さやかは学校を中退する
最愛の祖父母の死により、さやかは学校を去らざるを得なくなる。その知らせは、皆に沈黙と親密な別れをもたらし、一つ一つの行為が思い出となる。
その知らせは朝、何の前触れもなく届いた。さやかは廊下で春菜に近づいた。いつもとは違った、真剣な表情だった。「春菜…話があるの」と彼女は優しく言った。春菜はノートを閉じ、じっと彼女を見つめた。「わかったわ、話して」さやかは深呼吸をして、話を続けた。「祖父母が亡くなったの。それに…学校を辞めることになったの。家族と一緒にいないといけないの」
すぐに沈黙が訪れた。春菜は最初、何と言えばいいのか分からなかった。さやかの祖父母は、誰にとっても祖父母のような存在だった。祭りには必ず来て、手作りのお菓子を出し、一人ひとりに温かく挨拶してくれた。その知らせはさやかだけのものではなかった。皆のものだ。
午後、一行は春菜の家に集まった。いつものように母親がお茶とお菓子を用意してくれたが、雰囲気は違っていた。レンは静かにやってきて、リョウは何も言わずに窓辺に座り、マヤはさやかの隣に座り、彼女の手を握っていた。
「おじいちゃん、おばあちゃんはいつも僕たちを家族のように扱ってくれてたよ」とレンが沈黙を破って言った。「夏祭りでクッキーをくれたの覚えてるよ」とマヤは懐かしそうに微笑んで付け加えた。「ええ…」とサヤカは視線を落とした。「いつも私だけじゃなくて、みんなのことを考えてくれていたんだ」
ハルナは日記を開き、短い文章を書いた。「不在も日常の一部。すべての別れに愛情がこもっている」
ハルナの母親がお茶の入った盆を持って近づいてきた。
「おじいちゃん、おばあちゃんは日々の行いに痕跡を残す。それは色褪せることなく、思い出になる」と彼女は優しく言った。
一行は、一緒に過ごした思い出を語り始めた。学校から帰るとおじいちゃん、おばあちゃんがサヤカを待っていてくれた午後のこと、おばあちゃんがささやいた話、いつも的確に思えたささやかなアドバイス。それぞれの思い出は、大げさに涙を流すことなく、ただ皆の人生の一部だったという確信を持って、静かに語られた。
「悲しい別れだけは迎えたくない」とさやかは顔を上げて言った。「いつものように、笑い声やお菓子、小さなことのようでいて、でも今は大きな意味を持つあの瞬間たちとともに、私のことを覚えていてほしい」
レンは頷き、リョウはきっぱりと付け加えた。「君の居場所はここにある。学校にはいないけれど、君は私たちの一部なんだ」
午後は穏やかな会話の中で過ぎていった。大げさな言葉はなく、ただただ身振り手振りで交わした。一緒にお茶を飲み、ハグを交わし、雰囲気を保とうとする笑顔。ハルナはさやかを見て、いつもの日常は崩れたけれど、壊れてはいないと思った。
別れを告げると、さやかは静かに立ち上がった。「今までありがとう。さよならじゃない。ただ、人生が変わっただけ」ハルナはさやかにぎゅっと抱きついた。「あなたのおじいちゃん、おばあちゃんも私たちのおじいちゃん、おばあちゃんだった。そして、あなたはいつまでもこの物語の一部よ」
さやかは静かな足取りで家を出た。外は曇り空だったが、雨は降っていなかった。さわやかな空気が別れを告げているようだった。一同は数秒間沈黙し、その後、レンがこう言った。
「彼らは、家族は行動で築かれると教えてくれました。そして、それは決して失われないものです。」
ハルナは最後の一文で日記を締めくくった。
「サヤカは学校を去りますが、私たちの思い出から消えることはありません。彼女の祖父母は私たちに分かち合うことを教えてくれました。その教えは私たち一人ひとりの中に生き続けています。」




