てれば自然と名乗り出てくるだろうという予想は的中した。


ここは新江戸女子中学校。偏差値は低い。学費も効率のように安く、私立の面影などなく荒れていて、唯一ここが公立中ではないと証明できることは、女子校、だということだ。伝統は長く、今年の1年生は93回生だ。

全く、人をいじめて何が楽しいのか。流音は自分がいじめられている事は自覚している。しかしそれに対して、悲しいとも、寂しいとも、嫌だとも思わない。できればいじめはない方が気楽でいいが、いじめられなくなる事をそこまで望まない。ただただ奴らに呆れている。

そもそも木部流音(きべるおん)が皆から嫌われはじめたのは何故だろう。いつだろう。何故彼女を選んだのか。流音はクラスの皆から嫌われている。付属小学校からずっと同じ学校の、いわゆる幼馴染みの人さえも、周りに合わせてか、流音をいじめる。何かのドラマのように、流音の見方をしてくれるようなそんな優しい友達は誰一人いないのだ。行きも帰りも学校でも、流音は一人ぼっちだ。


皆にいじめられているので、後輩からもなめられている。

「木部さん、ちょっとこっちに来てください。」

昼休み、後輩の2年生に呼ばれた。

「今度のクラブ、2年生全員用事があって休みます。」

流音の入っているクラブは美術クラブ。絵心はないが、興味のあるものがそれしかなかった。

「了解しました。」

さて、これで今度のクラブは無し。何故か?それはクラブに入っている人が4人しかいないからだ。部長は流音。その他3人は全員2年生だ。3人に用事がないことなど知っていた。ただ誰か1人クラブを欠席するとなると、他の二人も合わせて欠席する。あまりにもサボって、一人で活動をする時が多かったので、休む時は連絡するようにと言ってある。


「力という字がつくものを、あげてみましょう。」

学校1の熱血教師である、国語の桐山先生が言った。

「握力」

「腕力」

「戦力」

「画力」

「脚力」

皆がどんどん上げていった。

「女子力!」

春子が言った。

「春子さん、女子力全くない。」

流音は思ったことをすぐに口に出す。

「なんだと?お前には言われたくない。授業中に喧嘩売るなよ」

流音の右肩に、鉛筆があたった。続いて頭に消しゴムが。

「皆さん、辞めなさい。木部さんも、いちいち突っ込まないこと。」

「今のは私のせいではありません」

「木部さん!担任に言いますよ。」

流音の性格も少しわかっただろうか。





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