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転生させたい女神 VS 全てを打ち砕く筋肉

作者: 足利アシカ

最近不眠症な私が深夜テンションヒーハーッ! で創りました。


悪いとは思ってないけど許してください。

後悔はしている。


────ここは天界、神々が住まうところ。


 水は涼やかにせせらぎ、

 植物は楽しそうに風に揺られ、

 柔らかな陽射しが常に降り注いでいます。


 まさに天国。

 そんな神聖な地で、今日、



「ぃあああああああアアアアアアアアーーッ!↑」



 とある女神の甲高い声が、蹂躙するように響き渡りました。



「どうしよう、どうしよう……あああぁああぁ」



 彼女の名は、『テンセィ・サセルゥーデ』。

 誕生してまだ数千年のバb、ゲフンゲフン妙齢の女神です。


 そんな美しい女神様はどうやら、何かに焦っているようでありました。



「14年と少し、寝坊してしまったわ、いけないわ、どうしましょう。あと4日で、担当の世界を救わないといけないのに……」



 なんということでしょう。


 寝坊してしまったとは。


 今頃、その世界の住人は、滅ぶことだけを待つ屍のようになっていることでしょう。


 可哀想に。


 死因が女神の寝坊だなんて。

 浮かばれません。



「あと4日で救える超有能人材を探さなくちゃ……!」



 ですが、女神様は諦めてはおりませんでした。



「あれだけは……絶対にいやぁぁぁぁ!」



 そう。

 別に、担当の世界の住人を案じている訳ではありません。

 ただただ、ペナルティーを食らうのが嫌なだけです。


 ヒステリック自己中ババアに需要なんてあるのでしょうか。

 いいえ、ありません(反語)


 残り4日で世界が救えなければ、男神、『ミナノ・パッパ』による、お尻叩き108回の刑が待っています。


 それだけは避けたかったのでしょう。

 あらゆる世界、あらゆる星の住人を物色していきます。

 救世主をこの中から見つけるのです。


 そして、



「み、見つけたわ……!」



 地球という星に住む、


 『地井戸(ちいと) 杉田郎(すぎだろう)


 という、筋肉モリモリマッチョマンのイケメン青年を見つけました。


 いえ、見つけられてしまいました……。



「な、なんて素質の高さ……体力∞、筋力∞、魔力∞、敏捷∞、器用∞……スキルも、こんなに!? 賢さは少し低いけれど、これは転生させないと寧ろ損だわ! 早速、()っちゃいましょう♪」



 可哀想に。


 こうなれば彼はもう、命はありません。

 数十秒後にはトラックに轢かれていることでしょう────




##二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二




 場所は移り変わり、地球。


 僕こと、地井戸(チート)杉田郎(過ぎだろう)は、1人で下校していた。


 あ、信号が青に変わった。

 渡ろう。



 《ブーーーッッッっッンんんんんんん!!。。》



「……」



 な、なんてことだ。

 頭の悪そうな効果音と共にトラックが突っ込んで来た。


 どうしよう。


 僕の隣には、知らないお婆さんが秒速カタツムリ程度のクッソ遅いスピードで歩いているんだ!



「のぉろのぉろのぉろのぉろ」



 はよ歩け。

 くさめババアか。



「……」



 こうなったら、お婆さんを担いで逃げるか?


 いや、ダメだ。



「……仕方ない、か」



 ドッゴォォォォォォォォッん!?


 お婆さんを担いで()()()()()()()()()()()()()()()


 だから僕は、トラックを受け止めることにした。



「ぶくぶくぶくぶく」



 あ、ごめんなさいトラックの運転手さん。

 後で病院に送ってあげるね(言い方)。



『『……なっ!?』』


「ん?」



 何か今、声が聞こえたような気がする。



『き、気のせいデスヨーー』

「なんだ、()()()か。じゃあ仕方ない、帰ろう」

『『!?』』



 (地井戸杉田郎は、メルヘンチックな漢の子だった!


