学校での一日
ベルが大きく鳴り響き、廊下は慌ただしい足音で満ちた。春菜は朝の霧雨で髪がまだ濡れたまま教室に入ってきた。席に腰を下ろし、窓の外を眺めた。雨粒がゆっくりと滑り落ち、ガラスに不規則な線を描いていた。
レンは彼女の後ろにやって来て、リュックサックをテーブルに置いた。
「また雨か?」彼は走ってきたかのようにユニフォームを払いながら言った。
「なかなか降り止まないみたいね」ハルナはかすかに微笑んで答えた。
「うだるような暑さよりはましだけどね」レンは椅子に深く腰掛けながら付け加えた。
アオイはボールをリュックサックにしまったまま、落ち着いて教室に入ってきた。ハルナのそばに座り、「中庭に水たまりがいっぱいある。遊んだらびしょ濡れになるよ」と言った。「サッカーだけじゃないんだよ?」レンはからかいながら、軽く肩を突いた。
アオイは笑った。
「分かってるよ。でも、やっぱり懐かしい」
リョウは黒いジャケットを着て、静かに現れた。彼はドアのところで少し立ち止まり、教室に響く声を見ていたが、何も言わずに座った。ハルナは彼をちらりと見た。
「大丈夫?」涼は小さく頷いた。
「ただ聞いてるだけ。ここの雨の音が違うんだ。」
授業が始まった。先生が講義をし、生徒たちはメモを取っていたが、突風が窓ガラスを揺らすたびに、視線は窓へと移った。春菜はノートに落書きをし、雨粒と一緒に動いているように見える小さな花を描いていた。
休み時間になり、生徒たちは屋根付きの通路に出た。地面には水たまりがキラキラと輝き、何人かの生徒たちは水たまりに飛び込んで楽しんでいた。蓮はクッキーの箱を取り出し、芝居がかった仕草で開けた。「即席のごちそう!」と蓮は宣言した。あおいはクッキーを一つ取り、「もしマヤがここにいたら、きっと半分は食べてしまうわ」と言った。春菜は付け加えた。「それに、さやかはパンくずを床に残さないように注意してくれるわ。」三人は笑い、涼は黙って通路の天井から落ちる雨粒を見ていた。
「何を考えてるの?」春菜は尋ねた。リョウは水面から目を離さずに答えた。「僕たちがここで話している間も、全ては続いていく。雨は待ってくれないんだ。」
再びベルが鳴り、生徒たちは教室に戻った。春菜は教室に入る前に少しの間を置いた。「学校にも、ちょっとした瞬間があるのよ」と彼女は優しく言った。レンはまるで見えない乾杯をするかのように手を挙げた。「何気ない日々に」。「何気ない日々に」と他の生徒たちも繰り返し、一緒に教室に入っていった。
その日は、いつものように続いた。宿題、説明、こらえた笑い。しかし、言葉や仕草の合間に、雨は存在感を放ち続けた。まるで、さりげなく寄り添う仲間のように。




