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repeat
爪先が触れて ひやりとして
そっと浸した 夏の午後
騒ぐ大きな水溜まり
ひとつふたつ 弾けた波紋
空に向かって蹴り上げた
きらきら舞い散る雫たち
顔見合わせて くすくす笑った
何だか可笑しくて 何でも良くて
綺麗な 無意味が 鮮やかで
手を繋いで また蹴り上げた
水の中で小さな足が駆け回る
しーって 立ち止まったら
砂の粒が ゆらゆら泳ぐ
雲が足にぶつかって散っていく
お揃いの白いワンピース
お揃いの小さな斑点
怒られるのだって怖くない
何だか可笑しくて ふたりが良くて
注ぐ 太陽が 眩しくて
手を繋いで 裸足で帰ろう
わたしは冬の夢の中