終わりじゃなくてスタートだよ
第一章最終話です。
契約しても、俺らは高校生なわけだ。毎日高校に通って、勉強する日々を送ってる。特にこれといって変わったところは……ちょっとあるか。
昼休みになると、俺と啓太はそろって校庭の隅にある用具倉庫の裏に行く。契約してからそこで昼食を食べるようになった。
用具倉庫にもたれかかって座った啓太の膝の上に俺は向き合って座る。啓太は俺の背中のところで弁当を持って食べる。俺はというと、啓太の首から吸血中だ。首からが一番吸いやすい。
別に毎日吸ってるわけじゃないよ。週に2~3回かな。低燃費なんだよ俺。
「この状況誰かが見たらおおごとだな」
「んむ?」
「あっちのやつだって噂立てられんだろうなってこと」
「いひゃはほ?」
「……吸いながらしゃべんな」
「痛い~。嫌なの?」
「……いいたい奴には言わせとけば?」
だからそれってどう取ればいいの?次の目標は、親友から恋人へのステップアップか。そっちもまた苦労しそうだよな……。でも、嫌がらないってことは、別に偏見とかないってことでいいのかな?じゃ、俺にも可能性がないとは言えないわけだ。頑張ればいける。
「うし、がんばろ!」
「なんだいきなり……」
「化学の勉強でも頑張ってくれるのかい?玖月クン?」
「!?」
「げ!?」
何でこいつがここに!?ていうかいつから!?って、まぁ気配はしてたけど。
近くの茂みから現れたのは、胡散臭い化学教師皐月だ。
「何しに来たんだ!!」
「おっと、あからさまに警戒されてるな」
「一番の危険人物だし!こっちくんな!!」
「誰のおかげで、契約することができたんだろうなぁ?」
「むぐ……。それとこれは話が違う!!啓太になんかしてみろ!お前なんか一瞬で炭にしてやる!!」
「あー、もう速水はどうでもいいわ。つか最初からどうでもいい」
「は?」
「へ?って、嫌な予感」
「ようやく良い感じになったみたいだし……狩り時だなぁ。ユーリ様?」
「上等だ!かかってこいよ、返り討ちにしてやんよ!!」
◆
あの後、昼休みは激しい攻防戦が繰り広げられたりした。見事己の身は守った。
「皐月も……バンパイア?」
「元ね。今はハンターで、俺を狙ってるらしい……」
「ふーん……」
そう言ってしばらく考えていた啓太は、ぽんぽんと俺の頭をたたいた。
「ま、お前なら大丈夫だろ」
「なんで?」
「俺を守るとか言ってたんだし、自分くらい守れるだろ?」
「当たり前だし!自分の身くらい守れなきゃ、啓太を守れないよ。大丈夫、俺負けないもん。啓太とずっと契約してられるように!!」
「それでこそお前だよ」
ねぇ、啓太は知ってる?クラスの人は啓太ってクールだって思ってるんだよ。でもね、俺はそんなことないって思うんだ。優しくて、めんどくさがりやで、気さくで……。何でかなって思ったら、それは多分俺しか知らない啓太の一面っていうのがいっぱいあるからなんだろうな。
今見せたその笑顔も、俺の前じゃなきゃしてくんないんだよ。知ってた?
「帰り寄り道していくぞ」
「どこ?」
「コンビニ」
「肉まんある?」
「この時期ねーよ。アイス買ってやるから」
「むー……」
「あったら買ってやるから……」
「わーい!早く行こ!!」
結局肉まんはなかった。その代わり、アイスをちゃっかり買ってもらった。口の中に入れたソーダ味のアイスは、とってもひんやりしてて気持ちがよかった。
別に、肉まんでもアイスでもどっちでもいいんだ。だって、大事な人と一緒に食べるなら、味なんて気にできなくなっちゃうんだもん。
本当に、啓太に会えて――――契約出来てよかった。
第一章はこれで終わります。
さて、第二章開幕!!
といきたいのは山々ですが、
まだ一文字も書けてません。
なので、来週月曜日まで更新ストップします。
その間頑張って書きます。
第二章も19時に更新するので
よろしくお願いします!!




