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夜の散歩

春奈は夜の街を歩いています。 静かに、言葉少なく、穏やかさにも奇跡が宿ることを知る。


これは今年の 12 月 28 日に対応します。

街は灯りと閉ざされた店先に照らされていた

春菜はポケットに手を入れ ゆっくり歩いていた

冷たい空気が彼女を包み込む


さやかが追いついた

どうして家にいなかったの

少し歩きたかっただけ


それ以上は言わず 足音だけが空の歩道に響いた


れんが角に現れ イヤホンをしていた

ここで何をしているの

何も ただ歩いているだけ

聴くかい

いいえ 今日は静けさが欲しい


れんはうなずき そのまま去っていった

春菜は閉ざされた店の前で立ち止まる

ガラスに映る灯りが 自分の姿を返していた


りょうが数分後にやって来た

いつも夜に出かけるの

いいえ 今日だけ

なぜ

街は眠ると違って見えるから


二人は黙ったまま 風が通り 道の葉を揺らした

春菜は空を見上げる

星はほとんど見えない でも探すのが好き


りょうは答えず 春菜はわずかに微笑んだ

静けさだけで十分だと思うように


まやが傘を閉じたまま早足で通り過ぎた

駅へ行くの

いいえ ただ歩いているだけ 春菜はそう答えた


仲間は少しずつ散っていった

春菜は一人になり 足音の余韻を聴きながら歩いた

街は角ごとに秘密を抱えているようだった


家に着くと窓を開け 暗い空を見上げた

今日は笑いも遊びもなかった それでも特別だった


その思いのまま眠りについた

静けささえも奇跡になり得ると考えながら

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