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第21話:切なさの影――すれ違う想いと静かな夜
放課後の帰り道
陽斗と理沙が一緒に帰る途中、沈みゆく夕日に照らされている。
理沙はぽつりと呟く。
理沙「ねえ、陽斗……私、あなたのことをもっと好きになってしまったみたい。」
陽斗は少し戸惑いながらも、優しく答える。
陽斗「俺も……理沙のこと、大切に思ってる。でも、きっとみんなを傷つけたくないんだ。」
天音の独り言
遠くからその様子を見つめる天音。
「私がいなければ……二人は幸せになれるのかも。」
胸が痛むけど、心の奥でそれを願ってしまう自分がいた。
もにゅの心配
もにゅが陽斗の肩をぽんと叩きながら言う。
「佐原くん、みんなを笑顔にするって難しいモニュね。」
陽斗は苦笑しながらも、もにゅに頭を撫でる。
すれ違う視線
理沙と陽斗がふと目を合わせるが、互いに言葉が見つからず、すぐに目を逸らす。
切なさが二人の間に静かに流れる。
エピローグ
夜空に浮かぶ星を見上げて、陽斗は心の中で誓う。
「いつか、みんなが幸せになれる日を……」




