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転生したからにはもっといい思いをさせてくれ  作者: 1人森にいる
毛むくじゃら女子高生とりま暮らす
1/2

キラキラ女子高生だったのに毛むくじゃらの魔王になってしまいました!

〜1〜


(コツコツ、コツコツ)


おろし立てのローファーの音がマンションの踊り場に響いてる。


今日は大人っぽい黒のローファーを選んでみました。


ネイルは手先が器用なので自分で書いた花柄に、髪は時間をかけて巻いてみて、メイクだってトレンドを意識した男ウケバッチリな薄いメイク。


こんな17歳どうですか?かわいいですか?うんうん!ありがとう!


Q.デートですか?


A.ノンノン!普通に登校です!


Q.なんで走ってるんですか?


A.夢中になってカワイイを作ってたからに決まってるでしょ!


Q.カワイイ!


A.カワイイよ!


今日も頭の中の私と自己肯定感について議論をしてます。


「遅刻しちゃう〜!」


8:10登校予定、現在8:03


学校まで走って7分。


いつも通りギリギリである。朝は地獄だ。


(早起きは得意なのに〜!)

そんなことを考えながらギリギリで教室に突入した!


ガシャンガシャン!

「危なかった〜!」


大焦りで席に着くと隣の席には笑ってるユミがいた。


「ナナミw遂に出ました新記録!1秒前に席着いてておかしいよw」


昨日は25秒だからありえん大幅な更新をしたのね!


というわけでここで自己紹介させてください!


私は都内の高校に通っているなーんでもない普通の17歳の高校2年生のキノシタナナミ


趣味は雑誌を読んで可愛くなること、最近の流行りを抑えてスイーツを食べることを生業としています!


勉強はほとんどできません!そんなことどうでもいいって!?


もう少し続けさせてください!


家族はわたし、パパ、ママ、4つ下の弟の4人家族。

学校から近いマンションの602号室に住んでます。

普通のどこにでもいる家族そのものなんです!


趣味の雑誌に出てる専属モデルのアカネちゃんに憧れて、髪は内巻きのロングでネイルだって真似をしてます!そんな自分が

大好き!


この時代に生まれて良かったな〜って時々パパママに感謝してる。


それはさておき会話を戻すね!


遅刻ギリギリで席に着く私、笑いながら隣の席のユミが口を開く


「ナナミwww遂に出ました新記録!1秒前に席に着いてておかしいよwwwだったら間に合うなってwww」


「今日は本当に危なかったw」


「入学以来一度も遅刻したことないのもオモロイwww」


「オモロイねwww」


そんなこんなでホームルームが始まり、退屈な授業の連続、お昼ご飯はママのお弁当食べれるからちょっと嬉しくて、また退屈な授業を繰り返し、帰りのホームルームも終わった


「ナナミさ〜帰りゲームセンター寄ってかない?」


「いいけど、どうして?」


「なんと!うちの街にも昨日からスーパーキュートが導入されました!」


「最新のプリ機じゃん!絶対行こ!」


「マコも誘ったから3人で行こう」


「うん!」


ゲーセンのガチャガチャした音。声を1.5倍に音量上げないといけないことだけが辛い。


「いたいたマコだ!」


「ナナミ!ユミ!お疲れ!」


マコはショートカットが似合う女子!正直羨ましい!


「スーパーキュート今誰もいないよ!」


「ラッキーだね!」


「ユミが最新のこと知ってるだけで世間は気付いてないだけかもよ〜」


マコはいつも冷静なことを言う。


「ユミが全部の最新だね!ユミ様〜!」


「ナナミは拝むなよw!」


最新のプリ機で遊ぶ3人、出てきたプリに顔を見合わせて笑ってしまった。


「ナナミ目がデカすぎw元々大きいから少女漫画じゃんこれw」


すかさずプリにツッコミを入れるユミ、流石の毒舌である。


「はぁ、お腹すいたね!」


「魔キュドナルド行こっか!」


「うん!」


一通り遊び終えた3人はゲームセンターを後にした。


魔キュドナルドは憩いの場!ポテトが美味しいよ!のでかい看板が見えてきた。


「いらっしゃいませええええ〜!」


(しっかり教育された店員がいるな〜)


