0話 転生
「ここを、こういう形でケルベロスを設置してっと・・・・完成!!」
ここはある青年の部屋。
その青年は今テレビの画面に釘付けになってゲームをしているわけだが。
青年の名前は「金木 陸」という。 陸がやっているゲームは「ダンジョンクラフト」という自分が魔王になって、ダンジョンを作り、攻めてくる勇者たちを倒すというゲームだ。
ちなみに陸はこのゲームを2日前に初めてから一睡もせずほとんどの時間をゲームに費やしている。
2日も寝ていないと当然・・・・
「あぁぁぁぁぁぁぁ!!眠い眠い眠い。」
当然眠くなる訳で。しかしどうしても陸は寝たくないのか、自分の頬を時々ビンタし、眠気を覚ましている。
「・・・・よし、エンディングだ!やっと寝られるぜぇぇぇぇ」
2日寝ずに続けていたゲームがエンディングを迎えたと同時に陸は深い眠りに落ちた。
「ここには・・・宝と見せ・・かけて・・・・わ・・な・・」
夢の中でもゲームをやっているのか。
そんな事を思いつつ「僕」は彼をある世界に転移させた。
「陸くん。君はいい魔王になれるよ・・・。」
そう「僕」が呟くと彼は部屋から消えていなくなった。
「END」の文字が映されたテレビが彼のこの世界での存在の終わりを示しているようだね。