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7日目 灰色狼

年内最後の更新です。


何とか年内にもう一回更新したくて、急いだので、乱文気味です。その内改稿するかも?といって改稿しないですけど


戦闘描写……。

スライムを倒して、少ししたらまたスライムが出たので、それを倒し、先に進む事にした。


更に歩くこと二時間。未だ、湖は見えない。代わりといっちゃあ何だが、灰色狼が二匹飛び出してきた。


「グルルル」


店の前で出くわした灰色狼とは違い、二匹とも大人である。子供よりも発達した肉体に、鋭い爪。子供よりも大きく更に鋭くなっている牙を剥き出しに此方を向いている。

初心者向けモンスターの筈なのだが、リアルに狼である。怖くない訳がなかった。冷や汗がツーッと頬を滑る。スライム相手の時の冷静さはどこに行ったのか。単純に見た目からあまり脅威を感じなかったが為に、冷静だったのか。


「グルルアッ」


二匹同時に飛びかかってこようしている。


灰色狼(子)を相手にした時はどうしたのだったか。咄嗟に、喉元に短剣を突き刺したのだったか。しかし、短剣は一本。どう頑張っても、一匹は攻撃を受けてしまう。この世界に来てから怪我一つしてないので、HPがどういう扱いになるのかよくわからない。さて、どうする。一匹は短剣で喉をひと突きだとして、もう一匹は? 駄目だ、案が思い付かない。怖い。私は別に戦闘のプロフェッショナルじゃないんだ。ここは安全ぱいを取って、避けよう。


二匹の牙もしくは爪で抉られる前に後ろに大きく跳ぶ。

また同時に飛びかかられては困るので足止めの意味も込めて、魔法を使うことにする。


「〔ウインドボール〕」


【風魔法】の初期魔法である。スキルのレベルが低いせいで、何とも頼りない拳上の何故か見える風の弾が左の灰色狼に当たる。

転移後初めて魔法を使ったが、スゥーっと何かが抜けるような感覚が身体を襲い戸惑う。MPを使った事によるものなのだろうが、ゲームにはなかった感覚である。その感覚に気を取られて、もう一匹に突き刺す予定だった短剣が空を切る。


「まずっ……!」


「ガァアッ」


避けようと身を捻らせたものの、そのまま、腕に噛み付かれてしまった。


「……っ!」


声にならない声が漏れ、牙が皮膚に食い込む激痛に顔をしかめる。どくどくと、血が失われる感覚に目眩がする。倒れそうになるのをどうにかこらえ、最良だと思える選択を考える。

振り払うにも牙が食い込んでいるため、簡単には離れない。短剣で突き刺そうにも短剣の一部ごと右手を噛み付かれているせいで、左手に持ち帰る事も出来ない。魔法はこの距離だと自分に当たってしまう。どうするどうする。焦りのせいで思考が混乱する、この間にも、血液は流れ、HPも減っていき、死の足音が近付く。そうだ、どうにかしなければ死ぬ。俺はこんな雑魚モンスター相手に死ぬ訳にはいかない!

左手で矢筒から矢を取り出し、その矢で噛み付いている灰色狼の喉を貫く。それにより、その灰色狼は絶命する。


「……よし」


しかし、腕からは離れない。今、牙を抜くと、絶対血液が噴き出す事になるので、抜かない。

そうこうしている間に、もう一匹の灰色狼が立ち直る。やはり、魔法の威力が弱かったようで、大したダメージを受けたようには見えない。


「グルッルルッ」


「〔ウインドボール〕」


もう一度、風の弾を飛ばすがそれは避けられ、こちらに向かって走ってくる。右手が塞がれている俺は上手く動く事が出来ない。


「〔ウインドボール〕」


矢筒から矢を取り出しながら、もう一発牽制の為に撃つものの、やはり簡単に避けられる。素早い。俺は歯を噛み締める。飛びかかって来た時を一瞬を狙うしかない。矢を構える。