 童話を愛し、神話を愛し、妖精は存在すると信じているッ! 身長3メートル、体重200キロ、胸囲1.5メートルの筋肉モリモリゴリラマッチョマンだッ!


 カタツムリお婆さんでなければ皆逃げ出したことだろうッ!)


「のぉろのぉろのぉろのぉろのぉろ」


「じゃあねお婆さん、僕はこのオッサンを病院に届けなくちゃいけないから」


「のぉろの──」



 ドビュンッ!



「ぶべらべっちガNOOOOOOOろ(のぉーーーーーーーろ)



 お婆さんは風圧で吹っ飛んだ。



##二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二



 場所は変わり、天界。


「な、なんてヤツ……本当に人間なの……?」


「流石、勇者候補のお方。潜在能力が凄まじいですね。ちょっと頭がパラダイスのようですが」


「潜在能力じゃないでしょあれ。潜ってないよ、もう出ちゃってるよ、頭どころか膝くらいまで姿(あらわ)しちゃってるよ!……ってえ? あぁ、『チノブ』、いたの?」


「勿論ですとも、私はあなた様の側仕えですので」



 どうも、ご紹介に預かりました。

 こちらでの地の文をやらせてもらっている、チノブです。

 気軽にチノブンとお呼びください。



「そ、それよりもチノブ! なんで起こしくれなかったのよ!」


「……先代側仕えの死因を覚えておりますか?」


「あっ」



 先代側仕えの『ムダージーニー』様は、寝坊してしまった女神様を起こしに行き、寝ぼけた女神(野郎)のビンタでお亡くなりになられたのです……。

 そして女神様は二度寝しました。

 これでは先々代の『デバンナッシー』様も浮かばれません……。



「あ、あれは……ってそれどころじゃないのよ! 早くアイツを転生(ころ)さないと……」


 

 分かりやすすぎる話題転換。

 まぁ、良いでしょう、これ以上言っても仕方ありません死ね……。

 


「あれは、もう別の人間にした方が良いのでは? トラックを小指一本で受け止める人間が早々簡単に死んでくれるとは思いません」


「だ、ダメよ! アイツじゃないと、残り4日で救えないじゃない!」


「……ソウデスネ」



 こうして私は、考えるのを、止めた。




「よぉし、こうなったらこれで────!」




##二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二




「よし」



 オッサンを病院に送り届けた。

 あのオッサン脱糞してたから臭かったな。

 (社会的に)死んでなきゃ良いけど。


 さて、帰るか。



「ん? 雨?」



 そう思っていると雨が降ってきた。

 どうしよう、傘を持っていない。


 あ、光った。

 まぁでも、ここは病院だ。

 避雷針くらい──、


 ピシャッ

 ドドドドドドゴーン!



「    」



 なんてことだ。

 避雷針を無視して直滑降でダイレクトアタックをしてきたではないか。

 危なかった。


 小さい頃に雷に50発()たれた経験が無ければ死んでいたかもしれな……ッ!?



「あ、あぁ……」



 なんてことだッ!

 ピッチピチのMサイズのシャツがボロボロにッ!?


 ゆ、赦さんッ!


 僕は天に向かってジャンプした。


 500

 1000

 2000


 どんどん高度が上がっていく。

 あ、また雷に射たれた。

 運が悪い。


 だが、それでも高度は上がっていく。


──5000


「よし」



 ここならば、大丈夫だろう。



「……ふん!」



 0.3割の力でアッパーを放った!


 ドッ……ビュオオオオオオオッ!


 風が、いや、嵐が吹き荒れるッ!

 一瞬で日本から、雲を1つ残らず吹き飛ばしたッ!



『なっ!?』



 水の精も驚いているようだ(メルヘン)。



(──実は日本だけではなく、全世界の雲を吹き飛ばしており南アメリカ大陸中に大雨を及ぼすことになったのだが、これはまた、別のおはなし)



 ドシンッんんんんんんんんっ!


