雨の中
雨が校庭に降り続く中、休み時間になった。生徒たちは日よけの下に集まり、水たまりを駆け抜ける者もいれば、タイルの上で水が小さな川を作る様子を眺める者もいた。お泊まり会の余韻に浸りながら、皆で校庭へ繰り出した。
レンは真っ先に中庭の端まで飛び込んだ。
レン:見て!これ!大きな水たまり!
レンは勢いよくジャンプし、水しぶきが四方八方に飛び散り、あおいをびしょ濡れにした。
あおい:レン!そんなことする必要あったの?
レン:そうだ!休み時間なんだから、パレードじゃない!
あおい:(考える:いつもイライラする時でも笑わせてくれるんだから…)まあ、雨で半分濡れてるけど。
ハルナは、自分たちを不思議そうに見ている他の生徒たちに目をやった。
ハルナ:何かを知っているみたいにじっとこっちを見ている。
リョウ:もしかしたら、察しているのかもしれない。絆は隠せない。
ハルナ:(考える:彼はいつも正しいことを言う…そして、彼は正しい)うん、伝わるわ。
さやかとみゆは木の近くにいた。水をたっぷり含んだ葉っぱが折れ曲がり、さやかの肩に水滴を落とした。
さやか:あ!また雨に降られちゃった。
みゆ:(寂しくさせたくない…と考えて)さあ、乾かしてあげる。
彼女はハンカチを取り出し、優しく肩を拭いた。さやかは、そのさりげない仕草がどんな言葉よりも重みを持つかのように、静かに彼女を見つめた。
さやか:ありがとう…不思議なんだけど、雨が降ると二人の距離が縮まる気がするの。
みゆ:(みゆもそう思ってるのかな?と考えて)私もそう思う。
レンは靴に泥をこぼしながら、二人の方へ走って戻った。
レン:見て!私、水たまりの女王よ!
はるな:むしろ災難の女王ね。
あおい:このままじゃ先生に叱られるわ。
レン:叱ってあげよう!やった甲斐があるわ!
屋根に水が当たる音が、二人の笑い声に混じった。涼はさやかとみゆをじっと見つめ、二人の仕草がいつもと違って、より近く、親密であることに気づいた。
涼:雨は太陽が隠すものを明らかにする。
春菜:どういう意味だ?
涼:灰色の日にこそ、絆が鮮明になることがある、と。
さやかはみゆの手を握りしめ、それ以上何も言わなかった。みゆは心臓が高鳴るのを感じたが、目をそらさなかった。その仕草はシンプルで、他の生徒にはほとんど見えないものだったが、雨の中では、それは象徴となった。二人が一緒にいることの確信、二人の絆は単なる言葉ではなく、共に過ごす時間ごとに強くなっていく絆なのだということを。
鐘が鳴り、休み時間は終わった。生徒たちは教室に戻った。まだ笑っている者もいれば、黙っている者もいた。外では雨が降り続いていたが、生徒たちの中には、まるでお泊まり会の夜と雨の朝が、誰にも壊れることのできない絆を紡ぎ出したかのように、新たな透明感が漂っていた。




