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異世界戦機  作者: 虎徹
第一章
2/27

事故

「本日は、ゲート航空をご利用いただき、真にありがとうございます。ただいまより気流の悪いところを通過予定です。お座席にお戻りになり、シートベルトをおしめ下さい。」


機内のアナウンスが注意を促す連絡を行ってくれていた。


「マジか、風に煽られると着くのが遅くなるから嫌なんだけどな・・・」


社会人になり都会に出てきて早五年。


一人暮らしが楽しすぎたのと、仕事が忙しいのも相まって、中々実家に帰省する機会が無かった。


その事に業を煮やした親からのお叱り『偶には帰って来て顔を見せなさい!』を再三に渡り受け、そろそろ帰らないと流石に不味いよなと、長期休暇を利用して帰省することになった。


(こんなに天気いいのにな・・・)


今回搭乗したのは運良く窓際。


パリピが喜ぶであろう季節は夏。


時間は午前中から正午辺りともなり、日差しは暑くとも、抜ける様な青空の中、途中(・・)までは快適な空の旅を楽しんでいた。


「気流の悪いところって積乱雲かな。・・・・・ん?」


そんな暇つぶしに独り言を呟いてた時、突然空が暗くなり始めた。太陽が月に覆われ、太陽周辺のコロナが肉眼でもはっきりと観測できる。


―――皆既日食だ。


幸運な事にこの日の朝のニュースで皆既日食が観測されると報道されていた。


(すげー!! こんな光景一生に一度見れるかどうかだなっ!!)


そんな事を露も知らずに飛行機の事前予約をしていた哲哉は今日は運が良いな。宝クジ買ったら当たるかもという軽い気持ちで窓から見える神秘的な景観を楽しく眺めていた。


(しかし暗いな・・・あれ? 皆既日食ってこんなに暗くなるんだっけ?)


先程までの天気は快晴、今は灰色から闇の世界が広がりを見せ、一抹の不安を感じる。


だが、その不安は最悪な形で的中した。


―――ドッゴォーーーーーーーン!!!


「な、なんだっ!何が起こった!?」


「きゃーーーーーーーーっ!!!!!」


突如の轟音と共に座席が激しく揺れる。


椅子に座ってベルトを閉めようとしていたCA(キャビンアテンダント)が前のめりに倒れ、トイレから席に戻ろうとしていた大柄な男性は壁に激突した。


「Woop Woop Pull up !! Woop Woop Pull up !!」


激しいGPWSの警告音が鳴り響き、何かの衝撃と共に酸素マスクが突如現れる。


「・・・只今、緊急降下中、繰り返します。只今、緊急降下中」


周囲は今もなお継続する激しい揺れと混乱(パニック)に陥る乗客が何か叫んでいるが、轟音に次ぐ轟音の中何を叫んでいるのか聞き取れない。


揺れは激しさを増す。


急遽下がる浮遊感。


機内照明の点滅。


窓は割れ、激しい風の音までもが掻き消えて、風の衝撃が体を横殴る。


「う、嘘だろ・・・俺・・な所で・・・・・・死ぬ・・・・・? ――あがっ!!」


激しい揺れに体を無理やり動かされ前座席の背凭れに側頭部を強打し、意識を手放す。


何が起きているのか全く理解出来ないまま、薄暗い機中の色は反転し、真っ白な世界に塗り替わっていった。

感想無いと結構寂しいもんですね。

読んで貰えてるのだろうか。

まぁ書くけど。

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