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サイレント

陽も落ちて暗くなる部屋で惰性に流す無声映画

アルコールに痺れた頭の中じゃ彼の行先も解らない


てっぺんを越えて、あとは下るだけの時の上に

身を預けることしかできなくて

冷たい机を這うようにまだ軽い瞼を無理矢理閉じた


今日はもう始まって、やがてまた明日を迎えて

今を昨日と呼ぶ頃には

今の自分は過去の遺物になって?

寸分の狂いもない自分を

積み重ねた明日の自分は何者?


置いてけぼりの感情が腹の奥で燻って

そのくせ吐き出すほどの強さもなくて

瞼の向こうで空き缶を投げた


濡れた指先を舐め取れば、脳を揺らすように甘くて苦い

火照る肌に跳ねる心音

恐らく明日の自分も同じ感覚を味わうのだろう


揺れる光と共に彼は走って

笑顔を見せる先には愛があって

私は何の元に向かえばいい?

昇る陽の光を受けながら、何に笑ってみせればいい?


訳もなく雫が零れ落ちて、唇を浸すそれは渋くて苦い

今の自分が流す涙はいつか堪えた涙かもしれない


  

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