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異世界戦機  作者: 虎徹
第一章
8/27

製造

ガスッドカッ!


バシッバシッ!!


「・・・・ん?」


身体に軽い揺れを感じ、目と開ける。


仰向けに倒れていた体をそのまま、画面(スクリーン)を眺めると、いつの間にか画面(スクリーン)左側に時間が表示されていた。


――時刻『19:18:43』


更に、画面(スクリーン)右側に風速、気温、湿度、高低差が小さく図形の形と数値で表示されている。


画面(スクリーン)右下側には小さく履歴(ログ)が表示されており、『初期設定が完了しました』と表示されていた。


(あー・・・継続してシステム設定してたのね。そんなことより・・・)


「・・・死ぬかと思ったわ!!!!!!!」


叫びながら勢い良く起き上がるとバキッっと何かが当たる音がした。


「なんだ??」


起き上がって様子を伺うと、一匹の小鬼(ゴブリン)が悶絶して倒れていた。


「あー・・・殴られてたのね。確かに気絶してたし」


その場に落ちていた『M590』を手に取り、小鬼(ゴブリン)の頭部に向け発砲。重音な破裂音と共に小鬼(ゴブリン)の頭が破裂し、息絶えた。


(銃を向ける時の動作時にロックオンみたいなの出たな。それに・・・)


倒れてから起き上がって見たが、体が異常に軽い。


今なら強化外骨格(パワードスーツ)を脱いでも岩ぐらいなら持ち上げられるのではないか、そんな事を考えながら哲哉は猛省していた。


(もう、探しに行く時間でも無いな・・・せめて今日中に準備は一通りするか)


人助けを後回しにし、強化外骨格(パワードスーツ)検証に時間をかけすぎた事を反省し、明日には周辺の捜索、発見次第救出と目的を決め、そのままにしていた死体の山をきちんと埋葬しようと機内へ戻り、死体を海辺に並べていく。


並び終えたのを確認し、自身の鞄の中にあったライターで火を付け火葬を行った。


一人一人データで記録保存(アーカイブ)して、必要のあるのもだけ、拝借したが、それ以外のものは全て火に焼べた。


火葬が終わるとそのまま海に流し、本人と分かる遺留品については、大きな箱を見つけ、その中へ格納し、森に埋め、忘れずに地図(マップ)(マーキング)を付けておく。


――こんな使い方も出来るようだ。


さらに飛行機の破片や割れた本体などを一箇所に集め、光学読込(スキャニング)してみる。


光学読込(スキャン)し終えると、いくつかの候補が画面(スクリーン)に表示される。


一.修復(不可能)※エラー(材料が不足しています)

二.格納(不可能)※エラー(格納先が見つかりません)

三.設計(可能)

四.変造(可能)


まずは設計を選択し、設計図化を行った。設計図化は壊れているものでも可能な様で元の形が判別可能な範囲でなら完動状態での記録保存(アーカイブ)が可能らしい。


設計図化はすぐに終わったので、続けて変造を選択してみた。


一.武器(不可能)※エラー(設計図が見つかりません)

二.建造物(不可能)※エラー(設計図が見つかりません)

三.製造物(可能)


ここでふと思い出し、現在、唯一の武器である『M590』、『BAR MKII』と各弾薬を光学読込(スキャン)し、設計図を記録保存(アーカイブ)しておく。さらに武器の材料から全く同じものを変造してみた。


すると、銃器から白緑色の粒子が流れたが、見た目上は何も変わらなかった。


変造を行ってから、武器を手に取ってみると画面(スクリーン)上の右側に装填数/弾数の形で表示されている。


管理者権限も問題なく付与されており、これで恐らく他人が使用しようとしても使えないはずだ。勿論、実験を行う必要はあるだろうが。


一連の武器操作が終わり、最後に製造物を選択してみると、一つだけ選択可能な物があった。


バイクと書かれてあるが、設計図を見てみると、ゲームで有名な最後のファンタジーの魔狼(フェンリル)のような形状で、違う点はライトの部分が少し前方よりなのと、両サイドにはマフラーがない代わりに格納用鞄が付いており、後ろには大きめのマフラーが付いていた。


変造してみると、再び白緑色の粒子が流れ、飛行機の残骸が設計図通りの形状へ変化した。早速バイクに跨がって見ると、エンジン始動の文字が画面(スクリーン)に浮かび上がる。


やはり強化外骨格(パワードスーツ)によって製造されたものは全てリンク出来る様だ。


ハンドル部分にもエンジン始動ボタンが付いていて、画面上からもハンドルからもエンジンもかかることを確認し、時計の表示を見ると1時を回っていたため、大きめな木の幹へ背中を預けるように移動し、早々に寝ることにした。

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