魔素
ん〜書きたい事が多いけど、盛り込むのにも時間かかるね。
「なんだこれ?」
これだけだと意味が分からないので、小型画面に触れ、空中画面に切り替える。
そのままメニューから履歴を追いかけると以下の文字が出力されていた。
>> 未知のエネルギーの接触を確認。
>> 解析を開始します。
>> 解析完了。
>> 解析結果をシステムへ反映。
>> 未知のエネルギー計測完了。
>> 未知のエネルギー源が計測されました。
>> 可視化のため、システムをアップデートしますか? Y/N
ログの出力結果を見る限り、何かに触れて自動解析し、設定反映までは行った様に読み取れる。
可視化と謳っているので、哲哉は画面関連の事かと当たりを付け、内容を確認する為、装着と呟き、フルフェイスモードになる。
「システムアップデート」
システムの更新許可を与えると、履歴が高速に流れていく。
アップデート完了と出力されたので、直ぐに周りを見るが何の変化も無い。
――いや、変化は有った。
先程から左手に握られているギルドカードから青白いオーラが視認できる。
何となしにカードを振ってみるが、オーラは消える事無くカードの周りを覆ったままだった。
「・・・これ絶対、魔素だろ」
そう呟きながら窓から外を観察する。
行き交う人々から同じ様に青白いオーラが見て取れた。
「間違いなく、魔素だな。計測出来るって事はもしかして数値化も可能?」
すると、待ってましたと言わんばかりに、履歴が高速に流れ始める。
直ぐに設定反映が完了しましたと出力された為、再度外を眺めと、それぞれの人々から50や70、110といった数値が視え、エネルギー名もいつの間にか不明から魔素と設定されていた。
(めちゃくちゃ便利だな。そのうちエネルギー変換とかで魔法銃とか作れそうだよな)
そんな事を考えながら、強化外骨格解放と呟くと、強化外骨格が自動的に開かれ、脱衣が可能になった。
流れのままスーツを脱ぎ、ベッドに寝転がる。
「はぁ〜それにしても腹減ったな・・・午後の鐘っていつ鳴るんだろ」
バッテリーの心許ないスマホで現在の時間を確認すると、時刻は13:44:20。
普段であれば、昼飯時をとっくに過ぎた時間だ。
一時は午後の鐘も鳴りそうになかったので、ベッドから起き上がり、バックに入れていた最後の弁当を取り出して腹に流し込んだ。
その後、また煙草に火を付け、窓の外を眺める。
――コンコンッ
ボケ〜っとだらけていると、ドアからノックが聞こえた。
(ん? 誰だ?)
こちらの世界に来て知人の居ない哲哉にとって訪ねてくる人物なんて居ない。
正確に言えば、今日知り合った、フィン、ブライモン、デルバートが居るが・・・。
(もしかしてボブママがわざわざ呼びに来てくれたんかな?)
「はい、開いてるからどうぞ」
勝手に開けるように促すが、一向にドアが開かれる様子は無い。
――コンコンッ
再度、ドアがノックされる。
哲哉は訝しげになりながら、立てかけて有った『M590』を手に取り、ドアの前に立つ。
「どちら様?」
ドア越しに再度問いかけてみると、今度は返事が返って来た。
「テツヤ様の部屋でしょうか?」
聞き覚えの有る声だったので、そのまま内開きのドアを開くと、そこにはフィンが立っていた。
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テツヤ=コタニ 27歳 男
職業:冒険者
階級︰G
適正:銃剣術
技能:演算処理
称号:黒鎧の騎士