「グアアッ」


そして、その時が来た。相手の爪が到達する前に、矢を突き刺す。死には至らなかったようだが、目に刺さったようで、灰色狼は崩れ落ちて、悶える。近寄り、トドメを刺す。


安堵の溜め息と共に俺はへたり込んだ。

――レベルアップしました――


――【短剣】のスキルレベルがアップしました――


――灰色狼の毛皮を取得しました――


――灰色狼の爪を取得しました――


機械音を聞き流しながら、右腕からどうにか牙を抜こうと奮闘する。ゲームのように死体が綺麗に消えればそこら辺は楽なのにな。


「いっつ……」


痛みに顔を歪めながらも、灰色狼の死体の口を開かせ牙を引き抜く。

その瞬間、抉れた傷口から血が零れだす。自分の血だって言うのに、吐き気がこみ上げる。グロ耐性はある方だと思ってたんだけどな……。

えっと、どうすれば良いんだ。ゲームではこういう風に目に見えて怪我なんてしないからどうして良いのか分からない。包帯……は持ってないな。ポーションで怪我は治るのだろうか……。

 

結果:治った


レイナから貰った“緑のポーション”を、試しに傷口にかけてみた所、綺麗に治った。


その代わり、めっちゃしみたけど!


傷も治せたし、血の臭いに誘われた他のモンスターが近寄ってくる前に早く離れなければ……。本当は戦闘終了後直ぐに離れるべきだったんだが、怪我が酷かったからな。


暫く進んで、血の臭いを感じなくなった所で、手頃な岩に座り込んだ。


「死ぬかと思った……」


初戦闘は抜かせば、実質初めての本格的な戦闘だった。

ステータスで圧倒出来ず、尚且つ実際の死と隣り合わせという状況があそこまで過酷だとは思わなかった。

スライム? あれは戦闘とは言わない。


そういえば、さっきの戦闘でレベルアップしてたな……、一応確認しとくか。


―――――


名前:リンナ

種族:エルフ

性別:♀

年齢:16歳

職業:オールマイティーLvレベル.3


HP:30/30

MP:14/20


攻撃:14

防御:10

敏捷:18

魔攻:16

魔防:12

器用さ:16


スキル:【弓】Lv.1【短剣】Lv.2【ホークアイ】Lv.1【風魔法】Lv.1【精霊術】Lv.1【調合】Lv.1【鍛冶】Lv.1【裁縫】Lv.1【木工】Lv.1【錬金】Lv.1


控え:【剣】【斧】【槍】【杖】【盾】【炎魔法】【水魔法】【土魔法】【光魔法】【闇魔法】【召喚魔法】【細工】【料理】


称号:《幸運》比類なき幸運の持ち主 <効果>???


加護:《武神の加護》武神に認められし者 <効果>???

《生産神の加護》生産神に認められし者<効果>???


装備

武器:エルフの長弓(石の矢)

控え:エルフの短剣

頭:エルフの髪飾り

胴:エルフの民族衣装

靴:エルフの靴


―――――


相変わらずスキルが偏ってるな……。


んでもって、見事な紙装甲。防御の数値が、レベル上がったのに変わらないってどうなのさ。魔防もあまり上がってないし。代わりに、敏捷が伸びてるけど。


MPが減ってるのはさっき魔法使ったからか。きっちり使った分だけ減って、回復はしていない。〔ウインドボール〕一発につき、MPを2消費するからな。


今更だけど、スキルを入れ替えとけばもっと戦術の幅が広がったんじゃないかと思う。

何故、有効活用しなかった! 過去の俺!

コレからはちゃんと有効活用しよ……。

取り敢えず、【調合】以下五つの生産スキルを下げて、代わりに炎、水、土、光、闇の各魔法スキルと入れ替える。

【召喚魔法】は召喚出来る契約モンスターが居ないため、放置。本当は【精霊術】も今のままじゃ使えないんだけど、他に入れるスキルも無いから、仕方ない。凄く使いにくいわこのスキル構成。器用貧乏……、にもなれない気がするぜ。


しかし、それにしても、まだ湖にも着かないのか……。

ていうか、モンスターもまだ本当に初期に相手する――それに苦戦したが――スライムと灰色狼しか会ってないし、それ以前に接触回数もゲームと比べたら格段に少ない。俺としてはあまり会いたくないが。

だから、ゲーム内で言うならば、まだまだ町周辺の初心者マップだと当たりを付けている。


まだまだ先は長そうだ。



では、また来年会いましょう~!


ダブっていた箇所を修正しました 7.17

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