表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/13

第六話 そして俺は模擬戦をしてみた


「副隊長が来たぞ!皆、整列!」

「「「はい!」」」


 ザザッ!!


 兵士達が綺麗に整列している。

 すごいな、統率力が高いみたいだ。


「ユーリ、挨拶を頼む」


 コウランが呼んでいる。

 挨拶か、一体どんなことを話せばいいのやら。


「ユーリ様、とにかく復帰したことは伝えたほうがよろしいかと」


 確かに、俺はコウランのもとへ進みでた。

 俺は兵士達の前まで行き、今の現状を伝える。


「ユーリの言う通りまだ記憶に障害があるようだ。皆それを踏まえた上での対応を頼む」


 コウランがそう締めくくる。


「今日の訓練は以上とする。各自好きにするといい」


 コウランはそう言うと俺に声をかけた。


「ユーリ、俺は先に家帰るからお前は交友を深めておくと良い。なに、お前は慕われていたからな。そんなに不安げな顔をするな」


 コウランはそのまま出口の方へ歩いてい行く。


「ユーリ副隊長、よろしいでしょうか」


 兵士の一人が声をかけてきた。

 俺は申し訳なさそうに謝った、誰だかわからないのだ。


「本当に記憶を無くしてしまわれたのですね」


 兵士はそう言うと自己紹介をしてくれた。


「私は第一小隊隊長のザックです。そして後ろにいるのが第二小隊隊長のフェインです」


 ザックがそう言うと後ろに居た少年程の背丈の男の子が前に出た。


「今紹介されたフェインです。副隊長を受け止められず申し訳ありません」


 フェインが頭を下げて謝ってきた。

 俺は覚えていないし、謝罪は受け取るが気にしないで欲しいという。

 きっと受け取らないと常に気にしてそうに見えたのだ。


「そう言っていただけるとすこしは気が楽になります」


 フェインはそう言うと後ろに下がっていった。


「フェインは大分気にしていましたからね。それはそうと副隊長、もしよければ一戦していきませんか?」


 ザックが試合をしようと言ってきた。

 俺は困惑し、そもそも戦えるかわからないと伝える。


「いえ、大丈夫なはずですよ。確かに最初は体が動かないと思いますし、軽くやるつもりです。ですが技術とは体が覚えているはずです。少しずつ感覚を取り戻していきましょう」


 ザックは兵士たちに中央を開けるよう指示を出し始めた。


「ユーリ様、ザック小隊長の言うことも一理あります。少しだけやってみてはいかがでしょうか」


 アイリス納得したような顔で言ってきた。

 仕方ない、腹をくくるとしよう。

 しかし俺はどんな武器を使っていたんだろうか、部屋には色々あった為わからない。


「ユーリ様の思ったことが正しいですよ、ユーリ様は様々な武器を使っておりました。常に同じ武器が戦場にある事はないとおっしゃっていましたよ」


 なるほど。

 俺は近くに準備されていた槍を持って、ザックが待っている場所へと向かった。


読んでいただき有難うございます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