また学校祭だ
学校祭はいつものように活気に満ちていた。屋台、イルミネーション、食べ物の香り、そして廊下に響き渡る絶え間ないざわめき。ハーモニークラブにとって、それは思い出の箱にしまっておいた詩、写真、レシピ、歌など、すべてを披露するチャンスだった。しかし、今回はいつもとは違う雰囲気が漂っていた。どの演目も、別れの挨拶にも、最後の祝宴にもなり得るような感覚だった。
準備は慌ただしく、組織的な活動が繰り広げられた。カナは布や花飾りでブースを飾り、ナオはモビールのように紐で写真を吊るし、ミユは看板を描き、サラは「レモンクラウド」などのお菓子を並べた試食テーブルを用意し、マヤはアコースティックギターのチューニングをし、サヤカとイツキは詩の朗読を準備し、ハルナは落ち着いた様子でプログラムを進行した。
イベントに温かみを添えるために、新たなメンバーも加わった。カナの隣人であるレイナは特別なお茶の詰め合わせを持参し、ミユのいとこであるシュンは照明を手伝い、ハルナの妹であるアミは子供向けの折り紙ワークショップを企画し、レンの兄であるソウタは急遽行われた抽選会のチケットを販売した。
クラブのブースは開場早々から大盛況だった。来場者は立ち止まって写真を見たり、お菓子を試食したり、詩の朗読に耳を傾けたりした。マヤは午後のひとときを歌った曲を演奏し、サヤカが朗読した詩は、思わず涙を拭う人も少なくなかった。ナオは、視線を交わす瞬間、手を握り合う瞬間、そして意味ありげな微笑みを捉えた写真を撮った。
笑いの瞬間もあった。ルンとリョウが「最高のカードマジック」コンテストを企画し、最後はカードが飛び交う騒ぎになった。エミが披露したマジックに、観客の半分が言葉を失った。カガミが即興でモノローグを披露し、演劇部の学生たちを魅了した。しかし、静かな瞬間もあった。ハルナとレンはベンチに座り、アイスクリームを分け合いながら、行き交う人々を眺めていた。
夕暮れ時、部員たちはささやかなセレモニーを行った。希望者の前でノートを開き、抜粋を朗読し、写真を見せ、マヤがこの日のために作曲した曲を演奏した。それは盛大なものではなく、まるで祭りが思い出の祭壇になったかのような、親密な集まりだった。
夜はコートからのささやかな花火で幕を閉じた。色とりどりの光が炸裂し、メンバーたちは多くを語らずに抱き合った。最後の道のりはもはや脅威ではなく、感謝の気持ちで満ちた舞台となった。学園祭は、またしても、大切なのは物事がどれだけ長く続くかではなく、それをどう経験するかだということを改めて思い出させてくれる絶好の機会だった。
去る前に、ハルナは辺りを見回し、静かに「来てくれてありがとう」と言った。
夕日の最後の光に照らされたレンは、「私たちのものにしてくれてありがとう」と答えた。
学園祭は終わったが、その痕跡は残っていた。飾られた写真、共有されたレシピ、保存された詩、そして少し重く感じるようになったメモの箱。終わりは近づいていたが、エピローグにはまだ多くのページが書き込まれていなかった。