「ナナミとマコ並ぶ?そしたら私席取ってくるね!ポテトのMとシェイクのバニラお願いね!」


そう言ってユミは500円を渡してきた。


「知ってるよwありがとう!」


「ポテトのMを三つとシェイクのバニラ三つください!」


同じものを買う仲良しをして席に着いた。


3人はいつものように近況や恋バナをしたり気づいたら20時を回っていた。


マコが切り出す。

「そろそろ帰ろっか!明日もこれしよ!」


「しよしよ〜!」


こんな日々が毎日続いたらな〜と昨日と同じことを思い魔キュドナルドを後にする。


500mくらい歩いたところで


「私こっちだから、また明日!」


「また明日ね〜!」


1人になる寂しさを抱えてナナミは路地を左に曲がった。


(夜ご飯お腹に入るかな、無理やり入れるか〜!)

トコトコ

(そうだ!アカネちゃんが出る雑誌発売日じゃん!コンビニ寄らないと)

トコトコ

(明日までの宿題やってないっけ、あちゃ〜)

トコトコ


「あの〜すみません、」


後ろから呼び止められナナミは振り返った


「はい?」

やばい状況ということだけは理解できた。

(女だよね?大きい、手に持ってるのは包丁?あっ、ダメかも)


だがもう遅かった。


「死ねぇぇぇぇ」

ブスっっっっっ!!!


振り翳した包丁で勢いよくお腹を貫かれる音がした。


(え、、、声が出せない、おかしいな、平和だったよね?)

(熱いかも、痛いかも、うん、ダメかも、)


ドサっ、、、

倒れるナナミ


「あああああああ」

叫び声を上げて走る女


(あっ、ダメか、、、も、......)


ここで意識を無くした。

たった17年しか生きていない人生の終わり迎えたのである。


〜2〜


見渡す限り黒い世界


ドク、ドク、

心臓の音が鳴る


(あれおかしいな、生きてるのかな?でも何も見えないし聞こえない)


(まさか、生まれ変わるとかそういうやつかな?さっきの痛かったな〜、アカネちゃんの雑誌読みたかったな〜、意外と私冷静かも、)


ドクっドク


「お〜い聞こえるか?」


(男性の声がする?聞こえてますよ〜)


「それはよかった、だったら提案がある。」


(話せてる感覚ないのに会話できてるの笑えるwで提案って何?)


「俺の命を貰ってくれないか?」


(ん?どういうこと?)


「どう言うことも何も俺はもう疲れたんだよ〜、タイミング良かったな〜」


(えーと、私があなたになると言うことね?)


「そういうこと!俺は結構慕われてるし、カッコいいと思うぞ〜!)


(あはは、自分で言うタイプなのね、そしたらなんであげるなんて言うの?)


「大人ってやつはいろいろあるんだよなー!」


(ふーん、そっかそっか、私はもう自分に戻れないってことだよね?)


「君は体が死んだからな〜、俺の場合は魂が死ぬところ」


私と状況が似てて少しだけ同情した。

(そしたらそれしか生きる道がないってことね?)


「そうなるな〜でもかっこいいボディを手に入れられると思うよ」


なんだよそれ。意識が遠くなっていくナナミ

(そっかそっか、、、楽しみにして、、、る、、、)


「頑張れよ」


そしてナナミは大きな光に包まれた。


〜3〜


木が揺れる音がする。鳥の声も。


(う、う〜ん。眠い、、、森?え、森?)


目を覚ましたナナミは自分が森にいることが不思議で仕方ない気持ちになっていた。


(はぁ〜生まれ変わってしまいました!どうしよう、、、起きるか、、、)


「うおおおおおおん」(よいっしょっと!)


