第4話 精霊魔法
前回のあらすじ
魔法使いになれないといわれ絶望していたフィル
だがフィルの可能性に賭けた師匠は
「妖精の目」を与える決断をした。
フィルが無属性になった理由も知ることができた
あの不思議な夢は気になるけど
今は魔法学校にいくため
ついに本当の特訓がはじまる。
第4話 精霊魔法
フィル)ふぁ 師匠おはようございます
師匠)おはよフィル君 やっぱ眠りずらかったか
フィル)はい... さすがにこれだけ精霊がいると
明るくて寝れないですね
師匠)大変そうだね 私は精霊に好かれる体質じゃな
いからそこまで悩んだことはないけど
練習したら目のチカラのオン・オフができるよ
うになるから いまは我慢だね
フィル)チカラのオン・オフですか
どのようにしたらうまくできますか
師匠)フィル君には片目だけ妖精の目を与えたから
使いたい方の目に集中すればできると思うよ
フィル)片目に集中... うわあ!精霊が集まってきて
集中できない! 眩しい! 多いい!
師匠)ふふ 君と初めて会った時からずっと
精霊たちはそんな感じに遊んでいたよ
みんな君が好きなんだよ 良いことだ
さてフィル君 今日から本格的に特訓をはじめるよ
君が魔法を使うには体内のマナだけでは足りない
魔法を使うときに周りの精霊にチカラを借りて使う
これを「精霊魔法」という
本来の魔法と違いマナの制限がないから
マナ切れになることはないけど
使える魔法が精霊たちのチカラで変わるから
今周りにいる初級妖精だとそこまで強いチカラはない
でも魔法学校に入学くらいはできる程度はある
精霊のチカラはこの世界そのものだからね
扱いを間違えれば危険だからとことん特訓するよ
フィル)はい! よろしくお願いします
ついに特訓の日々がはじまった
精霊魔法を使うとき 頭の中でまずはイメージする
使いたい属性 魔法の形 精霊たちのこと
最初は魔法のことばかり考えていた
魔法をつかいたい ただそれだけしか考えていなかったので 魔法が発動しなかった
でも精霊魔法は僕のチカラではなく
精霊に協力してもらって使うものだと気づいた
フィル)属性.. 形.. そして精霊たちへのきもち
いけ! 「精炎弾!」(せいえんだん)
ついに僕は魔法を使うことができた
小さな炎しかだせなかった僕が
精霊たちのお陰で 師匠のお陰で
何より努力が結ばれたとはじめて実感した
師匠)フィル君 よくやったね おめでと
フィル)ありがとうございます!師匠
これで魔法学校にいけます!
師匠)そうだね 入学することはできる
でもまだそこまで そこで終わってしまう
君にはもっと上 私と同じとこまで来てほしい
フィル)師匠とおなじ..最高ランク「白杖」ですか
師匠)なので私からも魔法を教えます
精霊の魔法と自分の魔法をまぜて使う
「複合魔法」 をおしえます
フィル君にも少しではあるけど体内に
魔力があるから使えるはずだよ
フィル)複合魔法ですか どんなのがあるんですか?
師匠)私が使える属性は風属性のみ
精霊から借りれるのは土と水
それらをまぜた魔法それが最初に使った
「ストーンクラフト」さ
フィル)ストーンクラフト この家を作った魔法
僕は「精霊魔法」と「複合魔法」それぞれを
毎日練習に励んだ 精霊魔法の方は妖精たちと
仲良くなるにつれてどんどん上達していった
基本属性の火水風雷土の精霊魔法は使えるようになり
その中でも師匠に教わる風魔法がよく伸びた
「妖精の目」にも慣れてきてオン・オフができるようになり 精霊たちも寝る時は気を使ってくれるみたい
で安眠生活に戻れてよかった
そして日々が過ぎ10歳になる日がきた
師匠)フィル君 誕生日おめでと
ついに10歳になったね
フィル)はい師匠 来月には入学試験ですよ
師匠)これ誕生日プレゼント
そういうと師匠は黒い枝状の杖をくれた
師匠)学校では最初は黒枝からだからね
私のお古だけどよかったら使って
フィル)師匠の..大切につかいますね!
でもあの..結局複合魔法は
複合魔法はなんど練習してもうまくいかなかった
僕のマナ量のせいなのかどうかはわからない
師匠)大丈夫いつか出来るようになるよ
出来るようになったら見せに来てね
さあ今日はお祝いパーティだ!楽しもう
こうして師匠との3年ちょっとの生活が終わった
師匠には感謝したりないくらいだ
きっと魔法使いになってまた会いにこよう
師匠)きっと君なら魔法使いになれるよ
いってらっしゃいフィル君
フィル)はい師匠!行ってきます
そのとき突然の強風が吹いた
フィル)凄い風だ...てそうだ!師匠のなまえって..え?
名前を聞こうと思い振り返ったフィルだったが
そこには師匠の姿も 住んでいた家もなくなっていた
村に帰ると僕は行方不明になっていた
この4年間どこを探しても見つからなかったという
お母さんも師匠のことは知らず
あの広場にも探しに行ったがいなかったという
僕は夢を見ていたのだろうか
でも妖精の目も黒枝もある
師匠はいったいなにものだったのか
でもまたいつか会えるとそう信じている
フィルと師匠編 「完」
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