 着地すると地面が揺れた。

 おっと、反動で地下深く埋まってしまったようだ。


 出よう。

 出た(1秒)。



「あ」



 やってしまった。

 辺り一帯更地になってしまっている!


 山も病院も全部……あ、病院あった。


 100キロ先に先ほどの病院が吹き飛ばされているのが分かった。

 良かった。立ったままだ。

 きっと違法建築だったんだな。

 厳島神社の鳥居みたいに()。



「あぁ、そうか」



 ということはつまり、半径100キロ圏内は全て更地ということである。


 家も吹っ飛んでしまっていることだろう。


 探さなくては。



『ちょ、ちょっとあなた!』


「ん? 今度はどの精霊だろう」


『精霊なんてヤツと一緒にしないで! 私は神よ!』


「そうですか、なるほど(メルヘン)。で、神様がどんな用事で?」


『あなたを転生させたいの! 異世界を救って貰うために! だから死んで! このとおーり!』



 土下座してる女神様の幻覚が見えた。



「……イヤです。僕はまだ精霊を見つけられていない」


『む、向こうの世界なら一杯いるわよ!? 精霊がっ!』


「それは知っています。でも、こちらでないと意味がない」


『ムッカーーーッ! もう後悔しても知らないから! いけ! メテオ!』 


「む」



 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!

 ん? 何やら轟音が。


 

『ふっふっふ! 上を見なさい?』


「な……」



 なんてことだ。

 空から隕石が降ってきたではないか。


 

『その星の50倍の大きさの隕石(メテオ)よ! もう死ぬしかないわ!』


「もうその力で異世界救ったら良いんじゃないですかね」


『それはダメなのよ! 違反なのっ!』


隕石(これ)違反じゃないなら何やってもセーフだろ」


『う、うるさい! 死んで世界を救いなさーい!』


「……ふぅ」



 仕方ない。


 作者も疲れてきているのか、地の文がほとんど消滅しかけている。

 早めに勝負をつけてあげるが吉だな。



「……ぬぅん!」



 まずは、8割パンチ。


 隕石を砕いた。


 

『なぁっ!』



 そして2発目。

 全力パンチ。


 壊れかけていた地球も粉砕。


 時空の歪みが出来た。


 そこに入る。



「なっ、あなた様は!?」



 よし、どうやら異世界に来れたみたいだ。

 なんか目の前に戦士みたいな若い女の子が1人、怪物と向き合っている。



『な、なにそれーーーッ!?』


「がっはっはっは。何奴だ? 貴様。私は魔王『マ・オーウ』である。もうじきこの世界を手に入れることが出来るのだ! 邪魔をするなぶべらべっちかのぉろ!(予測変換履歴使い回し)」


「よし」



 思ったより早く魔王と会えた。

 0.01割程度の力で殴ったら跡形もなく吹き飛んだ。

 よし、帰ろう。



「あ、あなた様はまさか勇者様!? ま、待ってください! 私は『メン・ヘーラ』、一国の王女にして戦士です! ぜひ私を嫁に────」



 歪みに入った。



「あ、そうだった」



 地球は滅んでいたんだ。


……よし、復活させよう。


 僕はまた全力パンチを放った。


 空間が歪む!

 歪む!


 そして──、



『な、こんなのって……!?』



 地球が出来ていたッ!


 先程の、滅ぶ前と全く変わらない地球。


 時空をねじ曲げ、過去を改編したのだッ!(ヤケクソ)



「よし、異世界も救ったし、文句は無いね? 僕は帰ります、じゃあね」


『あ、あ……』



 こうして、地井戸杉田郎は、世界も異世界も救ったのでした。



 終わり



##二二二二二二二二二二二二二二ラタマオイシイ




あの後お尻1080叩きされた駄女神が居たとか居なかったとか





とちゅうからちかれた(遺言)



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