ここで違和感に気づく、モサモサ、、、

「うわおおおおおん」(待って体毛がすごいんだけど!)


森に響く悲鳴のような声、


(待って待って待って!え、え、え?毛量エグいって!!!)


身体中の体毛に驚きが隠せない。しかも森にいる。


私動物になったのか?それにしもこの体毛が嫌で仕方ない。

バチバチに脱毛してるキラキラ女子の私に体毛が!?それだけは困る!


見渡す限り森、状況は理解できた。


(ひとまず走ろう!誰かに会わなきゃ!)

一息ついて立ち上がり走り出した。


どさどさどさ


5分くらい走ると湖が見えてきた。

「うおおおおおおん」(湖だ!顔が見たい)


湖に顔を映すナナミはこの世の地獄を体験する。


「うおおおおおおおん」(待って、体ゴリラで顔ライオンなんだが!!!!!」


「うおおおおおおおん」(えーーーーーーん涙)


涙が止まらない。おしまいだぁ、、、。


ひとしきり泣いたナナミは泣き疲れしたのか寝てしまった。


すぅ、、、


(夢だったのか!良かったー!雑誌買うのは明日でいっか、疲れたな〜眠、、、い、、、てかあの女なんだったの?怖い夢、、、)


意識がなくなりかけたが我を取り戻す。


バッ!唐突に起きる毛ダルマ


(夢じゃない!夢であってほしい)


目を覚ましたナナミは再度湖に映る自分を見て落ち込んだ。


「うおおおおん、、、」(ハァー バカでかため息)


ガサガサ!

後ろの木陰から音がする。

何かが来た。


「うおおん」(誰?何!?)


緑色のゴブリンが3体現れたのである。


「うおおおおおん」(怖っ!えっ!)


ゴブリンはこちらを驚いた顔で見ている。そして、、、


「魔王様!!!復活されたのですか!?」


「まおうさまぁ〜」


めちゃくちゃ笑顔で勢いよくこちらに向かってくる明らかな屈強な男ゴブリン達,

触れられるかもしれない恐怖からこちとらキラキラ女子高生のナナミは大声を出してしまった。


「うおおおおおおおおおおおおおん!!!!!」(やだぁ〜やめて〜〜〜)

口から何かが出た。


「うわああああああ」


ゴブリンは50m吹き飛んだのである。

波動が出たのである。もう一度言う。口からまさかの波動が出たのである。

森はとてつもなく揺れ、半径30mの木を薙ぎ倒し、湖の水が勢いよく吹き飛んだのである。


「うおおおおおおん」(ええええええええ!?)


ナナミは今何が起こっているのかまるで分からなかった。


遠くに飛ばされたゴブリンが震えながら立ち上がった。

私は目も良くなっている?


「ま、まお、魔王さま、、、」


傷付いたゴブリンが足を引きずりながら歩いてきた。

どこか嬉しそうな顔をしている。


「おかえりなさいませ、、、魔王様」


ここでとんでもない事実に気づいてしまった。

「ううううううおおおおおおおおおん」(キラキラ女子高生だったのに毛むくじゃら魔王になってしまったのおおおおおおお!!!)


そして再び森がとんでもなく揺れるのである。


〜4〜


30キロ離れた街


ここは平和な町、栄えた町、四方八方に出店があり老若男女の人間達で賑わっている。


「勇者さーん!大きな魚が入ってるよ〜!」


「うちはいいベーコンをプレゼントさせてください〜!」


「キャー!勇者様〜カッコいいわ〜!」


ガチャガチャ、ガチャガチャ、鎧のなる音。


この町に平和をもたらした勇者は町民全てに愛されていた。


ざぁーーーーーー何かを感じとる勇者。


「ま、魔王の気?まさか生 き て る、、、?」


今日まで英雄と呼ばれた勇者だけがこの事実を理解した。


一方その頃魔王はお腹が空いてきたのである。

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