表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/16

肉。


柔らかい肉。


肉汁滴る霜降りの肉。


口の中でとろける極上の肉。


俺は肉が大好きだ。


三百六十五日、朝昼晩と肉を食べているわけではないが、肉を食す割合は、日本人の平均からすればかなり多いだろう。


もちろん生まれ育った環境と言うものがあり、それが大きく影響をおよぼしていることは、間違いのないことなのだが。


とにかくうちの家族は、父も母も肉が大好きなのだ。


そこに生まれた一人の子の男。


しっかり両親以上のりっぱな肉好きに成長した。


まさに親孝行ここに極めりだ。


物心ついた頃には、週のうちの半分以上で、食卓に肉料理が並んでいたものだ。


それも父の収入が良かったので、高級な肉ばかり限定で。


三日続けて肉を食わなかったと言う経験は、間違いなく一度もなかった。


そんな俺も大学生となった。


県外の大学なので下宿生活となるのだが、仕送り以外に毎週のように実家からクール便でけっこうな量の肉が送られてくる。


下宿に入る際に、両親と話し合って決めたのだ。


俺は肉を送ってもらいたいと言う要望があり、両親は息子に肉を送りたいと言う願望があったので、ものの数秒で話し合いは終わった。


話し合いと言うものにすらならなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